ワシントン通信 3.0~地方公務員から転身した国際公務員のblog -13ページ目

ユカタン半島の動物たち


 カンクンのホテル地区から車で一時間ほど行ったところにXcaret という巨大パークがあります。ここはメキシコの文化をテーマにしたテーマ・パークでもあり、この地の動植物を鑑賞できるエコ・パークでもあり、数々の親水施設を有したウォーター・パークでもあるのです。とにかく、一日では周りきれないほど魅力溢れるパークでした。この「Xcaret」で見たユカタン半島の動物たちをご紹介。まず上の写真は、普通に水辺を飛んでいるペリカンから。


 次はスパイダー・モンキー(蜘蛛猿?)。手足と尾が長く、とてもすばしっこく動き回ります。ジャングルの棲息地が減少し、絶滅の危機に瀕しているのだとか。この愛くるしい猿を絶滅させてはならない。


 そして、ご覧のバク。メキシコにもバクがいたんですね。ユカタンのジャングルでは、最も大きい動物らしい。体の半分が白いマレーバク と比べると、違いは一目瞭然です。


 最後にイグアナとカモメ。イグアナは、普通にパーク内をのっしのっしと闊歩しているのを何匹か見かけました。メキシコのカモメは、くちばしと足が黒いのが特徴じゃないでしょうか。我がふるさと八戸のウミネコ は、くちばしと足が黄色かったはず。メキシコのカモメは、羽の部分がもう少し黒っぽいヤツもいて、僕は勝手にパンダ・カモメと命名しました。

メキシコのセニョールとセニョーラ



 メキシコは当然スペイン語の国。僕はここでは大抵、セニョールと呼びかけられます。妻はセニョーラで、娘たちはセニョリータ。なんか、いい響きじゃありませんか。


 で、トイレの男性・女性の表記もセニョールとセニョーラかと思ったら、こちらは違いました。ご覧(↑)のように男性は「CABALLEROS」、女性は「DAMAS」というんですね(ともに複数形のようですが)。スペイン語、もっと勉強しておけばよかった。

テキーラの正しい飲み方


 最近はどこかへ行く度に、ビア・テイスティング とかチョコレート・テイスティング とか味見ばかりしていますが、メキシコでもやりました。それもテキーラ・テイスティング。味見したのは、この三種のテキーラ(↑)。僕が一番好きだったのは、左端の「REPOSADO」というやつ。いずれのテキーラも、アルコール度は35~40%と強烈でした。


 これだけアルコール度が高いと、ゴクリゴクリと飲むわけにはいかず、従ってテキーラにはいくつかの飲み方があるんだと教わりました。まず一般的なのは、ライムを垂らし、をなめなめテキーラをすするという飲み方。これはマルガリータなどテキーラをベースにしたカクテルでもお馴染みの飲み方ですよね。次に教わったのが、まずチョコレート・スティックを齧り、そのチョコレートが口に残っているうちにテキーラを口に含むという飲み方。チョコレートが好きな方はお試しあれ。


 僕が最も気に入ったのは、テキーラとサングリタを交互にすするという飲み方。サングリタというのは、トマト・ジュース、オレンジ・ジュース、タバスコや醤油などをブレンドした赤い液体(↑)テキーラの苦味とサングリタの酸味が相性抜群で、テキーラを飲んだあとはサングリタが欲しくなり、サングリタを口にするとテキーラが欲しくなるのです。カンクンに来て以来、もう毎日飲んでいます。

クリスマス in カンクン



 雪のワシントンを離れて、メキシコのユカタン半島にあるリゾート地「Cancun(カンクン)」に来ています。ワシントンからは約3時間半のフライトでした。ここカンクンは、日中は30℃になりますが、カリブ海からの爽やかな風に吹かれてパーフェクトな気候です。娘たちをビーチで遊ばせて、僕は昼間からコロナで乾杯(↓)。クリスマスですからね。これも、サンタがくれたプレゼントなのかも。


サンタクロースの真実

 久しぶりに素晴らしい洋書に出会った。ユーモアにあふれ、そのくせ真面目なスタンスを崩さず、論理的かつ学術的でもある。こういうのをfascinatingとか、fantasticとか、あるいはhilariousというのでしょう。題名は「The Truth about Santa」で、そのものズバリ「サンタの真実」という本です。

 この本は「サンタクロースは存在するのか」という永遠の難題に、真っ向から取り組んだものでした。結論はあっさりとイエス。で、本書の内容のほとんどは、「クリスマス・イブの夜、世界中の子供たちにプレゼントを届けるというサンタのオペレーションは、どうやって可能になっているのか」という「事実」の分析に焦点を当てているのです。

 例えば、サンタはどうやって地球上を数時間で周れるのか。本物のサンタは何人の部下サンタを雇っているのか。そもそもサンタとは誰なのか。サンタはどうやって子供たちのほしいプレゼントを知るのか。サンタはどうやって子供たちが起きてるか寝ているのかを知るのか。太った老人であるはずのサンタがどうやって細い煙突もすり抜けるのか。そもそもサンタはどれくらい生きているのか。サンタはどうしてただの一回もYouTubeのビデオに捕らえられないほど注意深いのか。そして、トナカイは飛べるのか。この本には、そういったサンタの真実が満載でした。

 本書に掲載されているこれらの問いに対する答えを、いちいちこの場で紹介できないのが残念です。が、ひとつだけ答えを書いてしまうと、「トナカイは飛べない」とのこと。他の答えを探るヒントは、テクノロジー。サンタのオペレーションは、科学技術の粋を集めたものだったのですよ。従ってこの本には、最新の科学者の研究内容など学術的な記述もかなり出てきます。だから、本当に残念なのですが、これらの真実を子供にわかりやすく説明するのは困難でしょう。でも興味がある人は読んでみてください。きっと日本語には翻訳されていないんだろうけど。

 ということで、一足お先にメリー・クリスマス。皆様に素敵なサンタクロースが訪れますように。


雪と停電の関係

 下の写真は、ワシントン界隈で雪に埋もれる路上駐車の車たち。ワシントンの雪のピークは土曜日だったそうなので、それからもう三日。この車の持ち主たちは、大丈夫なのだろうか。


 さて、ワシントンは雪に弱く、雪が降ると途端に都市機能がマヒするというのは何度も書いていることですが、それは何も交通機能に限ったことではありません。雪が降ると、しばしば停電するのです。電線に積もった雪や氷の重さで、電線が切れるかららしい。僕は日本では北国の出身ですが、日本で雪が降って停電したという記憶がありません。

 で、僕が住むワシントン近郊のこの辺りでは、昨日も停電しましたよ。夕方5時頃から突然電気が消えて、懐中電灯を使っていました。電気がないと、暖房も使えず、お湯も使えず、台所も使えず、仕方がないので夕食は近くのレストランで食べたのです(このレストランは電気がついていた)。8時すぎに家に戻ってみても、まだ停電のまま。家の中も寒くなってきたし、これではシャワーも浴びられないので、家族全員でホテルに避難するしかないとパッキングを始めました。僕も娘たちも用意ができて、妻の支度が終わるのをしばらく待っていたのです。じゃあ行こうかとドアに手をかけた瞬間、パッと電気がつきました。よかった。ホテル代を得した気分。これで娘たちにクリスマス・プレゼントを買おうか。

ワシントンの白い砂漠


 昨日の夕方、大雪のワシントンに無事到着しました。こちらでは金曜の夜から降り始めた雪が日曜の未明まで降り続いたそうで、60センチを越える積雪。成田を離陸した時点ではワシントンのダレス国際空港も閉鎖されているということだったで、どうなることかと思いましたよ。でも、到着するまでには雪も止み、一本の滑走路の除雪が済んでいたのです。着陸直前に、パイロットが機内アナウンスで「これは、まるで白い砂漠(White Desert)だ」とつぶやきました。なるほど。


 さて、ほぼ定刻どおりに着陸したのはよかったのですが、それからゲートに着くまでが思いのほか時間がかかりました。「今ブルドーザーでゲート前の除雪をしていますので、しばらくお待ちください」というアナウンスがありましたが、30~40分くらい待たされただろうか。それから「今日は空港のタクシーはありません」というアナウンスもあって乗客はみんな焦っていたのですが、実際にはタクシーは走っていて助かりました。おそらく、到着がもう何時間か早かったら、滑走路も使えずに大混乱になっていたのかもしれません(まあ、その場合はどこか他の空港に着陸したんだろうけど)。


 この大雪のため、今日月曜日はワシントン界隈では学校は休み、実は世銀のオフィスも休みになりました。今日は出勤しようか休もうか決めかねていましたが、疲れていたので、雪のお蔭で有給休暇を使わずに休めてラッキーでした。今日はのんびりします。あっ、でも雪かきしないと。

空港リムジンバスでインターネット


 昨日バンコックから成田に飛んで、東京都心のホテルで一泊。今は、リムジンバスで再び成田空港へ向かっています。そう、今バスの中でこれを書いているんですよ。バスの中で無線インターネットが使えるようになった んですね(いつからだろう?)。5時間で200円。これは安いし便利。渋滞にはまっても、時間がつぶせます。これからは成田エクスプレスよりも、空港リムジンの利用が増えるかも。

翼の王国と野球の王国


 バンコックから成田まで、最近めっきり乗る機会が少なくなってしまったANAに乗って来ました。やっぱりANAはいいですね。何と言ってもスチュワーデスさんがいちいちひざまずいて、乗客と同じ目線で話してくれるのは、ANAくらいなもんじゃないかな。やはり乗務員の客に対する応対の仕方は、ANAが世界一だと思います。あわよくば成田~ワシントン間もANAで飛びたいのですが、世銀の出張規定によりかなわないのです。


 そのANAの機内エンターテインメントで、野球三昧となりました。まずは、今年の春に行われた第二回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)のドキュメンタリー。サムライJAPAN二連覇のあの感動が甦りました。今振り返っても、韓国とのあの決勝戦は死闘と呼ぶに相応しいゲームでした。延長10回のイチローの決勝打は、何回見てもいいもんです。あのセンター前ヒットは、ドジャー・スタジアムで実際に見ていた自分 にとって、間違いなく2009年で最高の瞬間でした。

 そして次に見たのが、「Rookies~卒業」という映画です。甲子園を目指す熱血教師と不良少年たちの夢物語。くさい芝居と、見え見えのストーリーに、ありえないヒットの連続。でも、何でこんなに感動するのか。最後の逆転満塁ホームランが出たときには、不覚にも目頭を熱くしてしまいましたよ。「夢にときめけ、明日にきらめけ」という合言葉も悪くない。何よりも、夢に向かって頑張る姿は嫌いじゃない。人は夢を追うことで成長するのだから。エンディングの「遥か」という曲も気に入って、成田でこの曲が入っているGReeeeNのアルバムまで買ってしまいました。ただ、あの監督、試合の時くらいきちんと帽子かぶった方がいいんじゃないかなぁ。

バンコックで消えたスーツケース

 結論から言うと、無事に戻ってきましたよ。まだほとんど使っていないチョコレート色のRIMOWA(リモワ)だったので、戻って来て正直ホッとしました(↓)。中身より、このスーツケースの方が高価だし。今まで使っていた黒のリモワ はスリランカ離任前に角が割れたので、数ヶ月前にこれを買ったのです。


 ことの顛末は以下の通り。ブータンからバンコックに飛び、いつものようにエアポート・タクシーを手配してバンコック市内のホテルまで向かったのです。高速を飛ばして約20分で、ホテルとはもう目と鼻の先くらいの一般道への出口近辺に来ました。が、そこから一般道へ下りるまでが大渋滞で、40分もかかったのです(バンコックの交通渋滞は、一時、高速道路や高規格鉄道の整備で改善されたと思っていましたが、最近はまた酷くなっている)。僕はもうかなりイライラしていて、ホテルに着くなり、スーツケースを車のトランクから出してもらうのを確認もせず、チェックイン・カウンターへ急ぎました。

 チェックインの手続きを終えて、「僕のスーツケースはどこですか」とホテルのポーターさんに聞くと、知らないと言う。愕然。あのタクシーは、僕のスーツケースをトランクに積んだまま走り去って行ったのか。ポーターさんいわく、「運転手に聞いたら、トランクには何も入っていない」と言われたと。運転手も渋滞でイラついて意図的に嘘をついたのか、あるいは運転手とポーターとの間で何らかのミス・コミュニケーションがあったのか。思えば、僕がいろんな国のいろんな町のホテルにタクシーで乗りつける時、スーツケースを車から降ろすのをホテルのポーターやドアマンやコンシェルジュに任せっきりで、自分できちんと確認することはほとんどありません。それでも、こんなことが起きたのは初めてです。これからは、必ず自分で確認しよう。

 さて、幸いなことにバンコックの空港で車を手配したときにもらったレシートが手元にあったので、そのタクシー会社に電話して車の番号を告げ、追跡してもらったのです。待つこと30分。でも連絡なし。半ばあきらめて、外出することにしました。約2時間後にホテルに戻ると、愛しきリモワが届いていたのです。やれやれ。