私の勤務している病院では『パーキンソン病』『パーキンソンニズム』と診断された方々が多く入院しております。服薬の調整の方もいらっしゃいますが、そのほとんどはリハビリテーション目的です。
当院の神経内科医のDrは非常にリハビリテーションに対する知識や理解をお持ちの方々です。
ここでは『パーキンソン病』とひとくくりにさせていただきます。
パーキンソン病の方々にみられる姿勢異常。
その中に、腰曲がり(camptocormia) や 首下がり(dropped-head / antecollis) といった状態がみられます。
(Google画像より引用)
これは非常にやっかい。
見た目から分かるように、腰痛や頚部痛を伴います。さらには嚥下障害(飲み込めない)や構音障害も出てきます。
首下がりの原因はおおよそ2つ考えられています。
①頚部の伸展筋力低下
②頚部の伸筋と屈筋の異常筋緊張
そしてこれが純粋に『パーキンソン病』のみで出現するのか?
というと、そうでもないらしい。
多系統萎縮症など錐体外路障害でも出現。
そして、頚部にはミオパチー(筋の病気)の可能性も示唆されているようです。
正直、その背景となる病態は個人差が大きいかもしれません。
ですので、薬が聴くor 効きにくい ケースが存在するのでしょう。
逆にいえば、効きにくいケースはリハビリテーションが有効な可能性もあるわけです。
そして、その可能性は十分に検討されていないのが現状ではないでしょうか。
個人的には非常に興味があります。
正直、私の担当したケースで薬の調整なしで、ヤール4→2と驚異的な回復をみせた方もいらっしゃいました。
短距離のジョギング程度なら何とか可能でした。
いえば、それくらいの可能性もある(極稀)。
長い目でみて、いわゆるリハビリテーション効果というものを検討していきたいと思っています。
パーキンソン病の理学療法
パーキンソン病病因・病態と治療、うつ衝動抑制障害