娑婆(しゃば) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

カーネーション母
 今日は、娑婆(しゃば)という言葉です。

 この言葉、なんとなく、仏教用語のような響きがありませんか。私の母親が生きているとき、自分の娑婆役(しゃばやく)という言葉で、自分が生きている間にしなければならないことを表現していたことを思い出します。

 さて、娑婆(しゃば)ですが、娑(しゃ)とは、衣が翻る様子を意味します。この文字の上半分は、サンズイに“少”の文字で“さ”と読むそうで、その意味は、水中でより分けて悪い物を捨てる。下半分は“女”。また、婆(ば)は、年取った女、おばあさんetc.の意味となります。この文字も、上半分は、サンズイに“皮”の文字、その意味は、波そのもの。下半分は“女”。娑婆(しゃば)という文字からは、母なる海から寄せ来る波で、俗世のアカを洗い流す、そんな意味があるのではないか。辞書で調べると、人間の住む世界、俗世間という意味がありますが、やはり仏教用語として、釈迦が教え導く世界・・といった意味がありました。

命!エコハート
 私の娑婆役はなんだろう、と常に考えていますが、まだ幾つか残っています。命の限り頑張りましょう。