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人気ブログランキングへ34.9-24.4-35.3=1:34.6
12.7-10.9-11.3-12.2-12.2-12.1-11.0-12.2
参考
09年:34.9-24.2-34.9=1:34.0
12.4-10.8-11.7-12.0-12.2-11.7-11.6-11.6
10年:35.6-23.5-34.4=1:33.3
12.6-11.2-11.8-11.9-11.4-11.1-11.1-12.2
11年:34.6-23.9-35.4=1:33.9
12.1-11.0-11.5-12.1-11.8-11.3-12.0-12.1
平均:35.0-23.8-34.9
12.4-11.0-11.7-12.0-11.8-11.4-11.6-12.0
1着ジェンティルドンナ(○)
2着ヴィルシーナ(▲)
3着アイムユアーズ(注)
ブエナビスタの妹で昨年の阪神JFの勝ち馬でもあるジョワドヴィーヴルがチューリップ賞で敗戦。そんな混戦模様の中で行われた今年の桜花賞、では振り返っていきましょう。
テンの3Fは34.9秒で過去の平均と比較しても同等で水準程度、ただし今年は中盤の2Fが緩いラップ。中盤2Fの24.4秒は過去平均と比較して0.6秒遅く、これは桜花賞としては明らかな中弛みでしょう。上がりは35.3秒で走破時計が"1:34.6"ということからも、戦前の混沌としたムードを現す結果となりました。
では、もう少し細かに見ていきましょう。まずは前半+中盤、いわゆる道中にあたる部分。ここの「34.9-24.4」は09年の「34.9-24.2」と酷似していることがわかります。これは皮肉にも姉のブエナビスタが勝利した年ですね。この2年の1F毎のラップをここでもう一度明記してみます。
09年:12.4-10.8-11.7-12.0-12.2-11.7-11.6-11.6
12年:12.7-10.9-11.3-12.2-12.2-12.1-11.0-12.2
ラップが酷似しているだけあって道中部分はほぼ変わりがないことがわかります。強いてあげるなら、09年は1F目がわずかに速く3F目が遅く、12年は1F目がわずかに遅く3F目が速いこと。これは先手を主張した馬が09年は小倉1200mで先行していたコウエイハートと札幌の1200mで先行していたアラフネのスピード能力の差と言えます。
まあこの機微はそこまで大勢に影響を与えるものではなく、この2年で最も違うポイントとなるのはラストの3F目。この区間が09年は11.7秒に対して12年は12.1秒となっています。つまり、12年はラスト3F目までスパートが始まっておらず結果的に流れとしては一瞬の切れ味、いわゆるスピードの質が問われたレースであると看破できます。そしてこの文章、当ブログをご覧の方はどこかで見覚えがないでしょうか。そう、
チューリップ賞の回顧です。では、ここで今年行われたチューリップ賞のラップを明記してみましょう。
35.7-24.5-35.3=1:35.5
12.7-10.9-12.1-12.3-12.2-12.2-11.3-11.8
いかがでしょうか。テンこそG1なりに桜花賞が速くなってはいますが、中盤以降は桜花賞のそれとほぼ同じ。チューリップ賞の回顧でも書きましたが、つまりこのラップがもたらす文脈としてはマイル、さらにはより距離延長への資質を見せている馬にとってはエンジンが掛かりきる前に終わってしまったという解釈が出来ます。そして、このラップを見た上で勝ったジェンティルドンナ、2着ヴィルシーナ、6着ジョワドヴィーヴルのそれぞれのラップを確認すると、
ジェンティルドンナ(未勝利)
12.6-11.5-12.7-12.9-12.6-11.6-11.0-11.8
ヴィルシーナ(クイーンカップ)
12.6-11.6-12.4-13.1-13.0-11.5-11.0-11.4
ジョワドヴィーヴル(新馬)
12.9-11.6-11.8-13.0-12.7-12.1-11.6-11.0
ジェンティルドンナは未勝利戦で「12.6-11.6」、ヴィルシーナはクイーンカップで「13.0-11.5」と一気にトップスピードに上げるレースを先行して抜け出し好走しているのに対して、ジョワドヴィーヴルは「12.7-12.1-11.6-11.0」という加速し続けるラップを後方から差すというレースで好走していました。ここからもこの3頭のエンジンの違いが垣間見れます。
ジョワドヴィーヴルにとっては確かにラスト3F目の挙動は違うとは言え、姉のブエナビスタと道中ほぼ同じ流れで敗戦してしまいました。ブエナビスタは本質的にマイラーではありませんがそれでも桜花賞は格で勝利しています。偉大な姉と比較するのはかわいそうですが、少なくとも現時点では適性外の条件では格で圧倒できるだけの能力はないということがこれでハッキリしました。
とはいえやはり今回の桜花賞はチューリップ賞同様本来の流れとは異なる内容。そして、今回の結果を受けて今年の牝馬世代は混戦でラップの機微一つで着順が大きく変わることも類推されます。桜花賞だけでオークスを予想するのは早計ですが、この序列が絶対かというとそうではないことは頭に置いておく必要はあるでしょう。
というわけで、本日はこのあたりで。