三つ目の会 (2022年度) 第一部 | 慶應義塾大学公認学生団体落語研究会公式ブログ ―慶應落研日記―

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三つ目の会

 

こんにちは。初めまして。十七代目の夜楽です。

初めてブログの執筆を担当させていただきます。

これまで錚々たる先輩方が記事の執筆をされてきましたが、今回は夜楽が拙い文章でお送りいたします。

どうぞ、温かい目でご覧ください。

 

さて、記念すべき最初のテーマは、三月五日にひっそりと開催された「三つ目の会」についてです。

新二年、十三人が十三人とも個性を発揮し、まさに十三人十三色の落語会でした。

そんな、大盛況となった三つ目の会を、遅ればせながらダイジェスト形式で振り返ります。

十三人おりますので、今回と次回の二部構成でお送りいたします。

 

まずは一番槍「空巣」による『お忘れ物承り処』

空巣は、会を開催するにあたり「これからの人生、やる落語は全て上方落語でいくんや!!」と意気込んでおりました。

初めてとは思えないほど立派な関西弁を披露してくれた彼は、落研打線の火付け役として大成してくれること間違いなしです。

 

続いて、「洒風」による『堀の内』

洒風の噺は、三田祭に比べて彼女自身のクスグリが増えていました。

先輩をイジるという新技も習得し、向かうところ敵なしといった完成度でした。

空巣→洒風という始めの流れも、お客さんの心をガッチリ掴む良いきっかけになったのではないでしょうか。

 

次に、「小つぶ」による『動物園』

小つぶは自らのルーツを噺に組み込んでいて、登場人物にしろ、設定にしろ、彼自身の味が全面に押し出されていた一席でした。まさに彼の人柄通り、しっかり流れに乗って前半戦を盛り上げてくれました。

 

今度は、「明太子」による『試し酒』

チームの中でもアーティスト気質の強い明太子。先輩へのリスペクトを込めて、滑稽な酒呑噺を丁寧かつ芸術的に演じ切りました。今年の明太子の落語は、一層カラフルなものになる予感。

 

そして仲入りを挟んで、「浜路」による『三年目』

浜路ほどの妖怪好きはそういません。そんな、妖怪好きで妖怪に詳しいという長所(?)を活かしての三年目は格好よく、何よりやっていて彼女自身がとても楽しそうでした。仲入りを挟んでも、まだまだ高座は熱々です。

 

続いて、「有栖」による『50 on 5』

聞いたことのない演目ですが... それもそのはず、これはとあるお笑い芸人のネタを落語に落とし込むという離れ業によって生まれた新作の噺なのです。元ネタの要素を活かして落とし込んだ上に、さらに面白く演じる... やってくれましたよ彼は。

 

次に、「小たつ」による『釜泥』

三つ目の会を開催する以前から「小たつの三つ目は泥棒が出てくる噺がいいんじゃないか」と巷(?)で騒がれていました。そんな小たつによる釜泥は、一言でいうとピッタリ。実にピッタリでした。良い意味で、です。

 

仲入り前の最後は「馬網」による『厩火事』

落研の中で最も落語歴が長いという馬網による一席は、とても鮮やかでした。勢いと巧みな所作で会場を巻き込み、場の空気を独り占めにしていました。

 

ここで一息、お仲入りです。

(次回へ続く...