2022年に長野へ移住した際、エッセンシャルオイルと出会いました。それ以来、その効果に魅了され、オイルの成分や人体への影響について調べるようになりました。私自身が実感した効果としては、自然の中で過ごすと得られるような癒しやインスピレーションが挙げられます。

ある時、足首を酷使して腫れた際、通常なら1週間ほどで治るものが、オイルを使ったところ1日で回復したこともありました。また、家族に定期的にオイルマッサージを施すと、表情が明るくなり、心地よさそうにしているのを目にしました。

次第に私は、オイルを薬の代わりに使えないかと考えるようになりました。家族が風邪を引いたときにも試してみましたが、即効性を期待するのではなく、基本的には体の自然治癒力に頼り、オイルはそのサポートとして使う感覚でした。しかし、ある日、本気で薬を使うかオイルで様子を見るか、葛藤することがありました。それは、娘が高熱を出したときのことです。

4歳の娘はこれまでに高熱を出したのは数回だけで、最初の高熱は1歳か2歳の頃でした。その時、熱性痙攣を起こし、突然体が痙攣し、唇が真っ青になったため、心臓が止まるのではないかと恐怖を感じました。その経験から、座薬とダイアップを常備し、それが安心材料になっていました。

そのため、高熱が出るたびに不安が募ります。特に熱が続くと痙攣の可能性が高まるため、薬で熱を下げるべきか、それともギリギリまで自然治癒力とオイルで様子を見るべきか、悩みました。

その時、偶然実家にいたこともあり、妻や両親から「座薬で熱を下げ、明日病院に行かせて」と何度もお願いされました。オイルを信じることは、自分を信じることなのか?と自問しましたが、最終的には一度座薬を使い、その後はオイルと自然治癒力に頼ることにしました。結果として、どちらを選んでも娘の命に重大な影響はなかったと思いますが、自分を信じて選択したことが自信につながったのは間違いありませんでした。

ニュージーランドに移住してからは幸いにも薬を一度も使わず、風邪や熱、感染症に対しても自然治癒力とオイルで対処できました。しかし、私の信念にも変化がありました。「薬は絶対に使いたくない」という思いが強まりすぎてしまい、娘が歯の痛みを訴えたとき、薬を使うことへの抵抗と娘の苦しみを前にして苦しい思いをしました。

夜中に2時間以上も耐えさせてしまい、体力が奪われていく様子を見て、ついに座薬を使う決断をしました。翌日、歯医者に行ったところ、虫歯が進行しており、全身麻酔での抜歯手術が必要だと言われました。手術は1ヶ月先となり、その間にまた痛みがぶり返さないかと不安で仕方ありませんでした。

娘はまだ自分の心や体の痛みを上手に伝えることができないため、私たち親が判断するしかありませんでした。これからは、娘自身に判断させようと思います。薬を飲めば痛みが和らぐことは理解しているので、もし彼女がそれを望むなら飲ませることにしました。

薬を使いたくないのは私の信念であり、娘が自分で決めたことならば、その気持ちは和らぎました。治療費は高額でしたが、この経験は私にとって忘れられない貴重な体験となりました。

ニュージーランドに来てからは、オイルの輸送やコストが課題となり、代替として自然にあるハーブや植物を使えないかと試行錯誤しています。