進取(しんしゅ) | 二文字熟語

二文字熟語

漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

クック山!!
 今日は、進取(しんしゅ)という言葉です。

 数日前、楽天の三木谷会長兼社長が、経団連に退会届を提出しました。電力事業のあり方などを巡って、方向性の違いが明らかになったためだという。楽天をネット業界を代表する企業に育て上げた同氏にとって、今の経団連の電力改革問題に関する現状追認的な姿勢や電力業界への遠慮が、耐えられないものであったのではないでしょうか。企業は、英語ではエンタープライズ。進取の精神の意味をもつ。その進取の精神をもつ起業家の集まりである財界が、新陳代謝を阻害するようであれば、進取の精神に富む起業家は財界から離反していかざるを得ないのでは。

 さて、進取(しんしゅ)とは、そもそもどんな意味か。進(しん)とは、のぼる、下から上へゆく、前の方へでていく、向上する等です。取(しゅ)とは、手に取る、自分のものにする、等の意味となります。進取(しんしゅ)とは、向上心をもって前に進む心意気のようなものでしょう。けっして、足踏みはしない。前へ、前へ!

ハーブボール赤サンジ!!
 進取の精神は、英訳するとprogressive (enterprising) spirit となります。カッコ内にあるよに、エンタープライズ即ち起業家・企業家の精神とイコールなのです。大震災という事象を、一つの変化ととらえれば、この事象のもとで、自由な発想と技術を活かして機敏に動く起業家精神が、今こそ求められているのでしょう。