隠蔽(いんぺい) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

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今日は、隠蔽(いんぺい)という言葉です。

 いやな響きの言葉です。本来、公にするべき情報などを、自分の利害得失のために外部から遮断して隠すことです。隠蔽体質(いんぺいたいしつ)という言葉がありますが、これは、個人の場合もあれば、組織としての体質もあります。よくありません。最近の話では、たばこにはウランの100億倍という強い放射能を有するポロニウムが含まれていることが事実であり、それが肺がんを引き起こす原因であることについて、1980年代の日本専売公社(現日本たばこ、JT)は、承知をしていたのに、その害を公表せず隠蔽していたような事が情報として流れています。日本禁煙学会が、小宮山厚生労働大臣に、煙草の害はもとより、既に生産され販売されている煙草に含まれるポロニウムについても、調査をするように要請しています。

 さて、隠蔽(いんぺい)という言葉です。隠(いん)とは、表面に現さない、隠すなどの意味です。蔽(ぺい)は、残念ながら当用漢字以外の漢字なのか、辞書に登場しません。ウィキペディアで、隠蔽(いんぺい)の意味を見ても、出てきません。言葉としては、例えば、隠蔽捜査などがありますが、いまいち、よく分かりませんので、これ以上の追求はやめましょう。

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 いずれにしても、隠蔽(いんぺい)には余りよい印象がありません。隠蔽工作、なんて言葉もありますね。人間の世界には、陰と陽があり、日のあたる舞台がある一方で、日のあたらない世界もある。隠蔽とは、この日のあたらない世界での行為なのかもしれません。