南米の映画と言えばこれを忘れてはならない。マヌエル・プイグ原作の『蜘蛛女のキス』

ラテン文学の映画化ということで前回ガルシア・マルケスの『予告された殺人の記録』を取り上げましたが、同じ南米の作家でも一味違うプイグの傑作。映画化作品の評価・感想は<今度も>新・伝説のhiropoo映画日記のhiropooさんの記事の紹介から。
☆新・伝説のhiropoo映画日記、2022-03-14 23:58:02
https://ameblo.jp/hirop-1001/entry-12731923953.html
Wikipedia: マヌエル・プイグ
蜘蛛女のキス
そしてhiropooさんがイチ推し渋オジ、ゲイの囚人を演じたウイリアム・ハート。
ウイリアム・ハート
映画探偵的にはスペイン語音声で英語字幕が理想(理由は省略)でしたが、見つかりませんでした。
代わりにオリジナルの英語音声版をお届けします。
ok.ru: The Kiss Of The Spider Woman
ーファシズム(注1)が台頭する南米の某国を舞台に、ある政治犯と同性愛者の交流を描く。製作は『ネイキッド・タンゴ』のデヴィッド・ワイズマン。監督は『黄昏に燃えて』のヘクトール・バベンコ。マヌエル・プイグの同名原作を基に『MISHIMA』のレナード・シュレイダーが脚色。撮影はロドルフォ・サンチェス、音楽はジョン・ネシュリング、美術はクロヴィス・ブエノが担当。出演はウィリアム・ハート(85年カンヌ映画祭男優賞/86年米アカデミー賞男優賞受賞)、ラウル・ジュリア、ソニア・ブラガなど。
舞台は、ブエノスアイレスの刑務所の獄房の一室。
未成年者に対する性的な行為により懲役8年を宣告されたゲイの女装男性のモリーナは、社会主義運動の政治犯として逮捕された青年革命家ヴァレンティンと同室になる。モリーナがかつて見た映画のストーリーを語り始めたことがきっかけで、いつしか二人は互いに心を通わせていく。しかし、実はモリーナは、刑務所長からヴァレンティンのいたゲリラ組織に関する情報を聞き出すよう命じられていた。
ところがヴァレンティンに情愛を抱くようになっていたモリーナは、ゲリラに関する情報を聞き出すことができない。成果のなさに所長は情報を探り出すことをあきらめて、出所したモリーナがヴァレンティンの仲間のゲリラと接触することを期待し、モリーナを仮釈放処分とすることを決める。
そしてモリーナが仮釈放となる前夜、ヴァレンティンはモリーナに自分が所属していたゲリラに伝言を伝えるよう頼む。
こんな本を読んでます ソン・ホンギュ著 『イスラーム精肉店』ー 小説です
Amazonより〈僕は自分の体に残っている傷跡の起源を知らない。〉
「僕には故郷がない。
懐かしい原風景もなければ、見慣れたものにまつわる記憶もなかった。
だから、どこにいても僕にとっては故郷であり母国だ。
誰であろうと僕の旧友であり家族だ。」
その日、僕はこの世界を養子に迎えることにした——。
朝鮮戦争の数十年後、ソウルのイスラーム寺院周辺のみすぼらしい街。
孤児院を転々としていた少年は、精肉店を営む老トルコ人に引き取られる。
朝鮮戦争時に国連軍に従軍した老人は、休戦後も故郷に帰らず韓国に残り、
敬虔なムスリムなのに豚肉を売って生計を立てている。
家族や故郷を失い、心身に深い傷を負った人たちが集う街で暮らすなかで、
少年は固く閉ざしていた心の扉を徐々に開いていく。
「僕はハサンおじさんに訊きたかった。
僕の体にある傷跡は、なにを守ろうとしてできたものなの?
僕にも守るべき魂があったの?
もしあったとしたら、僕の魂はなぜいまも貧しいの?
なぜ僕は肉体も魂も傷ついたの?
僕の魂は肉体を守ってやれなかったし、肉体は魂を守ってくれなかった。
ということは、僕の魂と肉体はずっとばらばらだったのだろうか——。」
韓国でロングセラー。英語版とトルコ語版も翻訳出版された話題作
著者について
◎ソン・ホンギュ(孫洪奎)
1975年、全羅北道生まれ。東国大学国語国文学科卒業。
2001年、「作家世界」新人賞を受賞し、デビュー。
短編集に『人の神話』(2005年)、『親書いわく』(2008年)、『トムはトムと寝た』(2012年)、長編小説に『鬼神の時代』(2006年)、『青年医師 張起呂』(2008年)など。
李箱文学賞、白信愛文学賞、呉永寿文学賞などを受賞。
2010年発表の本作で老斥里平和文学賞を受賞。
戦争という集団的狂気が人々にもたらす凄まじいトラウマと、人種や宗教等で人を区別することの無意味さを描いた本作は、英語版とトルコ語版も出版され、多くの読者を獲得している。
邦訳エッセイに、「絶望した人」橋本智保訳(『僕は李箱から文学を学んだ』クオン)。
◎橋本智保(はしもとちほ)
1972年生まれ。東京外国語大学朝鮮語科を経て、ソウル大学国語国文学科修士課程修了。
訳書に、キム・ヨンス『夜は歌う』『ぼくは幽霊作家です』(新泉社)、チョン・イヒョン『きみは知らない』(新泉社)、鄭智我『歳月』(新幹社)、千雲寧『生姜』(新幹社)、朴婉緒『あの山は、本当にそこにあったのだろうか』(かんよう出版)、クォン・ヨソン『レモン』(河出書房新社)『春の宵』(書肆侃侃房)、チェ・ウンミ『第九の波』(書肆侃侃房)、ユン・ソンヒほか『私のおばあちゃんへ』(書肆侃侃房)、ウン・ヒギョン『鳥のおくりもの』(段々社)など。
知ってはいけない本は図書館にも置かないらしい(汗
矢部 宏治『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』(講談社現代新書)
『知ってはいけない2――日本の主権はこうして失われた』
図書館にも置いていないのだから読みようがないじゃないか、という方のために本書を取り上げたデジタル版現代ビジネスの記事をご紹介します。
☆ 矢部 宏治『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』(講談社現代新書)(1)~(4)
「知ってはいけない」理由、特に若いひとにとって、が「知れば絶望しかない」や「知ってもどうにもならない」であることの絶望感たるや!
民主主義という目標から「日米地位協定」を問題視してきた探偵にとっても、単なる「読書」でお終いとは行かないだろう...