透明の手紙。
満月と中秋の名月が一日違いでやってきた、
のも、もう過ぎたよ。
どこの広葉樹も茶色く色付いて、落ち葉になっていくよ。
ねえ、
もう何回過ぎちゃったのかな。
ねえ、
あと何回過ぎていくのかな。
何も答えてくれないけれど、でも、いつもあの肩越し。
向こうの面影を、どんな景色の中ででも見つめている。
コスモスが咲いてるのも、後で気が付いて、
だって、暑くなかった?
ついこの間まで、半袖着てたじゃん。
半袖の中を通り抜ける風が好きで、
袖ぐりの広いシャツが好きで、
それが似合う腕が好きで、
そうして、あの肩越し、見つめて、
ねえ、好きじゃん?てね、誤魔化していたよ。
出せないのに、何度も書いて、そうして消せなくて、
こうして、何度書いてしまうのかな。
消せないまま、こうして時間を過ごして、
月は満ちては欠けて、でも満ちて、
季節も過ぎてはまた戻ってくる。
あの時間も少し欠けたままでもいいから、戻ってくるといいのに。
寒いのが、好きになった。
子供の頃は大キライだったのに。
寒くて、凍えそうに辛い夜も好きになった。
辛くて、泣いてしまう夜も好きになった。
ねえ、
なぜ好きになったんだろう。
ねえ、
季節もいつか終わるのかな。
いつか、書かなくなるのかな。
面影に寄せて、
月に宛てて、
願う、手紙。
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