【税理士法】 第12条 税理士試験の季節
新年早々、突然ニワトリ所長から研修のアシスタントを頼まれたひよこくんは
早速、所長と研修のレジュメをつくっています。
houko.com 税理士法 http://www.houko.com/00/01/S26/237.HTM
税理士法 第12条（試験の執行）
第１項
税理士試験は、国税審議会が行う。
「税理士試験は現在は年に１回、大体、８月の第１週の火･水･木
曜日に行われているんだよ」
「なんと！ 夏の暑い日ですね～
」
「昔は冷房がない会場でやってたから、私なんかバケツに氷を入れ
て会場にもっていったね。汗をよくかくから、汗で答案用紙が濡れて
しまって困ったくらいだったよ」
「なんだか、試験とは思えないですね・・・
」
※ 第13条（試験の細目）は省略します。
第14条～第17条までは削除されています。
P.S.
夏に試験を受けて冬に合格発表があるのは、試験作成者が
全部の答案を採点しているからだそうです
【税理士法】 第11条 合格を夢見て
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税理士法 第11条（合格証書等）
第１項
税理士試験に合格した者には、当該試験に合格したことを証する証書を
授与する。
「第１項は５科目合格者で、第２項は科目合格者ですね」
「そうだね。例年夏に試験をやって、１２月
の税制大綱発表
前くらいに合格発表がある。５科目合格者は官報に受験番号
と氏名が掲載されて合格証書が郵送されてくるんだ。また、一
部科目合格者の場合は、一部科目合格通知書が送られてくる」
「不合格だったらどうなるんですか」
「そのときは税理士試験結果通知書が郵送されて、合格点に達
しなかった科目がA～Dにランク付されて通知してくれるよ」
ランク
A：59～50点 B：49～40点 C：39～30点 D：29～0点
「合格は６０点なんですか？」
「一般的には基準点を６０％の６０点にしてるけど、税理士試験は
競争試験だから、だいたいは全体の１０％の人を合格させるね。
簡単なら７０点でも合格できないし、難しければ、４０点でも合格で
きる場合もある」
「簿記とは違いますね
」
「そうだね。あれば基準点をクリアすればいいだけだから、簡単な
年にあたれば合格してしまうこともある」
「なるほど～」
P.S.
官報に載る日はいつのことやら。
【税理士法】 第10条 やってはいけません！
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税理士法 第10条（合格の取消し等）
第１項
国税審議会は、不正の手段によつて税理士試験を受け、又は受けよう
とした者に対しては、その試験を停止し、又は合格の決定を取り消すこと
ができる。
「やっと１０条ですね」
「そうだね。国税審議会は今後も出てくるけど、まあ、覚える必要は特
にないか」
[参考]
国税審議会 http://www.nta.go.jp/category/kenkyu/kenkyu.htm
「そういわれると、気になりますよ」
P.S.
たまには短く。
【税理士法】 第９条 税理士試験は受けやすい？？
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税理士法 第９条（受験手数料等）
第１項
税理士試験を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の
受験手数料を納付しなければならない。
「今回は軽いですね、所長
」
「ひよこくん、重いか軽いかで判断してるだけじゃないか」
[まとめ]
受験科目数 １科目 ２科目 ３科目 ４科目 ５科目
受験手数料 3,500円 4,500円 5,500円 6,500円 7,500円
「やけに安いですね」
「たしかに司法試験や公認会計士試験に比べると安いね。受験
料が安い資格ランキングでも上位にランクインしているよ」
[参考]
LEC東京リーガルマインド
http://www.lec-jp.com/ls/pc/ranking/02_lowprice.html
「１つだけなら漢字検定より安いですね・・・」
「まあ、安いから簡単なわけじゃないけどね。それに何年も受け
続ける人にとっては、結局は普通の値段かもしれないし･･･」
P.S.
受験料が１万円以上しなくて良かった･･･。
専門学校は高いけど・・・
【税理士法】 第８条 OB税理士
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税理士法 第８条（試験科目の一部免除等）
第１項
次の各号のいずれかに該当する者に対しては、その申情により、税理
士試験において当該各号に掲げる科目の試験を免除する。
第２項
前項第１号又は第４号から第９号までに規定する職又は事務のうち、試
験の免除科目を同じくする職又は事務の２以上に従事した者に対しては、
それぞれ当該職又は事務についてこれらの号に規定する年数を10年とす
る割合により年数を換算してこれらの職又は事務の２以上に従事した期間
を通算した場合に、その期間が10年以上になるときは、その申請により、税
理士試験において当該科目の試験を免除する。この場合において、第１号
又は第８号若しくは第９号に規定する職又は事務に従事した者については、
当該職又は事務に従事した期間を税法に属する科目のうち国税に関する
もの又は地方税に関するもののいずれかを免除する他の事務に従事した
期間に通算することができるものとする。
「やたら長いですが、これもなんとなくわかりますね」
「この中で重要なのは、ここ
だよ」
「いわゆるOB税理士だね。ところで、ひよこくんは税理士の平均年齢を
知ってるかい？」
「え～っと、４０代くらいですか・・・」
「実は、６０歳を超えてるんだよ」
「なんですとお・・・
」
「全国の７万人近くいる税理士のうち、３分の１の２万３０００人くらいは
税務署などをを２３年以上勤務して、そのあとに研修を受けて資格を取
得しているんだ」
「２３年って長いですね・・・。僕が２４歳ですし･･･」
「だから税理士は他の資格取得者に比べて極端に平均年齢が高いわ
けだ。試験があるにはあるが、税理士試験に比べると簡単といわれる
ね」
「なるほど。でも、そんなのでいいんですかね」
「もともと税理士という資格自体が、税務署職員の退職後の受け入れ
先という背景があったからね
まあ、今ほど帳簿システムが発達
していたわけでもないし、人の手が必要だったみたいだからね」
「なるほど」
「まあ、問題があるのはOB税理士の中でも指定官職といって税務署
の署長クラスや国税局の調査部長、局長クラスが税理士になった時
にわざわざ顧問先企業を斡旋するしくみがあったりすることかな」
「それはなんかおかしいですね・・・
」
「一種の天下りだね。元札幌国税局長による脱税事件が話題になった
ときに問題化されたけど」
「ちょっと話が脱線しましたね
」
「ちなみに、うちで顧問をお願いしているスメラギ先生
がOB税理士
だよ」
「スメラギ先生・・・ああ！ そういえば、税務調査のときに立会いをし
ていただいてますね」
「まあ、そういうわけだから、調査なんかのときにいろいろ税務署のこと
を聞いておくといいよ」
「う～ん。『人生は博打(ばくち)だ
』が口癖ですが、そうなんですか
ぁ・・・」
「仕事はきっちりする方だから大丈夫だよ」
「何か、税理士っていろんな人がいますけど、なり方も人それぞれな
んですね」
「経営者はそのへんを知っているわけじゃないから、ある意味当たり
外れも他の士業より多いかもしれないね」
「どうやって見抜けばいいんでしょう」
「そりゃ簡単だよ。質問すればいいのさ」
税理士選びは、会社の存続にも影響します。
いい税理士に出会うためには、税理士そのものに興味を持って、
自分の要望をぶつけ、信頼に足る人物なのか常にチェックしましょう。
なんとなくずるずると続けているのに、税理士が何もやってくれないと
嘆いても、変化は起こりません。
P.S.
あなたがしてほしいことを、要望としてぶつけてください。
それに迅速に過不足なく応えられれば、大丈夫。
【blog】 ニワトリスキンに衣替えです。
amebloはなかなかカスタマイズの仕方がわからなかったので、そのままにしてきましたが、ようやくデザインを変更しました
そして、ついでにニワトリ会計事務所もその名も新たに「税理士法人コケコッコー
」に組織変更をしました（いえ、あくまでもフィクションですよ、奥さん……）。
そういうわけで、新年早々そこはかとなくリニューアルしたこのブログですが、これからも一層のご愛顧よろしくお願いいたします
【税理士法】 第７条 ダブルマスター
新年早々、突然ニワトリ所長から研修のアシスタントを頼まれたひよこく
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税理士法 第７条（試験科目の一部の免除等）
第１項
税理士試験において試験科目のうちの一部の科目について政令で定
める基準以上の成績を得た者に対しては、その申請により、その後に行
われる税理士試験において当該科目の試験を免除する。
「所長、今日のタイトルはダブルマスターになってますが、コレはどう
いう意味ですか
」
「いいところに気付いたね。実は税理士法が改正されるまでは２種類
の大学院に行けば、税理士試験科目を免除されて試験を受けなく
ても合格したんだよ」
[まとめ]
【税理士法改正前】
シングルマスター １種類の大学院に行って一部試験免除
ダブルマスター ２種類の大学院に行って全部試験免除
【税理士法改正後（現在）】
シングルマスター １種類の大学院に行って一部試験免除
ダブルマスター ２種類の大学院に行ってほぼ試験免除
※マスターは修士号(Master) のことです。
「微妙に変わってますね」
「いやいや。結構これが大きいんだよ。昔から２世税理士さん
がよくこれで合格していて批判が大きかったからね」
「２世税理士？」
「かえるの子はかえる
というじゃないか。医師、政治家と同じよ
うに税理士もその地盤や看板がものを言うことが多い
」
「なるほど」
「ただしかえるの子はかえるといっても、医師が医師国家試験
に合格するように２世はふつう税理士試験を合格することが必
要になるんだ」
「そりゃそうですよね
」
「全員が合格するわけないだろう。それが親税理士の悩み･･･
のはずなんだが、そういうときは２つの大学院を卒業させて資
格だけとらせてたんだよ」
「ひえぇ・・・」
「改正後はさすがに全部免除ではなくなったけどね」
「ところで、先生はどうやって税理士になったんですか？？」
「ぎくっ・・・
」
「え？ もしかして」
「私も２世税理士だよ。法学部の大学院で税法は免除されて、
あとの会計科目は在学中に自分で勉強してとったんだ」
「シングルマスターですね
」
「でもね、ひよこくん。税法も会計もやはり自分で勉強しないと
安易に合格しても、資格はあるが、実務ではコテンパンだよ。
税理士試験は時間がかかるがそれだけ血に肉になる部分も
あるからね
」
「なるほど」
ダブルマスターが悪いわけではありません。税理士試験５科目合
格者が優秀というわけでもありません。大切なのは、資格を取った
あと。そこでどれだけ努力したのかが、税理士としての仕事力を決
めるのかもしれません。
合格してないのに言うのは反則ですが・・・
P.S.
一生勉強できますか？ 税理士試験はきっとそれを
【税理士法】 第６条 税理士試験は受かりやすい？
新年早々、突然ニワトリ所長から研修のアシスタントを頼まれたひよこく
んは早速、所長と研修のレジュメをつくっています。
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税理士法 第６条（試験の目的及び試験科目）
税理士試験は、税理士となるのに必要な学識及びその応用能力を有
するかどうかを判定することを目的とし、次に定める科目について行う。
「税理士試験の特徴は、『科目合格制度』と『科目選択制度』だ。
１１科目のうち５科目を選択して、科目ごとに合格をすればはれて
税理士試験合格になる。まあ、選択の仕方には一定の制限がある
けどね
」
[まとめ]
【 必 須 】 簿記論・財務諸表論（会計科目）
【選択必須】 法人税法または所得税法（国税三法）
【 選 択 】 相続税法（国税三法）
酒税法または消費税法（どちらか一方）
事業税法または住民税法（どちらか一方）
固定資産税法
国税徴収法
「１１科目ありますけど、そのうちの３科目はほぼ決まってるんです
ね」
「簿記論と財務諸表論、そして法人税法または所得税法は基本中
の基本だからね。まあ、どれもまともに勉強するとボリュームが多
いんだけど」
「よくある受験パターンとかあるんですか」
「法人税法･所得税法・相続税法の実務に役立つ国税三法をとっ
てほしいところだけど、法人税法と所得税法はボリュームが多いか
ら、どちらか一方と相続税法、それから今は消費税法が人気だね」
「国税三法ってなんですか？」
「第２条で税理士法の『租税』の定義を解説したと思うけど、申告納
税制度を採用しているのはほとんどが国税だからね。イコール実務
につながってるってわけさ。平成元年から消費税法もはじまって、こ
れも４％部分は国税で実務でも重要だから、コレも合わせて国税四
法と呼ぶ場合もあるみたいだね」
「なるほど」
「ほかは地方税だね。あと、国税徴収法というのはその名のとおり国
税を滞納している個人や法人から国税収入を確保するためにどのよう
な手段を使って徴収するかということを決めているんだよ」
「ところで、１科目ずつとればいいってことは、簡単そうですね。他の
試験は1回で複数科目合格するのが多いですよね」
「ところが、平均は５～７年とかなり長期戦になるんだよ。まあ、毎年１
科目ずつとれば５年かかるしね。５科目一発合格は１０年以上出てない
みたいだし」
「なんと」
P.S.
さて、税理士試験に受かってからブログを書くべきか、
受かる前に書くべきか・・・
【税理士法】 第５条 受験資格もってますか？
新年早々、突然ニワトリ所長から研修のアシスタントを頼まれたひよこくんは
所長と研修のレジュメをつくっています。
houko.com 税理士法 http://www.houko.com/00/01/S26/237.HTM
税理士法 第５条（受験資格）
第１項
次の各号のいずれかに該当する者は、税理士試験を受けることができる。
「いっぱいありますね・・・
」
「まあ、これだけ並べても、たいていの人は経済学部や法学部を卒業した
という学歴による受験資格や簿記１級合格者という受験資格で税理士試
験を受けるね。全国最年少合格者はたしか２０歳だったかな。簿記１級を
もとにして受験したんだろうね」
「なるほど～。それにしても、３号の司法試験に合格した者って・・・」
ちなみに私は、受験当初は大学をまだ卒業しておらず、しかも経済学部でも法
学部でもなかったため、「経済または法律系の科目」を「１科目以上」をとって、
かつ、「６２単位以上」取得しました。単位ギリギリだったので、直前まで大丈夫
か・・・とひやひやしていました。
そこで簿記論と財務諸表論に合格していなかったら・・・この道には進んでいな
かったでしょうね（合格率がともに２０％以上のバブル年度でしたし）。
P.S.
受験する前に、必ず受験資格があるのか
確認しましょう。
【税理士法】 第３条 どうやったら税理士になれますか？
新年早々、突然ニワトリ所長から研修のアシスタントを頼まれたひよこくん
は所長と研修のレジュメをつくっています。
houko.com 税理士法 http://www.houko.com/00/01/S26/237.HTM
税理士法 第３条（税理士の資格）
第１項
次の各号の一に該当する者は、税理士となる資格を有する。ただし、第１
号又は第２号に該当する者については、租税に関する事務又は会計に関す
る事務で政令で定めるものに従事した期間が通算して２年以上あることを必
要とする。
「お！ なんとなくわかりますよ。これは税理士になれる人を決めてるん
ですね」
「そういうことだ」
税理士になるには
① 税理士試験に合格する
② 試験科目の全部免除してもらう
③ 弁護士になる
④ 公認会計士になる
「なんか、どれも現実的じゃない気がします」
「もっとも一般的な方法が①の税理士試験に合格することだね。ふつう
税理士を目指すといった場合は、この方法で税理士になるわけだ」
「それにしても、②の免除っていいですね」
「まあこれは、条文に書いてあるとおり、第６～８条のときに説明しよう」
「でも、税理士試験になんとか合格すれば税理士になれるんですよ
ね」
「第１項をもう少しよく見てごらん。①と②の場合は、２年以上の実務経
験がいるって書いてあるよ」
「ほんとだ・・・
」
「まあそうはいっても、普通の会社で経理を２年間やっていても立派な実
務経験だけどね」
※ 第４条（欠格条項）は省略します。
P.S.
実務はあっという間に２年経過するのに、試験はなかなか
受かりません・・・