幸福を科学する | 立命館大学ビジネススクール教授 高橋慶治のブログ

立命館大学ビジネススクール教授 高橋慶治のブログ

立命館大学ビジネススクール教授、合同会社人間開発研究所代表社員、元臨床心理士、元JOC強化スタッフ(メンタルトレーニング、コーチング)の高橋慶治が、マインドフルネス、メンタルタフネス、ストレスマネジメント、コミュニケーション&人間関係など色々書いています。


ポジティブ心理学は1998年にアメリカの心理学者マーティン・セ
リグマンによって提唱されました。 セリグマンは「心理学には、問題を解決する面だけでなく、 プラス面を伸ばす肯定的な側面もあるはずだ」と考えました。 

 

その分野は広く、多くの心理学者が専門的にいろいろなテーマを研究しています。 例えばバーバラ・フレドリクソンは「ポジティブ感情」、 ミハイチクセントミハイは 「フロー」、 タル・ベン・シャハーは「幸福」 などです。 もちろん、ほかにもたくさん有名な学者がいます。 ポジティブ心理学は、一人の学者が系統立てて研究している学問ではないのです。


これら多くのテーマの研究は、実際に日々の幸福度を上げ、 人生を豊かにするために役立つ知識を与えてくれます。ポジティブ心理学を学ぶ意義は、 ポジティブ心理学の知識や知恵を実践という形に落とし込み、 生活にも仕事にも活かして自分やまわりの人々の幸福度を上げることです。


ポジティブ心理学は、英語でいうwellbeing (ウェルビーイング)を追求する学問です。直訳すれば「よい状態」で、 「精神的・肉体的・社会的にいい状態」をいいます。 一方、英語のhappiness (ハビネス) は「ごきげん」のイメージが強くなります。 日本語の 「幸福」には、ハピネス以上の深みがあります。 私はウェルビーイングの意味を込めて「幸福」という言葉を使っています。


先ほど述べたように、ポジティブ心理学の研究テーマは広範囲です。 いろいろなテーマがありますが、階層的には3つ (主観的・個人的・社会的)に分けられます。それぞれのテーマでポジティブ心理学を紹介できればと思っています。