■■【新米コンサルタント起業日記】15年1月4週 あらすじ・総集編 0118
2013年からのあらすじと、最近の日記、およびこの日記を読むための登場人物紹介
【小説・経営コンサルタント竹根の起業日記】は、10年のサラリーマン生活をしてきた竹根好助35歳の経営コンサルタントとしての独立起業日記です。
これから経営コンサルタントとして独立起業しようと考えている人の参考となることを願い、経営コンサルタントとしての実践を経験的に語るつもりです。
【
注 】
ここに記載されていることは実在の企業とは何ら関係ありません。
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【小説 新米経営コンサルタント竹根の起業日記】 経営コンサルタントのありし日 |
経営コンサルタント起業日記を読むポイント 日記の主であります私(竹根)は、35歳の商社マンです。産業機械部第一課課長、2013年4月1日に経営コンサルタントという職業に関心を持ちました。 最近、部長とぶつかることが多い竹根である。商社の限界を感じたり、経営コンサルティング業による社会貢献のすばらしさがわかってきたり、ついにはヘッドハンターからコンタクトがあったりと揺れ動く竹根。サラリーマンを辞めるのか、それとも、別な道を歩むべきか、迷った挙げ句の決断は、日本を代表するコンサルティング・ファームである竹之下経営にお世話になることに決めた。しかし、転職を直前にして、心が揺れる竹根である。どうするのか・・・ |
【初めてお読みになる方】
初めての方で、これから経営コンサルタントを目指そうという場合には、初回からお読みになることをお勧めします。このブログは、20時30分頃発信するようにしていますが、翌朝7時過ぎに、再掲載もしています。
【 2014年12月までのあらすじ 】
かねてより経営コンサルタント業に興味を持っている竹根好助は2013年、35歳の商社マンであった時の通勤途上で、「経営コンサルタント」をキーワードとしてグーグルで検索した。Wikipediaの上にトップに表示された「経営コンサルタントへの道」というページが妙に気になり、毎日のように開くようになった。
そのサイトを通じて知修塾という若手経営コンサルタントの独特な研修会を知り、次第に日本経営士協会という団体に興味を持つようになった。「中小企業診断士だけが経営コンサルタント資格ではない」というショッキングな表現が目に留まった。日本経営士協会が公認会計士制度誕生の折に、日本で最初にできた経営コンサルタント組織であることがわかった。入会し、研修を受けて、アシスタントコンサルタントの資格である「経営士補」の資格をようやくのことでとることができた。
ヘッドハンティングにあい、2013年11月末で日本を代表する竹之下経営というコンサルティング・ファームに転職。商社とは全然異なる仕事ぶりに戸惑うばかりか、その実態はカルチャーショックでさえある。コンサルティング・ファームのすごさを見せつけられる一方、企業診断や社員研修等の仕事に偏重し、何となく違和感も覚えるようになった。平均年収が一千万円に満たない経営コンサルタントが50%近くもいるという経営コンサルタント業界の厳しさも知った。
本来竹根がやりたいと思っている中小企業に入り込んで、顧問としてコンサルティングをするというやり方が少ないことに嫌気をさし、遂にコンサルティング・ファーム生活に、2014年2月末で見切りを付けて独立起業した。
独立・起業をしたもののクライアントが見つからず心許なさは募るばかりであったが、日本経営士協会のチュータリングサービスのタスクを通じてなにか曙光が見えてきた。自分自身の経営コンサルタントとしての生き方を改めて考え直す契機となった。クリティカル・シンキングという経営コンサルタントに取って不可欠なスキル県産を毎日欠かさずお濃い続けた性かでもある。
ようやく匠製本機械というクライアント第一号を獲得できた竹根であるが、なかなか次のクライアントも見つからず焦りもあるが、匠製本機械の仕事も面白く、新規クライアント開拓と並行してすすめた。
新規クライアント開拓の電話作戦で警官から職務質問にあい、あわや逮捕されるのかという怖い経験もした。JETRO会員になって、その会員にアプローチをしかけたりする日々である。そのような中、IP電話やSKYPEの利用ということも学びながら、経営コンサルタントとしての地がためをしている。
竹根は、クライアント開拓のために「手紙作戦」を手を変え、品を替えの手法で、工夫を凝らしながらの試行錯誤を続けている。新規クライアント開拓に力を注いでいるものの、その成果が結果として表れない。「量の作戦から質の高さに」と戦略変更を迫られてきた。
唯一のクライアントである匠製本機械にアメリカの知人から自社商品ではないが、小型断裁機の問合せがあった。仕入れ価格に40%以上もの差があり、現実の厳しさに直面し、メーカーに折衝することもした。顧客には、価格の見直しを、メーカーにはライセンス生産の提案を、クライアントには自社製造の可能性検討をお願いし、契約がまとまる。満を持して送付した見本機は、先方から改良希望が出された。いったんは、意気消沈したが、改良にと組み始めた。
経営コンサルタントとして独立起業して半年になるにもかかわらず、クライアントは一社しかない。唯一のクライアント匠製本機械でのコンサルティングを通じて、経営士・コンサルタントのおもしろさが見えてきた。
一方、日本経営士協会のチュータリングサービスサービスで講師から「経営コンサルタントに取って情報発信の重要性」を学び、そのことから「情報は、発信するところに集まる」という言葉を聞き、ブログを書くことにした。
そのような中、商社時代に面識のあったセント光学の社長が面会を申し出てくれた。クライアント第二号にするために全力を尽くそうとしている。
■ 2015年1月4週までのあらすじ
満を持して出荷し、期待した見本機が着くや否や、改良希望が寄せられた。一瞬落胆したものの、先方がそれだけ真剣であることを悟る。思うようには改良が進まなかった改良も、レバー部を除いて何とかなりそうである。しかし、海外ビジネスは難しいと再認識させられる竹根。紆余曲折を経ながらも、改良見本機を送ることができ、それを基に市場調査を兼ね、営業活動をしてくれることになった。
唯一のクライアントである匠製本機械は、製本機械メーカーとしては老舗であるが、印刷業界の先行きを考えるとこの業界以外の商品開発の必要性を痛感している。その一つとして3Dプリンターに竹根は興味を持つ。ただし、資金不足や自社にないNC技術をどうするのか、これからの課題は大きい。
一方、第二のクライアントとして期待できるセント光学への提案書を提出したが六回目の改訂も突き返され、七回目の改訂提案書は出さずに帰宅した。社長と話をしている内に、自分がプロフェッショナルとして、まだまだ甘い思いを感じ、それを提出せず、挨拶だけで辞した。八回目の提案書は、今までの原稿をベースにした改訂ではなく、新たに自分で一から書き直した。
断裁機ビジネス、新たなのクライアントの可能性のあるセント光学、経営コンサルタントらしい動きも見えてきた。しかし、受け入れられない提案書の打開策は見つかるのか。
■■ 2015年1月4週総集編 八回目の提案書の結果は? 0118
■ 早朝散歩 150141
早朝散歩の時に、住宅街のあるお宅の玄関先のワンちゃんに時々会う。首を傾げる可愛いしぐさを私に投げかけてくれる。推定年齢は、わからないが、十歳は大分超えている老健である。
今朝は、わざわざ購入したワンちゃん用のビーフジャーキーを上げた。ポンと投げると直ぐにそちらに向かって食べ始めた。食べ終わると、こちらを見ている。「もっと欲しいのか」と訊いても、当然のこと返事はないが、こちらを見て首を傾げる可愛い動作を見せてくれた。
今朝は、余分に持ってきたので、それを三回に分けて投げ与えた。
■ 匠製本機械小型断裁機の改良見本機到着 150142
先週完成した小型断裁機の改良見本機が、顧客のUSGM社に届き、満足したという嬉しい知らせがメールで入ってきた。今後は、それを基に、フィージビリティ・リサーチ(市場性調査)をすると言ってきた。
唯一のクライアントである匠製本機械であるが、製本機械メーカーとしては老舗であっても、印刷業界の先行きを考えるとこの業界以外の商品開発の必要性を痛感している。その一つとして、かねてより考えていた3Dプリンターの開発製造に関する提案書を社長に提出した。また、それに関して助成金申請書に関する書類も添付した。
最近、とみに感じているのが売上の伸び悩みである。そこで、国内営業強化支援についても社長に口頭で提案をしてみた。大変乗り気であるが、一方で社内管理体制のあり方が不安であるという声も聞けた。
■ セント光学八回目の提案書 150143
八回目の提案書は、今までの原稿をベースにした改訂ではなく、新たに自分で一から書き直した。いつ、契約ができても契約書を交わせることができるように、セント光学向けの契約書を鞄の中に入れておいた。社長は、契約書をザッと見ただけで、日付を手書きで入れ、押印してくれた。
七回の提案惨敗の後だけに、あまりにもあっけなく顧問契約書にサインしてくれた。何が起こったのだろう。あれほど剣もホロロだったのに、なぜ、サインをしてくれたんだろう。
私は、最後に出した提案者のどこが、最初のものと違うのか、そこに書いてあることは大差ないように思っていた。私の心を見透かされたように、社長から「なぜ、契約する気になったのかわかりますか?」と言われた。
「正直なところ、なぜなのかわからず、狐につままれた気分です」と答えた。
その時には、わからないままで、帰途に就いたのです。突き返されても、突き返されても、提案し続けられたのは、「なぜ、ダメなのだろう?」ということを自問自答してきたなかで、私が書き直すときに、配慮をしたことを思い出した。誰もが解る表現と、どうしたら魅力を感じてもらえるかという”殺し文句”とに神経を使ったことを思い出したのである。
契約書を受け取って、どのようにして辞去したのか、玄関を出てから駅までどのようにしてたどり着いたのか、記憶が定かではない。十五分から二〇分に一本しかない、私鉄の支線の駅のベンチに腰を下ろして、改めに契約書を見直した。確かに、向坂社長のサインがあり、契約印も押してある。
電車が入線してきたことにも気がつかず、契約書に穴が空くほど凝視していた。電車に気づいて乗った。現実かどうかを確かめるために、頬をつねるということが良くいわれる。つねると確かにいたい。ようやく、事実を認めることができたのは、中央線に乗り換えてからである。
電車の中で自然と笑みが浮かんできてしまう。押さえようとしても停まらない。社内の人が、自分が一人笑いをしているのを見て薄気味悪く思っているのではないかと、気になった。
家にたどり着いて、妻に二番目のクライアントとの契約成立を告げると、「あっ、そう」だけであった。あまりにも素っ気ない反応に、不満を覚えた。
夕食には、小さいながらも鯛の尾頭付きである。素っ気なく思ったのは、自分のひがみで、本当は心から喜んでいてくれたのである。
食後、自分の机に向かいながら、改めて考えてみた。
■ 顧客開拓 150144
JETROの会員になって何か月も経ってしまったが、あまり活用していない気がしている。せっかく会費を払っているのだから利用しなければと思い、サイトを開いてみた。
引き合い案件が載っているページがあったので、そのページからめぼしいところを見つけることにした。メールアドレスのあるところから手を付け、時間があるときに、URLをベースにしてコンタクトをすれば、一層海外のクライアント探しや、場合によると顧問先が見つかると思う。
海外企業の日本向け輸出を希望しているところがあれば、その会社の顧客開拓を支援しながら、日本のクライアント探しに繋げることもできるかもしれない。
このような作業をしている内に、何となくクライアントが見つかるような明るい気持ちになった。
http://www.jetro.go.jp/ttppoas/indexj.html
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