たまらなく孤独で、熱い街 -104ページ目

『SFカーニバル』 フレドリック・ブラウン/マック・レナルズ・編

SFカーニバル (創元SF文庫)

SFカーニバル
編者・前書:フレドリック・ブラウン、マック・レナルズ

訳者:小西 宏

解説:厚木 淳

(創元SF文庫)

初版:1964年11月13日

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「タイム・マシン」 ロバート・アーサー

「ジョーという名のロジック」 マレー・ラインスター

「ミュータント」 E・F・ラッセル

「火星人来襲」 マック・レナルズ

「SF作家失格」 ネルスン・ボンド

「恐竜パラドックス」 フレドリック・ブラウン

「ヴァーニスの剣士」 クライブ・ジャクスン

「宇宙サーカス」 ラリー・ショー

「ロボット編集者」 H・B・ファイフ

「地球=火星自動販売機」 ジョージ・O・スミス

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各作品の発表年がないので分からないが、おそらく1950年前後。

昔は気に入った作品を何度か読み返した覚えがあるが、久しぶりに通して読もうと思ったら見当たらないので買い直した。

ユーモアSFだけあってインパクトは薄いが、どれも安心して読める。

特に「ジョーという名のロジック」は、これってタブレット端末じゃねーか。

多分昔はピンとこなかったろうな。


『6日目の未来』 ジェイ・アッシャー&キャロリン・マックラー

6日目の未来 (新潮文庫)

6日目の未来
著者:ジェイ・アッシャー

    キャロリン・マックラー

訳者:野口 やよい

解説:石崎 洋司

(新潮文庫)

初版:2012年12月1日

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2011年の作。

ケッチャムを忘れようと、軽そうなこれに手を出す。

舞台は1996年のアメリカ。

インターネットはあってもダイヤルアップで繋いでいるころ。

エマとジョシュは隣同士の幼なじみだが、エマを好きになったジョシュと、ジョシュとはずっと友達でいたいエマとではつきあいもぎこちない。

ある日、エマがアメリカオンラインに接続すると、なんと15年後のフェイスブックに繋がってしまった。

訳が分からずとも色々と見てみると、不幸そうなエマと幸せの絶頂みたいなジョシュ。

エマは15年後の自分のために策を講じるが。

 

いままでに書いた本の感想を読んでも全然内容が思い出せないこともあるので、ネタばれしようが自分だけには後で感想を読んだ時に本の内容が少しでもわかるようにしたいと長々と書いてみたが疲れた。

 

最後は予想通りになるのですが、なによりも地下室も怖いオバサンもこまっしゃくれたガキも出てこないのが精神衛生上非常によろしい。



『隣の家の少女』 ジャック・ケッチャム

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)

隣の家の少女
著者:ジャック・ケッチャム

訳者・後書:金子 浩

解説:スティーヴン・キング

(扶桑社ミステリー)

初版:1998年7月30日

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まいったね、こりゃ。

なんとなく怖い話というイメージはあったのだが、ボーイ・ミーツ・ガール的なイントロに緊張も解けてすいすい読める。

まあ、多少えげつないシーンがあったとしても大したことはないかもと油断をしていたら徐々に徐々に深みにはまる。

もういいじゃないか、いささかたちの悪い冗談ということで解放してやれよ。

それ以上はやっちゃいけない、ルビコン川を渡ってはいけないと叫べどもページを繰る手が止まらない。

お前もこの先を知りたいのだろう、と作者がほくそ笑む。



『水の中、光の底』 平田 真夫

水の中、光の底

水の中、光の底
著者:平田 真夫

(東京創元社)

初版:2011年3月25日

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「循環―夜の車窓」

「曇天―月の実り」

「雲海―光の領分」

「空洞―掘る男」

「潮騒―矩形の海」

「水槽―Craspedacusta Sowerbii」

「分銅―達磨さんが転んだ」

「立春―山羊の啼く渓谷」

「公園―都市のせせらぎ」

「車軸―遠い響き」

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ライトな幻想小説といった雰囲気。

一つ一つが既読感ありありなので、新鮮味がない。

特に「達磨さんが転んだ」以降はネタ切れかと思ってしまった。


『本当の戦争の話をしよう』 ティム・オブライエン

本当の戦争の話をしよう (文春文庫)

本当の戦争の話をしよう
著者:ティム・オブライエン

訳者・後書:村上 春樹

(文春文庫)

初版:1998年2月10日

(1990年10月に文藝春秋より刊行)

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「兵士たちの荷物」

「愛」

「スピン」

「レイニー河で」

「敵」

「友人」

「本当の戦争の話をしよう」

「歯医者」

「ソン・チャボンの恋人」

「ストッキング」

「教会」

「私が殺した男」

「待ち伏せ」

「スタイル」

「勇敢であること」

「覚え書」

「イン・ザ・フィールド」

「グッド・フォーム」

「フィールド・トリップ」

「ゴースト・ソルジャーズ」

「ナイト・ライフ」

「死者の生命」

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1990年の作。

ベトナム戦争に歩兵として従軍した作者の22の物語。

色々と思うことはあるのだけど、文章としてはまとめられないな。

間違っていると考えてはいても、自分には直接は関係ないと思っていたであろうベトナム戦争の徴兵通知が届いてからの行動を描いた「レイニー河で」は秀逸。



『明日の空』 貫井 徳郎

明日の空 (創元推理文庫)

明日の空
著者:貫井 徳郎

解説:青木 千恵

(創元推理文庫)

初版:2013年4月26日

(2010年5月に集英社より刊行)

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最初に書くけど、全然ダメ。

『慟哭』みたいなのを期待した訳じゃないけど、久しぶりに貫井さんの本を読んでみようと、少しワクワクしながら読みだしたまでは良かったが。

いくら主人公が帰国子女だからって、ある人物の第一印象をわざと書かないとか、氏名とのギャップを無視するとかして、真相はこうです驚きましたかとドヤ顔されても、こちらは『プリズム』を読んだ時以来の脱力感で色々あったことすべてがどーでもよくなってしまって、この作者の他の本を読む気が失せました。


『すばらしい新世界』 オルダス・ハクスリー

すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫)

すばらしい新世界
著者・前書:オルダス・ハクスリー

訳者・後書:黒原 敏行

解説:植松 靖夫

(光文社古典新訳文庫)

初版:2013年6月20日

(1968年に早川書房より刊行)

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1932年の作。

80年前の小説とは思えないディストピアもの。

恐怖政治で押さえつけるよりも、そもそも不満がでないようにしたほうが権力者もやりやすいよね。

ただ、全体に説明調で読むのがいささかしんどい。

そうは言ってもカットバックを使ったり、アイロニーもたっぷりで飽きさせずに読ませます。


【読書メーター】 2013年6月分

半年で70冊か。

我ながら多いのか少ないのか・・・。

 

2013年6月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3666ページ



とむらい機関車 (創元推理文庫) とむらい機関車 (創元推理文庫)感想
終戦間近に戦地で33歳の若さで亡くなった著者の短編集。 適度にルビを振ってあるので読むにはさほど苦労はしなかったが、戦前にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ることも。 一を聞いて十を知るような名探偵の青山喬介もいいが、ページ数の関係かややあっさり風味。 コクがあるというと、それ以外の「とむらい機関車」「雪解」「抗鬼」あたりか。 340ページ
読了日:6月3日 著者:大阪 圭吉
永劫回帰 (創元推理文庫) 永劫回帰 (創元推理文庫)感想
何回か中途で挫折したものだが、ようやく読了。 なんだか50年代頃のSFを読んでいるような気分でした。 それはそれでいいんだけど、すんなりと頭に入ってこないというか。 解説でベイリーは小説が上手な人でないとチラッと書いてますが、そのせいもあるのかな。 ついでに解説の受け売りだが、ベイリーはこの宇宙の在り様にがまんがならないようだ、というところに妙に納得してしまった。 宇宙を敵に回した男のめくるめくワイドスクリーン・バロックをご覧あれ。 294ページ
読了日:6月9日 著者:バリントン・J・ベイリー
大宇宙の魔女―ノースウェスト・スミス (ハヤカワ文庫 SF 36) 大宇宙の魔女―ノースウェスト・スミス (ハヤカワ文庫 SF 36)感想
多分松本零士のイラストに誘われて購入したまま30年以上積読でしたが、ついに読了。 なんとなく囚われの美女をノースウェスト・スミス(N・W)が光線銃をぶっ放して荒っぽく助けるものをイメージしてましたが、そんなに単純ではなかったですね。 どちらかというとN・Wは災難に巻き込まれるタイプのようです。 心理的な攻撃を受けますが、生まれた精神の強さにより乗り切ります。 さて「シャンブロウ」「ミンガの処女」「夢の世界の女」と美女のオンパレードのようですが、N・Wはどうなりますか。 続きはまたいつか。 236ページ
読了日:6月11日 著者:C・L・ムーア
家鳴り (新潮文庫) 家鳴り (新潮文庫)感想
現実から少し逸脱した時の恐怖。 いや、逸脱はしてないか。 してないんだけど、少しの変化によりさまざまな境遇におちいる登場人物たち。 もっとSFっぽいのを読みたかったな。 「操作手」はSFといえばSFだが、こちとら昔に『火の鳥』を読んでるからね。 次は長編を読もうかな。 352ページ
読了日:6月13日 著者:篠田 節子
歪笑小説 (集英社文庫) 歪笑小説 (集英社文庫)感想
久しぶりに東野圭吾を読んでみようかと。 編集者や若手の作家を描いて、安心して読めるクオリティの高さではありますが、ちょっと遠慮があるのかおとなしめ。 もっと引きつった笑いを期待したのだが。 360ページ
読了日:6月15日 著者:東野 圭吾
マンガのあなた SFのわたし 萩尾望都・対談集 1970年代編 マンガのあなた SFのわたし 萩尾望都・対談集 1970年代編感想
羽海野チカを除いて、76年~78年頃の対談集。 その頃の萩尾望都は20代の半ばだろうし、対談相手は大御所多いので話についていくのも大変だったろうね。 こうして読んでみても、さして興味のある話ではないのが多いが、なんとなく時代の空気は感じました。 それにしても故人となられた方の多いことよ・・・。 256ページ
読了日:6月16日 著者:萩尾 望都
思い出を切りぬくとき 思い出を切りぬくとき感想
発行は98年ですが、書かれたのは80年の前後5年くらい。 特に驚くようなことが書かれている訳ではありませんが、なんか落ち着いて読めます。 多分本人にしてみれば、このころの私は若いね蒼いねだろう。 201ページ
読了日:6月18日 著者:萩尾 望都
いま集合的無意識を、 (ハヤカワ文庫JA) いま集合的無意識を、 (ハヤカワ文庫JA)感想
『敵は海賊・海賊版』は60ページで止まっているし、『雪風』は読んでないし、この作者の熱心な読者ではないので感想もなにもあったもんじゃないが、なんていうか「焦燥感」みたいなものが感じられました。 今の時代の空気とでも申しましょうか。 242ページ
読了日:6月21日 著者:神林 長平
アーカム計画 (創元推理文庫) アーカム計画 (創元推理文庫)感想
某ブックオフでこれを見つけた時、背表紙に「R・ブロック」とあったので「へえ、ローレンス・ブロックがクトゥルーものを書くとは珍しい」と購入したのだが、「まてよ、ローレンスはLで始まったよな」と気が付いたのは帰宅した後。 正直、ラヴクラフトの名前くらいは知ってますがクトゥルー(クトゥルフ?)には興味がないのでほったらかしでしたが、なんとなく読んでみる気に。 ラヴクラフトへのオマージュでしょうか、小説のタイトルや「さわり」が色々とでてきてファンならニヤリとすること間違いないですね。 340ページ
読了日:6月24日 著者:ロバート・ブロック
敵は海賊・海賊版 (ハヤカワ文庫 JA 178) 敵は海賊・海賊版 (ハヤカワ文庫 JA 178)感想
以前60ページほどで挫折したので、そこまでをざっと読み返してからリトライ。 ライトノベル調な展開ながら、なかなかどうしてよく練れているではないか。 このシリーズは海賊課の刑事と海賊との丁々発止のバトルとなるのかな。 続編もおそらくキャラクターで読ますだろうから、まあ、これ以上は読まなくてもいいか。 382ページ
読了日:6月26日 著者:神林 長平
うたかたの日々 (ハヤカワepi文庫) うたかたの日々 (ハヤカワepi文庫)感想
いつかは読みたいと思っていたヴィアンをついに読む。 パリはパリでも閉塞感が漂う異界の匂い。 『一九八四」の雰囲気も感じられました。 作者が思うがままに書いたような爽快感も。 いろいろと「ありえない」出来事も書かれていましたが、これらはメタファーでなく書かれたことそのままなんでしょう。 ただ、翻訳がところどころ引っかかった。 「こごみ込む」とか「あすこ」とか繰り返し書かれると、その度になんかガッカリ。 光文社のを読んだ方が良かったかもと思ってしまう。 292ページ
読了日:6月28日 著者:ボリス・ヴィアン
マシューズ家の毒 (創元推理文庫) マシューズ家の毒 (創元推理文庫)感想
『紳士と月夜の晒し台』に続くスコットランド・ヤードのハナサイド警視シリーズの第2作だそうな。 マシューズ家の家長が亡くなった原因は誰もが病死と思ったが、検死したところニコチンによる死亡と判明。 小説のほとんどは遺された三姉妹や甥や姪の会話というか言い争いというか確執に終始している印象。 いかにも自信ありげに乗り込んできたハナサイド警視が最後に関係者を集めて「さて・・・」と真相の解明をするかと思ったら違った。 傍観者の役なのかね。 全体に面白くは読めましたが後半はやや肩すかしのような気も。 371ページ
読了日:6月30日 著者:ジョージェット・ヘイヤー

読書メーター

『マシューズ家の毒』 ジョージェット・ヘイヤー

マシューズ家の毒 (創元推理文庫)

マシューズ家の毒
著者:ジョージェット・ヘイヤー

訳者:猪俣 美江子

解説:大津 波悦子

(創元推理文庫)

初版:2012年3月23日

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1936年の作。

『紳士と月夜の晒し台』に続くハナサイド警視シリーズの第2作だそうな。

マシューズ家の家長が亡くなった原因は誰もが病死と思ったが、検死したところニコチンによる死亡と判明。

小説のほとんどは遺された三姉妹や甥や姪の会話というか言い争いというか確執に終始している印象。

いかにも自信ありげに乗り込んできたスコットランド・ヤードのハナサイド警視が最後に関係者を集めて「さて・・・」と真相の解明をするかと思ったら違った。

傍観者の役なのかね。

全体に面白くは読めましたが後半はやや肩すかしのような気も。


『うたかたの日々』 ボリス・ヴィアン

うたかたの日々 (ハヤカワepi文庫)

うたかたの日々
著者:ボリス・ヴィアン

訳者:伊東 守男

解説:小川 洋子

(ハヤカワepi文庫)

初版:2002年1月31日

(1979年6月に早川書房より刊行)

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1946年の作。

いつかは読みたいと思っていたヴィアンをついに読む。

パリはパリでも閉塞感が漂う異界の匂い。

『一九八四」の雰囲気も感じられました。

作者が思うがままに書いたような爽快感も。

いろいろと「ありえない」出来事も書かれていましたが、これらはメタファーでなく書かれたことそのままなんでしょう。

 

ただ、翻訳がところどころ引っかかった。

「こごみ込む」とか「あすこ」とか繰り返し書かれると、その度になんかガッカリ。

光文社のを読んだ方が良かったかもと思ってしまう。