2024 皐月賞(ステップレースの検証:その2 共同通信杯) | 競馬解読教室

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 共同通信杯は、近年は皐月賞の最重要ステップレースの一つ。過去11年間で言うと、共同通信杯をステップに皐月賞に挑戦した馬は全部で19頭おり、成績は{5・0・3・11}!勝率&連対率ともに26.3%、複勝率42.1%を記録し、前走成績という意味では、抜けて優れた実績を残している。ちなみに馬券に絡んだ計7頭は以下のとおり。

③着 ファントムシーフ: 共同通信杯①着

①着 エフフォーリア : 共同通信杯①着

③着 ステラヴェローチェ : 共同通信杯⑤着

③着 ダノンキングリー : 共同通信杯①着

①着 ディーマジェスティ : 共同通信杯①着

①着 ドゥラメンテ : 共同通信杯②着

①着 イスラボニータ : 共同通信杯①着

①着 ゴールドシップ : 共同通信杯①着

 弥生賞の場合は「負け組」の中に皐月賞連対馬が隠れていたが、共同通信杯の場合は基本は「①着馬」の中に皐月賞連対馬が隠れている。過去の傾向から言えば、共同通信杯組を買うのなら、ジャンタルマンタル、エコロヴァルツ、ミスタージーティーではなく、あくまでも勝ったジャスティンミラノを狙うべきだということ。

 

 次に時計とラップ面からの考察だが、今年の勝ち時計は1.48.0(37.3=37.6=33.1:落差+4.2秒)は、良馬場で行われた共同通信杯のデフォルトの1.47.3(36.4=37.0=33.9:落差+2.5秒)に比べて、テンが0.9秒遅く、中盤が0.6秒遅く、上りが0.8秒速く、勝ち時計が0.7秒も遅かった。良馬場で行われた過去の直近10回の中で、今年の勝ち時計は2012年、2014年に次ぐワースト3に該当する。勝ち時計そのものは、決して誉められるものではない。とはいっても、今年の共同通信杯は5F62.7の超Sペースになってしまったので、勝ち時計が遅いのは仕方がないだろう。実は、むしろ超Sペース→上りの速い共同通信杯を勝った馬というのは、皐月賞では好成績を残しているのである。事実2012年と2014年の結果と勝ち馬の皐月賞での成績がどうだったかというと・・・

2012 1.48.3(37.3=37.4=33.6) 

 ①着ゴールドシップ→皐月①着

 ②着ディープブリランテ→皐月③着 

2014 1.48.1(36.7=38.0=33.4) 

 ①着イスラボニータ→皐月①着

今年の勝ち馬ジャスティンミラノは勝ち時計が遅くても皐月賞では要注意だ。

 

 次に古馬2勝級の時計と比較してみよう。今年の共同通信杯の時計&ラップは、2017~2022年の第1回東京で行われた芝1800mの古馬2勝級のデフォルトの1.47.1(36.4=36.7=34.0:落差+2.4秒)に比べて、テンが0.9秒遅く、中盤が0.9秒遅く、上りが0.9秒速く、勝ち時計が0.9秒遅かった。古馬2勝級と比較しても、やはり前半と中盤が緩く上りが速かったため、緩急の大きなレースだったことがわかる。このレースは大遅→大遅→大速は先行馬に有利な流れであり、結果は超Sペースで逃げた人気薄の逃げ馬が③着に残る変則的な競馬だった。4角2番手だった馬が勝ち馬は、ゴール前は2F連続10秒台の脚を使って圧勝。勝ち時計は遅いが、これだけ速い上りの脚を使える馬はそう多くない。勝ちっぷりも良かったし、素質の片りんは見せたと言える。1人気のジャンタルマンタルは上りの競馬を差し込んでくるなど実力は示したが、最後の1Fではやや脚が止まっていた印象だった。やはりベストはマイルであり、皐月賞の2000mはやや距離が長いかも知れない。

 

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