こんにちは。小野敬子です。
ボーカルレッスンとボイストレーニングは、少し違います。
ボーカルレッスンは、歌うための音楽的なレッスンのことです。リズム、ディクション、音程、曲の理解など。
一方、ボイストレーニングは、楽器としての声を訓練するものです。
歌のレッスンの時には、最初は区別して考えた方が良いというお話は、以前にしました。
ボーカルレッスンでは、曲を仕上げていくことに一つの目標があります。
しかし、ボイトレレッスンは、曲を目指すわけではないので、目標が長期的なものになります。
喉の筋肉、神経、さらに脳も関係して声を鍛えるので、ボイトレレッスンの成果は、これまで鍛えてきた場合は、半年から1年で徐々に見えてくるというくらいのゆっくりペースです。
ボーカルレッスン、ボイトレレッスン、どちらも大切です。
短期的に、ボーカルレッスンで音楽的な能力を身につけ、長期的に、声を自分自身で理解しながら鍛えていくというのが、理想です。
ちょっとジムへ行くくらいの気軽な感覚で、誰もがボイトレができるといいなと思う反面、自分の声という精密機器のようなものを取り扱う心構えも同時に認識したいものです。
そのためには、声を知ることがとても大事です。
声は、あなたの脳で作られ、あなたが意志を持って発することのできる唯一の音です。
そのため、あなたの声が他人や、場や、あなた自身に与える影響は、思っている以上にあります。
何より、あなたの声を一番たくさん聴いているのは、あなた自身でもあります。
もしも、あなたが頑張っているボイストレーニングの声を、あなたの脳が拒絶しているとしたら、うまくいかないばかりか、心や身体にも影響が出てしまうことでしょう。
このような、声の勉強を、昨年受講した声・脳・教育研究所の長期コースでたっぷり学びました。
ボイストレーニングの前に自分の声を知ることが本当大切だと思っています。
自分の声がよくわからないから、嫌いだから、気に入らないから、ボイトレをする。
この動機でボイトレを続けていくと、終わりのない沼に陥ってしまいかねません。
もちろん私も含め、ボイトレをしようとする時は、少なからず自分の声に不満や期待がある時です。
でも、声ってあなたが思うよりももっと正直で、繊細なものなのです。
ボイトレをする前に(すでに始めてしまっていても)、一度立ち止まって、次の質問に答えてみましょう。
あなたは自分の声が好きですか?嫌いですか?
あなたが自分の声を好きと思う時は、どんな時ですか?
あなたが自分の声を嫌いと思う時は、どんな時ですか?
これに回答するには、少し自分の声を観察してみる必要があります。
ちょっと観察してみましょう。
録音が一番良いでしょう。骨伝導で聴く声と、空気伝導で聴く声は全く違いますので。
私だったら、自分の声が好きな時は、ゆったり相槌を打つときかなという感じ。
嫌いな時は、せかせかと喋ったり、慌てて早口になって声が掠れたりする時。恥ずかしくなってしまう。
好きだなと思う声を、普段から意識しておくと、あなたの脳が喜びます。
ここまでをボイトレする前にわかっておくと、◯◯さんのような声になりたいと、一生悩み続ける必要がなくなります。
◯◯さんの声が仮に出せるようになったとしても、あなたの表層意識は嬉しいかもしれないですが、声を作っている脳はちっとも喜んでくれないのです。
あなたの本当の声ではないから。
これは、すごく大切なことです。
まずは、あなたがあなたの声をどう捉えているのか、そこから始めると、ボイトレはうまくいきます。
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