2001年6月5日18時、上海虹橋空港へ降り立った。
初めての中国だ。
コーディネーターで、当時既に10年近くも上海に住む「川崎さん」が、
私を出迎えてくれたが、お互いに顔も知らない。
出口を出ると「@@@さんですか?」と、声がかかった。
1発で会えたのも運命かもしれない。
タクシーで浦東が見える道路を経由して、ホテルにチェックイン。
初めての宿は「上海城市大酒店」だった。
部屋では、くまなく盗聴器を探した。
この日は移動日扱いだったので、すぐに寝てしまった。
夜中に喉が渇いて、うっかり水道水を2杯飲んでしまったのを覚えている。
6月6日。
朝、早起きして、ホテルの喫茶でコーヒーを注文した。
コーヒー文化が全く浸透しておらず、インスタントを入れる要領で、
コーヒー豆だらけの「コーヒーのような飲み物」が出てきた。
通訳が来て、まずは浦東の対岸の公園へ。
昨夜の夜景とは違う、近未来都市の浦東を見て、とにかく驚いた。
地上を走る車が、空を飛んでいないのが不自然なくらいだった。
昼は豫園へ行き、上海の音楽業界の方々と小龍包を食べた。
浦東と豫園は対照的な新旧で、またまた驚いた。
まさに映画「ブレードランナー」を見ているようだった。
夜は別の音楽業界の方々と食事をした。
話を聞けば聞くほど、上海に惹かれた。
食後、バーをハシゴして、ホテルに戻って、いろいろ考えた。
ここに何かがある
ここで何かが始まる
とんでもないことが起きる気がする
何をどうするかは解らなかった。
でも、ここでやってみようと感じた。
そして、初めての渡航から僅か1日で決めた。
チャレンジしてみよう。
2001年6月6日。
10年前の昨日、私の中国史がスタートした。
2011年6月7日。
今日、11年目が始まった。