若者(わかもの) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

ku矢印
 今日の言葉は、若者(わかもの)です。

 わが国の経済社会は、将来の日本を考えたとき、憂うべき大きな問題を抱えています。キーワードは、若者(わかもの)です。その人の人生の中で、もっとも光り輝いている時期。元気と活力に満ち溢れている充実の時期をすごしているのが若者であるべきです。若者には、長い未来への道程があります。その長い道のりを歩んでいく中で成長していくわけですが、今の日本は、こうした未来の担い手である若者を育てようとしない。とりわけ、企業においては、利益を追求する余り、若者を正規雇用しようとせず、できるだけ非正規の人件費が安い者を雇うことで、目先の利益を追求しようとしているように見えてならない。

 今日の日経朝刊のコラム「大機小機」に、”学校教育だけが教育ではない。企業もまた大きな役割を担っているはずだ。若い社員の人的資本の蓄積を充分にしているのだろうか。若年労働者の非正規化も、日本の経済社会にとって大きな問題である。新しい価値を生み出すのは若い人たちだ。・・・そんな風土からアップルのスティーブ・ジョッブズ氏が生まれるとは思えない。

パンダマンお
 自民党の小泉政権時代の頃からだろうか、弱者はますます弱く、強者はますます強く。日本社会が変質を始めたきっかけを作ったのがその時代だったような気がする。派遣業法が制定あるいは改正を繰り返し、企業が人件費節約のために正規雇用を控え、非正規雇用に走る。少数の強者(金持ち)と多数の弱者(貧困層)を作り出す、そんな欧米型社会構造への、日本社会の変質は、将来の日本のために良かったのか?政治も、企業も、また行政も、日本の未来を拓いていくための価値観を取り戻し、様々な課題に向かうとき、様々な選択肢のなかから日本型のベストモデルを構築していくべき時期を迎えているのではないでしょう。