緊張(きんちょう) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

恋 UP

 今日は、緊張(きんちょう)という言葉です。


 春4月は、気候のせいもあって、ボッとすることが多くなります。春眠、暁を覚えず・・といいますが、朝がきたことも気付かずに、思わず寝過ごしてしまいます。この季節に気を付けたいのは、心身ともに緊張感を失いがちになること、弛緩した状態では思わぬ怪我や病気になりやすいということです。


 さて、緊張(きんちょう)の緊(きん)です。この文字を上下に分解してみると、上が”堅い”という文字、下が”糸”という文字で組み立てられているように、その文字からは、きつく糸を巻き付ける、あるいは差し迫っているという意味が伝わってきます。次に、張(ちょう)ですが、この文字も左右に分解してみると、左が”弓(ゆみ)”で、右側が”長い”という文字です。この意味は、弓に弦を張る、弓を引き絞る、言い張る等の意味となります。緊張(きんちょう)とは、弓に糸を強く張っているような状態、即ち、心を引き締めている状態の事を指しています。


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 季節の移ろいの中で、春先は緊張感を失いがちになるとは言え、それが分かっていてそうなるのでは身もふたもない・・という訳で、そういった季節に身を置くしばらくの期間は、意識的に、心の中の弓を引き絞って、”緊張感”を常にもって事に当たっていかなければならないと考えています。