感謝(かんしゃ) | 二文字熟語

二文字熟語

漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

ハートスマイル
 今日は、感謝(かんしゃ)という言葉です。

 日本人は、“アリガトウ”という感謝の言葉をとても多く使います。日本には、謝罪の言葉である“スミマセン”すら、お礼を言う時に感謝の意を込めて使います。例えば、タクシーに乗車し、降りる際に、当然、運転手は“アリガトウゴザイマス、お忘れ物はございませんか?”等と言いますが、乗客も、(無事に運転をしてくれて)“アリガトウ”と言いながら料金を渡す。こんな風景は日常です。私も、意識・無意識を問わず、感謝のアリガトウを使うようにしています。ただ、こういった文化的土壌は、欧米で決して通用するわけではなく、感謝が仇になる、あるいは自分が悪くても決して謝らない文化というものもありますので、あくまでも、日本と諸外国は同じ・・といった錯覚を持たないようにすることが肝要ですね。

 さて、感謝(かんしゃ)です。感(かん)とは、心が動く、物事に触れての心の動きetc.等の意味があります。また、謝(しゃ)は、お礼を言う、有難く思う心を言葉に表すetc.の意味がある一方、“謝絶”のように断るという意味もあります。それにしても、感謝を述べつつ断るという謙虚なニュアンスが含まれています。従って、感謝(かんしゃ)とは、心に有難く感ずる事、日本人として自然の心の働きそのものです。

いらっしゃいガーベラ
 私の職場を見回すと、感謝の言葉に溢れています。当然、チームワークも良く、人間関係も総じて良いものになっています。勿論、仕事ですから、真剣に向かい合う時には、意見のぶつかり合いもありますが、それは当然の事。融和の中にも緊張感が無い職場は、無気力な空気が充満する事になりますから。一生懸命、あるいは、この職場あるいは自分の職責を足場にして“一所懸命”であることは、とても大切な事だと思います。私は、それほど若くありませんが、振り返って30代以降のバリバリの頃は、自分が給与相当の仕事をしているか?そんな思いで、自分の仕事に懸命に取り組んできたい事を思い出します。そうした積み重ねが、様々な能力を培う大きなパワーになることを、若い方々には意識して頂きたいと思います。努力と感謝の積み重ねが、将来の自分の能力を大きく花開かせます。