皆さん、こんにちは!

伊藤敬佑です。

 

 

皆さん、パセラってご存知ですか?

 

パセラとは、インパクトのあるスイーツ

ハニトー」がシンボルの、

都内を中心に16店舗展開している、

レストランカラオケ「カラオケパセラ」の通称です。

 

 

 

私も何度か利用させていただいてますが、

レストランカラオケというだけあり、

メニューはそこらへんのファミレスよりも充実しており、

味も申し分ないくらいです。

 

 

カラオケ産業は、市場は成熟状態にあり、

かつ今後は人口減少の影響を受けて

市場が縮小していくと考えられています。

 

そんな中、全12事業という多角化の戦略で

差別化を図っているのが、

パセラを運営するニュートン・サンザグループなのです。

 

 

またパセラの特徴といえば、カラオケ店にも関わらず、

実は約6割の人が歌わないことです。

 

カラオケなのに歌わない?と聞くと、

矛盾しているように聞こえますが、

これこそがパセラが人気の秘密だったのです。

 

 

今日は、そんなパセラのマーケティング戦略について、

解説していきたいと思います!

 

 

 

「汚い」「まずい」「不親切」を払拭

 

カラオケと聞くと、

「部屋があんまり綺麗じゃない」

「ご飯はレンチンしたやつで美味しくない」

「店員さんが無愛想で少し冷たい感じがする」

というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

 

 

そんなカラオケ業界に風穴を開けたのが、

パセラだったのです。

 

 

カラオケのパセラは、1992年、

池袋西口店でスタートしました。

 

 

当時のカラオケ産業は、

「汚い」「まずい」「不親切」という

イメージが定着していたが、

パセラはその正反対のサービスを提供し、

業界内で一定の地位を確保してきています。

 

例えば最も力を入れているのが料理で、

カラオケボックスの食事と言えば、

レンジで温めたスナック程度のものが定番でしたが、

パセラでは店舗ごとに厨房を設置し、

出来たてのものを提供しています。

 

 

1999年に、バリをコンセプトとしたホテル

「バリアン」をオープンしたり、

そして2005年にはウェディング事業に

乗り出したりと、現在では12事業を展開しています。

 

 

 

「生涯顧客」を作るための多業種展開

 

こうした多業種展開は、

単に市場変動への対応というだけでなく

生涯顧客』を作ることも可能なのです。

 

 

例えばウェディングなら生涯一度きりですし、

ホテルも一度利用したらそれっきり

ということが多いのが特徴です。

 

 

ただ、パセラは逆にそこに注目し、

各種のサービスを提供し、

人生のさまざまなシーンで利用してもらえる

生涯顧客』をつくっていくことを

戦略としたのです。

 

例えば当社のホテルやカラオケ施設を

利用したカップルが、次にはウェディングで、

次には家族旅行で、といった具合に、

どんなシーンでも利用できるような

事業を展開することで、

一生、付き合いのあるお客さんを

作ることを可能にしているのです。

 

 

 

多業種展開によるメリット

 

さらに、パセラの事業数の多さによる強みが、

大きく分けて2つあります。

 

 

1つ目は繁閑期の人数調整です。

 

カラオケなどエンターテインメント系の

繁忙期である冬期には、

リゾートホテルは逆に閑散期といった具合に、

繁閑は業種によってばらばらです。

 

人手が不足しているところに、

余った人材を投入することが可能で、

柔軟に対応することが可能になのです。

 

 

もう一つは、この流動的な人員調整により、

従業員の仕事の質が上がることです。

 

例えばホテルのサービス品質を経験し、

本来の業務であるエンタメのサービスに

生かすといった具合に、

横断的に利用できるスキルを身につけることで

他ではできない、質の高いサービスを

提供することができるのです。

 

 

 

歌わないカラオケへの転換

 

パセラのカラオケルームは、

それぞれコンセプトごとに、

特別な内装が設えられています。

 

これには大きな理由があります。

 

 

それは、最近のカラオケ利用の

大きな特徴が「歌わない」ことなのだそうです。

 

 

パセラでは近年、『歌わない』プランを充実させており、

全利用のうち、6割が『歌わない』プラン

での利用だそうです。

 

同店では歌わない利用のために、

ボードゲームを無料で貸し出しており、

DVDなどの持ち込みもOKです。

 

 

そして歌わない利用の増加とともに、

利用時間帯も夜間から昼間へと

移動してきているようです。

 

 

特に増えているのがママ会や女子会での利用で、

月間約6000組が利用しているといわれています。

 

ママ会向けには、子どもが遊んだり昼寝したりできるよう、

座敷やフラットシートに仕立てられている

ママ向けルームのほか、おむつ、お湯、

おもちゃや子ども用食器など、

かゆいところに手の届くサービスを提供しているのです。

 

 

 

常識を覆せ!

 

パセラはメイン事業である

カラオケが国内16店舗と、

決して大手とは言えません。

 

ビジネスモデルも突き詰めれば

「顧客目線」と、いたって普通です。

 

 

しかし、「歌わないカラオケ」という

常識破りな発想から、

独自の地位を確立し、

そのブランドを広めることに成功しました。

 

また、「女子会」「ママ会」などの

新しいサービスで知名度を確保し、

その知名度にふさわしいサービス品質を

維持しているのが強みとなっています。

 

 

新宿本店には、プレミアムカラオケ『MODIS』と呼ばれる、

1時間1万円以上のする、高級ラウンジのような、

ラグジュアリーな空間も用意されています。

 

サービス、内装からしても、正直、

MODISはカラオケの域を超えていました。

 

 

 

皆さんも機会があれば、

ぜひ一度利用してみてはいかがでしょうか?

 

 

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