日本の美徳は通じない... | オーストラリア子連れ冒険記

オーストラリア子連れ冒険記

シングルマザーになり損ねた脳腫瘍を患った日本人ママが、子ども二人を連れてのオーストラリア珍道中冒険譚。

うちの娘(当時、5歳、幼稚園年長)

日本では、まぁまぁよそのオタクに

お邪魔しても、嫌われる事なく「普通」

の躾のできてる子と思っておりました。

こちらでも、お泊まりやお呼ばれは

度々ありまして、しかしながら

初めてのお呼ばれで娘のトラウマに

なってしまった出来事がありました。

 

初めて、普通のオーストラリアの

お友達のお家に、お呼ばれしたので

そこのご家族が、うちの娘を小学校から

連れ帰ってくれて 夕方にお迎えに来てと

言われておりました。うちの子は普通に

お行儀も悪くない(人前限定ですが...)

ので、何も考えずにお迎えに行きましたら

娘が飛びついて参りました。

ご家族に「どうもありがとうございました」

とご挨拶して帰りましたが、帰る道すがら

娘は泣きじゃくり始めました。

「どした〜?!」慌てて聞きますと

 

「....お腹すいたよ〜、うわ〜ん....」

 

娘の話によると、仲良しのお友達と

2人でお呼ばれで、そこのお家の子と

3人で楽しく遊んだそうです。すると

仲良しのお友達は「あー喉乾いた!」と

そこのウチの冷蔵庫を勝手に開けて

ジュースを飲んだそうです。

日本で普通に良い子だった娘は

目が飛び出たそうで 何とお行儀の悪い子

とお家の方に嫌な顔されると思っても

誰も気にも留めていなかったそうです。

娘も、喉が乾いたそうですが、お家の方が

勧めてくれるまで待っていたそうですが

誰も何も言ってくれませんでした。

しばらくして、お父さんが「スナックに

冷凍ミニミートパイを温めるけど、

何個食べる?」と皆に聞いたそうです。

うちの娘は、初めてのお家でガツガツ

してはいけないと「大丈夫です」と

遠慮して答えたそうです。

ご家族はママ「3つ」娘さん「2つ」

お姉ちゃん「3つ」お父様「5つ」で

仲良しのお友達は「5つ!」と欲張って

答えたそうです。オーストラリアの名物

ミートパイやソーセージロールの

ミニサイズは冷凍でたくさん売っていて

スナックにオーブンで15分程度温めて

トマトケチャップをドバっとかけて

オーストラリアの人達はよく食べます。

 

     

娘は能天気な「5つ!」と答えた

お友達の精神状態を疑ったくらい

驚いていたのですが、ご両親が

遠慮している娘に きっと後で

分けてくれると疑わなかったそうです。

 

オーブンからいい匂いのするパイが

たくさん出されて、本人が言った通りの

数だけお皿に盛られ、皆、和気藹々と

食べだしたそうです。娘も、かなり

お腹が空いていて、じーっと眺めて

いたそうですが、誰1人娘の遠慮など

気にも留めていなくて、「〇〇は

お腹すいてないんだね〜」と最後まで

誰も「分けてあげる」とか余分に

焼いてくれた。。。なんていう日本の

お呼ばれみたいな「おもてなし」は

頂けなかったそうで、こちらでは

「謙遜」や「遠慮」という日本の美徳は

全く通じず「自己主張」するのが普通で

しなければ、誰にもそれは通じない事、

しっかり「自分の希望」は伝えなければ

いけない事を身(お腹?)をもって

叩き込まれたのでありました。

 

泣きじゃくる娘と、マクドナルドに

飛び込み、娘の大好きなナゲットの

 

ハッピーセットを食べさせたのでした。。。