非皐月賞組の中で、青葉賞に次いで重要なレースは京都新聞杯である。2000年以降、全24回のダービーの①~③着馬全72頭のうち、京都新聞杯組は7頭にのぼる。また、同じくダービー①②着馬全48頭のうち、京都新聞杯組は6頭もいたが、これは青葉賞組(5頭)を上回る。そういう意味でも、京都新聞杯の分析は重要である。
2000年以降の過去24年間で、京都新聞杯からダービーに挑戦した馬は全部で49頭おり、その通算成績は{3・3・1・42}。ダービーで馬券対象になったのはいずれも京都新聞杯の連対馬であり、
2019年②着 ロジャーバローズ(ダービー①着)
2015年①着 サトノラーゼン(ダービー②着)
2013年①着 キズナ(ダービー①着)
2012年①着 トーセンホマレボシ(ダービー③着)
2005年①着 インティライミ(ダービー②着)
2004年①着 ハーツクライ(ダービー②着)
2000年①着 アグネスフライト(ダービー①着)
の7頭である。次に、ダービーで京都新聞杯組が馬券になりやすいのはどういう年なのか?それを理解するために、過去24回の京都新聞杯の前後5Fラップを調べてみよう。
2023 63.8=58.1 (+5.7秒)サトノグランツ
2022 58.2=59.2 (ー1.0秒)*中京開催
2021 59.9=59.0 (+0.9秒)*中京開催
2020 58.3=60.9 (ー2.6秒)
2019 60.0=59.5 (+0.5秒)ロジャーバローズ
2018 58.5=59.3 (ー0.8秒)
2017 62.1=60.0 (+2.1秒)
2016 60.8=59.5 (+1.3秒)
2015 59.4=59.3 (+0.1秒)サトノラーゼン
2014 57.7=60.8 (ー3.1秒)キズナ
2013 59.2=60.8 (ー1.6秒)
2012 58.0=59.2 (ー1.2秒)トーセンホマレボシ
2011 60.6=59.7 (+0.9秒)
2010 59.9=59.6 (+0.3秒)
2009 61.0=59.0 (+2.0秒)
2008 63.7=61.0 (+2.7秒)
2007 60.5=60.1 (+0.4秒)
2006 62.8=58.8 (+4.0秒)
2005 60.2=60.3 (ー0.1秒)インティライミ
2004 59.7=59.4 (+0.3秒)ハーツクライ
2003 61.1=60.8 (+0.3秒)
2002 60.0=59.6 (+0.4秒)
2001 58.7=61.1 (ー2.4秒)
2000 60.7=59.1 (+1.6秒)アグネスフライト
この分析から判ることは、京都新聞杯組がダービーで馬券になるケースというのは、京都新聞杯の(1)前後5Fが0.0秒~0.5秒程度の平均ぺースに近い後傾ラップのときか、(2)前傾ラップ、そのどちらかであることが分かるだろう(※例外は2000年のアグネスフライトのみ。)。ゆえに、ダービーにおける京都新聞杯の取捨のポイントは、前後半の落差が前傾ラップ或いは0秒~+0.5秒程度の比較的引きしまった流れになったときは要注意。逆に、道中の流れ緩くて(前後5Fの落差が0.6秒以上)、上りが速い京都新聞杯組は、ダービーでは軽視してもよいということ(例外は前掲のアグネスフライトのみ。)。なお、
さて、問題は今年の京都新聞杯だが、結果は以下のとおりであった。
2024 60.3=58.2 (+2.1秒)ジューンテイク
今年の京都は馬場が速く、京都新聞杯は5F60.3というよどみない流れでペースが流れたものの、上り5Fの速い高速決着となり、前後5Fの落差は+2.1秒だった。今年の京都新聞杯は相対的に言えば、かなりのSペースだったと言っていい。前述のとおり、この手のラップ構成の京都新聞杯組はダービーでは、基本的に、通用しない。ジューンテイクは苦戦を免れないだろう。