マインドフルネス瞑想の方法~Howのスキル | 立命館大学ビジネススクール教授 高橋慶治のブログ

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立命館大学ビジネススクール教授、合同会社人間開発研究所代表社員、元臨床心理士、元JOC強化スタッフ(メンタルトレーニング、コーチング)の高橋慶治が、マインドフルネス、メンタルタフネス、ストレスマネジメント、コミュニケーション&人間関係など色々書いています。

さて、前回のマインドフルネスWhatのスキル、マインドフルネスを実践する際に行うことに続いて、今回は3つのHowのスキル、マインドフルネスを実践するやり方について説明しましょう。

 

<判断しない>

・評価的な手法をとらず、物事の善し悪しを判断しない。ネガティブな判断をポジティブな判断に変えることではない。ここでは判断のバランスを取ることではなく、いかなる場合でも全く判断しないことである。

 

           理想化⇔こきおろし

 

この両極端だけでなく、いっさい評価、判断をしないということです。

 

・事実のみで観察はするが、「良い」「悪い」「ひどい」「素晴らしい」「すべき」「すべきでない」とういう判断をしない。

 

<ワン・マインドフルネス(集中する)>

・心と意識を現在の瞬間に集中させること。注意力の制御。一度に一つの課題や行動に集中し、注意力と気づきと自覚を持って油断なくそれに取り組むことを学ぶ。

 

・ひとつのことに全集中力を注ぐ。食べている時は、食べることだけに集中する。同時に二つのことをしていることに気づいたら、一つのことに戻る。行動、思考、強い感情が自分の気を散らしたら、ほっておく。今の自分の行っていることに戻る。

 

<効果的に>

ワン・マインドフルネスに集中しないで、「これでいいのだろうか」「正しくできているのか」と「正しく」あることばかりに気にする傾向を減らすためのもの。

 

・「効果的」とは、「上手くいかない、デメリットあること」の正反対。「メリットになることをする」、「上手くいくことをする」ことでもあります。

 

・効果的であるためには習熟すること。

 

・効果があることに焦点をあてる。その状況において必要とされれていることを行う。自分が注目していることに注目し、成し遂げるためにために必要なことをする。

 

DBTのマインドフルネスの実践は、これらの3つのWhatのスキル、3つのHowスキルを使って行うことです。呼吸を観察、描写、参加し、判断せず、集中して、効果的に行う。

 

次回は、DBTの考え方、なぜ弁証法的なのかその哲学について説明しましょう。