TOKYOハンバーグの「子どもと大人と食堂と」観てきました。 | ケイジのB

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50歳を過ぎて、役者目指してただいま奮闘中です。

 TOKYOハンバーグの「子どもと大人と食堂と」観てきました。

簡単に言うと、貧困と、虐待と、子ども食堂の話という事になるかも知れませんが、その中に色々な問題や、怒り、悲しみ、等どうしようもない感情が沢山散りばめられた舞台でした。
お芝居を観て思いました。テレビや映画、お芝居って、やっぱり時代を反省しているんだなぁ、と。僕の子供の頃は高度成長期、そして学生運動、オイルショック、バブル、と続いて行きました。なので、貧困とかはそんなに大きな問題でもなかったです。でも今は、生活をするもの大変で、その中で一日一日をどう生きよう、やっと生きてる人が沢山いる。ああ、日本は今こんな国になっているんだなぁ、と。。。    その中で頑張っている人が沢山いるけど、それってよく見ると、頑張っている人?!頑張らざるを得ない人?!、頑張り切れなくなっている人?!がいて、みんなギリギリのライン、たとえは水面の上に行ったり、沈みそうになったり、アップアップの状態で、本当なら、誰かに浮き輪を投げてもらったり、岸に引き上げてもらいたいのかも知れない状態なんだと思うと、苦しくなります。こういうお芝居は今の現状を考えたり、身近に感じたりするには良いのだと思うけど、こういう芝居を演じない時代になればもっといいのだろうと思いました。
 関谷兄妹の母が死んだ時に兄妹二人が、母親のことを、「あの人に人生って、一体何だったんだろう」と話すシーンがありましたが、一番心に残ったセリフであり、シーンでした。

もう、どこにもいないのに忘れられない
そんな夜はカーテンと窓を開けて
膝小僧を抱え込み
夜空に浮かぶ寂しい月を見上げている
あの時の月と今の月を並べている僕がいて
そんなことは誰も知らない

もう、どこにもいないのに会いたくなる
そんな朝はいつも忙しなくって
なんとかかんとか
子どもたちに知られないよう笑顔をふりまく
あの時は泣いてばっかりだった私なのに
今は母が死んじゃっても泣けない

もう、忘れて会いたくもなくなるような
そんな風になりたくない兄と妹で
それでもやたらと
得体のしれない五月蠅さが追いかけてくる
見知らぬ思いが息を切らして
気が付けばあの頃の自分たちと