癌患者であることの自覚と行動 | スキルス胃癌と生きる

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 今日は少し暖かくなって、着ている服も軽くなると気持ちも軽くりますね。(花粉症は憂鬱ですけど。)

 季節の変化を感じるのは、梅の花や桜の花が咲き散っていく様を眺め今の季節の変化を楽しむのと、次の季節への期待を持つことが交差しているように感じます。

 暑い夏が嫌いな人もいますので、喜んでいるばかりではないのでしょうが、私は暑い方が好きなので寒いと冬眠したくなります。

 

 今年の冬は孫がスキーとスケートでデビューしました。スキーは娘が連れて行って、カービングで見事に滑っていましたし、スケートは1時間一緒にいて、転げるのにまかせながら上達を待つと、一人で滑るようになりました。心臓病を抱えているのに、本当に元気に育っています。

 

 どのような病気でも「患者」としての立場は、一概には言えないのですが、「元に戻る(普通の状態)」ケースと、「それ以前とは違った自分と付き合う」ケースがあると思います。

 前者は風邪をひいた様に、患者として薬などで治療して治れば元の生活に戻ることが出来ます。後者は治療後も元には戻らない状態にあることを示しています。

 

 急性疾患、慢性疾患や先天性疾患など、病気の種類は多種多様ですので、癌患者としての一般論です。

 癌治療でも疾患部分の癌を取り除き器官を残せた場合は、前者に該当しますが、外科的に器官を切除した場合は後者に該当します。

 前にも書きましたが胃の部分切除や全摘しても、胃は復活して機能するとか、腸が胃の代わりをするという話がありますが、都市伝説で臓器が復元するのはごく少ないようです。

 

 前者の癌患者は、癌が消滅後は元の生活に戻ります。

 後者の場合は2段階になります。

 最初は癌の切除・抗癌剤による癌の消滅までの期間、並行して起きるのが予後の生活改善です。

 最初のステップを完了する前に、再発という大きな壁がありますので、寛解を迎えるまでに苦労がありますし、癌の進行状況による差もあります。

 

 癌患者であることの自覚を最も感じる時期は、手術・抗癌剤治療の段階だと思います。この時点では癌の消滅を目的としていますので、普段の生活の不便も「手術」「薬」のせいだと思って生活していますが、投薬が終わった後の生活はまた違います。

 これまで普通にできたことが出来なくなるのに、外見的には痩せたり顔色が悪くなる程度で、見慣れてしまえば普段の時と同じ状態に見えます。

 

 ここからが次の癌患者としての自覚なのだと思います。

 胃癌の場合は「ダンピング症候群」で最初は苦しみますが、生活改善で乗り越えれば、嘔吐・悪心も改善します。完全に消えることはなく体調が良くないと、疑似的な症状が出ることがあります。

 

 食事の摂取量は個人差がありますが、以前の様には戻らないので慢性的な栄養失調による体力低下や持久力の低下が起きます。

 食べる量は少しづつ増えますが、体調を崩すと減ってしまい回復するのに少し時間がかかり、負の循環が起きやすいのですが、意識して食事の回数を増やします。

 

 癌患者としての自覚は治療までのプロセスと、癌患者だったことによるプロセスに分けることが出来ると思います。

 人生では「癌患者だった」ことによる行動も、大切な事でもあるように感じています。

 私はまだ「癌患者」なのですが、治療後の体力の低下や貧血によるケガがないように、普段の行動には注意をしていく必要があると思っています。