たまらなく孤独で、熱い街 -52ページ目

『シフト』(上・下) ヒュー・ハウイー

シフト (上) (角川文庫)

シフト (上)
著者:ヒュー・ハウイー

訳者:雨海 弘美

(角川文庫)

初版:2014年7月25日

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シフト (下) (角川文庫) シフト (下)
著者:ヒュー・ハウイー

訳者:雨海 弘美

解説:北上 次郎

(角川文庫)

初版:2014年7月25日

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2013年の作。

前作を読んでからかなり間が空いてしまった。

それでも大まかなところは印象に残っている気がしたが、そうでもなかったな。

少しずつ明かされる秘密(知る人は残っているのだろうか)。

文字通り息が詰まりそうな世界なのだが、なぜか読ませるし、次作に期待を持たせる。

迫りつつあるのは対決か和解か、残されているのは希望か絶望か・・・。


『スペース・マシン』 クリストファー・プリースト

スペース・マシン (創元SF文庫)

スペース・マシン
著者:クリストファー・プリースト

訳者・後書:中村 保男

(創元SF文庫)

初版:1978年4月21日

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1976年の作。

H・G・ウェルズへのオマージュとは言え、プリーストだし長いしと身構えて読みだしたが、なんて読みやすいんだ。

『タイムマシン』から始まって『宇宙戦争』へと切り替わるが、後半になったら前半のあれこれをすっかり忘れてしまったよ。

プリーストは何の狙いがあってこれを書いたのか分からないが、19世紀の雰囲気やモラルは違和感がないような気がする。




『凍りついた空 -エウロパ2113 -』 ジェフ・カールソン

凍りついた空 エウロパ2113 (創元SF文庫)

凍りついた空 エウロパ2113
著者:ジェフ・カールソン

訳者・後書:中原 尚哉

(創元SF文庫)

初版:2014年10月31日

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2012年の作。

目次を見たところでは、エウロパの厚い氷の中をなんとか下った先の「海」で独自に進化した海洋生物に遭遇するのかなと思い込んでいたら、いきなり探査開始から未知の生物に襲われてしまった。

はっきり言ってこのパートが一番面白い。

中盤は未知の生物「サンフィッシュ」を巡っての地球各国の政治的な思惑が大部分でちょっと退屈。

終盤は「サンフィッシュ」が知的生物かどうかというところで、主人公が必死に知的なところを見つけようとしますがどうなることやら。

人間に翻弄される彼らが気の毒。

で、氷の下の「海」にも後日到達するのかな、付き合いきれないけど。


『ウィンブルドン』 ラッセル・ブラッドン

ウィンブルドン (創元推理文庫)

ウィンブルドン
著者:ラッセル・ブラッドン

訳者・後書:池 央耿

解説:北上 次郎

(創元推理文庫)

初版:2014年10月31日

(1979年5月に新潮社より刊行)

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1977年の作。

テニス界の最高峰であるウィンブルドンの決勝戦での親友同士の戦いというだけでも痺れるのに、犯罪計画も進行してて二重にハラハラさせる。

親友二人と最強プレイヤーの書き分けや、ツアーの厳しさも描いてます。

まあ、犯罪の方はあくまでもサブですが、それでも当時の最新通信技術を駆使したりと色々と練り込んでますね。


【読書メーター】 2016年5月分

セパ交流戦が始まりましたが、今年も難儀しそうでイヤハヤ。

 

2016年5月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:5,454ページ



模造世界 (創元SF文庫) 模造世界 (創元SF文庫)感想
50年以上も前の作品なのに、仮想社会を作り仮想の人間に活動をさせるというアイデアに驚いたが、市場調査が一大産業になっているキッチュさが、なんとなくディックを連想してしまった。 途中までは面白かったが、オチはなんとなく見えていたので驚きはない。 どこまで行っても上層階があるならば絶望しちゃうかもしれない。 328ページ
読了日:5月1日 著者:ダニエル・F・ガロイ
狙った獣 (創元推理文庫) 狙った獣 (創元推理文庫)感想
この手のは大嫌いだし食傷気味なんだが、さすがにミラーは読ませますね。 今ならざらに書かれているかも知れないが、一味違います。 ラストはこう言うと不謹慎に聞こえますが・・・美しい。 295ページ
読了日:5月3日 著者:マーガレット・ミラー
顔のない男―ピーター卿の事件簿〈2〉 (創元推理文庫) 顔のない男―ピーター卿の事件簿〈2〉 (創元推理文庫)感想
個人の短編集がアンソロジーほどには楽しめないのは、どこか同じような雰囲気になってしまうせいか。 昔の作品を今頃読むにしても全体的に「そこそこ」なのだが、唸らされるものがない。 セイヤーズはほとんど読んでいないが、長編の方が楽しめそう。 393ページ
読了日:5月5日 著者:ドロシー・L・セイヤーズ
電氣人閒の虞 (光文社文庫) 電氣人閒の虞 (光文社文庫)感想
なるほど、これが一部で話題沸騰(かどうか知らんが)の詠坂雄二なのか。 各章の頭にいつも同じフレーズがくるのはそういう訳だったとは。 B級のホラーミステリを読んでいる気分だったが、決して詰まらなくはない。 この作者の最高傑作と言われている作品を(もう書かれているなら)読んでみたいものだ。 306ページ
読了日:5月7日 著者:詠坂雄二
去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫) 去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫)感想
なんとなくタイトルが気にいって購入したお初の作家。 女性二人を殺害した容疑で一審で死刑判決を受け留置中の写真家。 その写真家と姉弟二人きりで育って来た姉。 彼のことを本にしようとする「僕」。 前半はいい雰囲気で進んでいたのだが、後半期待外れの方向に行ってしまったのが、個人的には残念。 195ページ
読了日:5月9日 著者:中村文則
約束の道 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 約束の道 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
表紙をロクに見もしないで買ってしまっていたのだが、こういう表紙は嫌いなんだよ。 子供と暮らしたいという父親の一方的な心情は理解できないこともないが、すでに手遅れじゃないかな。 ダメ親父をスーパーマンにみせかけようと作者は努力しているようだが。 わざとハラハラさせようという雰囲気も感じられて読むのが疲れた。 384ページ
読了日:5月11日 著者:ワイリー・キャッシュ
サムライ・ポテト (NOVAコレクション) サムライ・ポテト (NOVAコレクション)感想
『NOVA・7』で「サムライ・ポテト」が気にいって、『NOVA・8』で「00:00:00.01pm」にがっかりしたものだが、考えてみたら「サムライ・・・」の雰囲気を求めてしまっていたんだね。 書下ろしの後半3編は悪くはないのだが、インパクトが今ひとつ。 もっと色々と書けそうな気がするので、今後に期待というところか。 333ページ
読了日:5月13日 著者:片瀬二郎
突変 (徳間文庫) 突変 (徳間文庫)感想
地球上のある地域が突然危険な未知の生物がうようよしている異界にスリップしてしまう事例が続発。 逆にその地域の周りでは突然異界が現れる。 ある町内会程度の大きさの地域がその「突然変移」に遭遇してしまう物語。 住民はこの事態にどう対処するのか。 複数の人物をうまく書き分けながら(視点を切り替えながら)進んでゆくのでリーダビリティは高い。 ハラハラドキドキで面白かったけど、後半ある「事件」に集中し過ぎたのが果たして必要だったかなと少し残念。 733ページ
読了日:5月17日 著者:森岡浩之
ミステリマガジン700 【海外篇】 (ハヤカワ・ミステリ文庫) ミステリマガジン700 【海外篇】 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
いまさら単行本未収録作を集めても面白いわけないだろうと、どなたかが言いそうですがほとんどが面白かった。 奇妙な味っぽいのが多い(好物です)のは編者の好みでもあるのだな。 しいて挙げればラストの切れ味がいい「終列車」、けったくそ悪い(褒めてます)「フルーツセラー」が双璧だろうか。 ただ、アンソロジーはたいてい「版権などで収録できなかった作品が云々」という言い訳が書かれるのだが、誰のどんな短編なのかと気になるし読みたくなるので書かないで欲しいね。 465ページ
読了日:5月20日 著者:杉江松恋(編)
NOVA+ バベル: 書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫) NOVA+ バベル: 書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)感想
まずはNOVAの復活を喜びたい(そうは言っても1年半前のことだが)。 メンバーも良いし中身も濃い。 特に藤井太洋と野﨑まどは良かった。 円城塔は書くのに(字数を計算するのに)時間がかかっただろうね。 ただ月村了衛はシリーズ外を読みたかったし、宮内悠介と酉島伝法は「またか」というくどさをいささか感じてしまう。 宮部みゆきは防犯カメラじゃなくて違うものにして欲しかった。 448ページ
読了日:5月22日 著者:大森望(編)
危険なやつら (扶桑社ミステリー) 危険なやつら (扶桑社ミステリー)感想
それなりの収入もありマイアミでの生活をエンジョイしていた男4人に突然降ってわいた事件と死。 この時から彼らは「危険なやつら」になってしまったのか。 なんだか不思議な感触の小説。 この世界観がたまらない人もいるだろう。 388ページ
読了日:5月24日 著者:チャールズ・ウィルフォード
夏色の想像力 夏色の想像力感想
SFファンジンの同人誌なので田舎の書店では買えないだろうからとamazonであわてて購入した覚えがある(その割に読むのは今頃だが)。 目次を見ただけで眩暈がしそうなほどの豪華なメンツで山田正紀にも満足(もともと山田正紀目当てで買ったようなものだが)。 強烈だったのは倉田タカシだが、他のもほとんど外れなしのお買い得アンソロ。 たしかに大森望が冗談半分でも文句を言いたくなるわな。 672ページ
読了日:5月27日 著者:今岡正治(編)
自称分析官ヴィルヘルムの迷推理 (メディアワークス文庫) 自称分析官ヴィルヘルムの迷推理 (メディアワークス文庫)感想
高校生だった二人が大学生となって戻ってきた! のだが個人的にはいささか内容が低調で、この程度じゃテルの迷推理が泣きますぜ、てな感じ。 おまけの裏分析に触れられている部分も本文で回収してくれれば面白くなったかどうか。 続きは出てないようなので、これにて終わり? 出ても読まないけど。 258ページ
読了日:5月29日 著者:十階堂一系
カエルの楽園 カエルの楽園感想
なんとなく購入したが、早く読まないと賞味期限が切れそうで最近では珍しく早めに読む(当社比)。 作者がなにを言いたいかは分かりやすく書かれているので十分に理解できたと思うが、さて小説の出来としてはどうなんだろうかと考えると、帯に書いてあるような「これは私の最高傑作だ」は煽り過ぎ。 過去には『夢を売る男』しか読んでないのでエラそうなことは言えませんが。 多くの人に読んでもらえるという点では「小説」(寓話?)にしたのは正解だと思う。 256ページ
読了日:5月31日 著者:百田尚樹

読書メーター

『カエルの楽園』 百田 尚樹

カエルの楽園

カエルの楽園
著者:百田 尚樹

(新潮社)

初版:2016年2月23日

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なんとなく購入したが、早く読まないと賞味期限が切れそうで最近では珍しく早めに読む(当社比)。

作者がなにを言いたいかは分かりやすく書かれているので十分に理解できたと思うが、さて小説の出来としてはどうなんだろうかと考えると、帯に書いてあるような「これは私の最高傑作だ」は煽り過ぎ。

過去には『夢を売る男』しか読んでないのでエラそうなことは言えませんが。

多くの人に読んでもらえるという点では「小説」(寓話?)にしたのは正解だと思う。


『自称分析官ヴィルヘルムの迷推理』 十階堂 一系

自称分析官ヴィルヘルムの迷推理 (メディアワークス文庫)

自称分析官ヴィルヘルムの迷推理
著者・後書:十階堂 一系

(アスキー・メディアワークス文庫)

初版:2014年6月25日

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高校生だった二人が大学生となって戻ってきた!

のだが個人的にはいささか内容が低調で、この程度じゃテルの迷推理が泣きますぜ、てな感じ。

おまけの裏分析に触れられている部分も本文で回収してくれれば面白くなったかどうか。

続きは出てないようなので、これにて終わり?

出ても読まないけど。



『夏色の想像力』 今岡 正治・編

夏色の想像力

夏色の想像力
編者・後書:今岡 正治

序文:大森 望、日下 三蔵、小浜 徹也

(夏色草原社・草原SF文庫)

初版:2014年7月19日

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「つじつま」 (円城塔)

「あなたは月面に倒れている」 (倉田タカシ)

「伝授」 (北原尚彦)

「お悔やみなされますな晴姫様、と竹拓衆は云った」 (山田正紀)

「弥生の鯨」 (宮内悠介)

「一九八五年のチャムチャム」「不和 ふろつきゐず」「宇宙の果てまで届いた初めての道具」「ウリミ系男子とロイコガール」 (高山羽根子)

「再生」 (堀晃)

「筑波の聖ゲオルギウス」 (忍澤勉)

「金星の蟲」 (酉島伝法)

「星窓 remixed version」 (飛浩隆)

「夢のロボット」「イージー・エスケープ」 (オキシタケヒコ)

「折り紙衛星の伝説」「百年塚騒動」 (理山貞二)

「アオイトリ」 (下永聖高)

「常夏の夜」 (藤井太洋)

「錘爺(すいじい)」 (勝山海百合)

「焼きつける夏を」 (三島浩司)

「キャラメル」 (瀬名秀明)

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SFファンジンの同人誌なので田舎の書店では買えないだろうからとamazonであわてて購入した覚えがある(その割に読むのは今頃だが)。

目次を見ただけで眩暈がしそうなほどの豪華なメンツで山田正紀にも満足(もともと山田正紀目当てで買ったようなものだが)。

一番強烈だったのは倉田タカシだが、他のもほとんど外れなしのお買い得アンソロ。

たしかに大森望が冗談半分でも文句を言いたくなるわな。


『危険なやつら』 チャールズ・ウィルフォード

危険なやつら

著者:チャールズ・ウィルフォード

訳者:浜野 アキオ

解説:滝本 誠

(扶桑社ミステリー)

初版:1996年2月29日

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1993年の作。

それなりの収入もありマイアミでの生活をエンジョイしていた男4人に突然降ってわいた事件と死。

この時から彼らは「危険なやつら」になってしまったのか。

なんだか不思議な感触の小説。

この世界観がたまらない人もいるだろう。


『バベル NOVA+』 大森 望・責任編集

NOVA+ バベル: 書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)

NOVA+ バベル: 書き下ろし日本SFコレクション
責任編集・解説:大森 望

(河出文庫)

初版:2014年10月20日

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「戦闘員」 宮部みゆき

「機龍警察 化生」 月村了衛

「ノー・パラドクス」 藤井太洋

「スペース珊瑚礁」 宮内悠介

「第五の地平」 野﨑まど

「奏で手のヌフレツン」 酉島伝法

「バベル」 長谷敏司

「Φ(ファイ)」 円城塔

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まずはNOVAの復活を喜びたい(そうは言っても1年半前のことだが)。

メンバーも良いし中身も濃い。

特に藤井太洋と野﨑まどは良かった

円城塔は書くのに(字数を計算するのに)時間がかかっただろうね。

ただ月村了衛はシリーズ外を読みたかったし、宮内悠介と酉島伝法は「またか」というくどさを感じてしまう。

宮部みゆきは防犯カメラじゃなくて違うものにして欲しかった。