今日は、緊張(きんちょう)という言葉です。
春4月は、気候のせいもあって、ボッとすることが多くなります。春眠、暁を覚えず・・といいますが、朝がきたことも気付かずに、思わず寝過ごしてしまいます。この季節に気を付けたいのは、心身ともに緊張感を失いがちになること、弛緩した状態では思わぬ怪我や病気になりやすいということです。
さて、緊張(きんちょう)の緊(きん)です。この文字を上下に分解してみると、上が”堅い”という文字、下が”糸”という文字で組み立てられているように、その文字からは、きつく糸を巻き付ける、あるいは差し迫っているという意味が伝わってきます。次に、張(ちょう)ですが、この文字も左右に分解してみると、左が”弓(ゆみ)”で、右側が”長い”という文字です。この意味は、弓に弦を張る、弓を引き絞る、言い張る等の意味となります。緊張(きんちょう)とは、弓に糸を強く張っているような状態、即ち、心を引き締めている状態の事を指しています。
季節の移ろいの中で、春先は緊張感を失いがちになるとは言え、それが分かっていてそうなるのでは身もふたもない・・という訳で、そういった季節に身を置くしばらくの期間は、意識的に、心の中の弓を引き絞って、”緊張感”を常にもって事に当たっていかなければならないと考えています。