働き方に関する本を書いています。
様々な事情により、当初予定よりもだいぶ遅れて、5~6月出版予定です。
●自分を整える
これからの予定を確実に実行するためには、自分を整えることが重要です。自分を整えておかないと、自分との約束も絵に描いた餅になってしまうからです。根性で成し遂げるなどもっての他です。医師の小林弘幸さんは、『一流の人をつくる自分の整え方』(KADOKAWA)で、9割のビジネスパーソンは、自分の力を半分も出せていないと言っています。能力を上げることに熱心な人は多いのですが、今持っている力を十分発揮することに意識を向けている人は少ないのだそうです。
ある人の能力をAとし、その人が能力のうち、B%発揮できるとすると、試験や発表会、競技会などの本番で出せる力Cは、C = AB/100 で表現できます。Cを大きくするには、AかBのいずれかあるいは両方を大きくすれば良いのです。Bはそのときの健康状態や精神状態に依るもので、最高が100です。寝不足で疲れていたり、不安を抱えていたりすると、値が小さくなります。
Aを大きくしようとすると、相当の努力が必要ですし、時間もかかります。しかし、Bを大きくするには、早く寝る、食べ過ぎ、飲み過ぎに気を付けて体調を整える、心配事を早めに解決しておくなどの工夫によって、Aよりは簡単に大きくすることができます。こう考えると、Bを大きくすることに意識を向けている人が少ないのは残念なことです。
私達の日常を振り返ってみると、メールやSNSで色々な情報や依頼がひっきりなしにやって来て、仕事に集中できないこともあります。イギリスの社会思想家のジョン・ラスキンが、「人生は非常に短い。しかもその中の静かな時間はあまりに少ない」と言っていますがその通りです。
最近はコロナ禍の影響で随分少なくなりましたが、以前は色々な会合や、懇親会も数多くありました。夜の会合に出て、そのあと懇親会に出ると、体力的にもきつく、睡眠時間も短くなります。若い頃は勢いで何とかなりますが、筆者も40代くらいから体力がなくなって来たことを実感しました。以前は、疲れが溜まるとよく口内炎に悩まされたものですが、在宅勤務が増えてから、口内炎が出なくなったのは、無理をしなくなった効果ではないかと感じています。
自分を整えることには、次に挙げるように、いくつかの種類があります。
■物を整える
■人間関係を整える
■体を整える
■心を整える
■時間を整える
これらの話題について、これからお話して行きます。