今日の言葉は、日常（にちじょう）です。
今回の未曾有の大震災は、私達に様々なことを考えさせています。毎日の変化のない、退屈な日常が、如何に貴重なものであるのか。失ってみて初めて分かるものの一つが、日常（にちじょう）です。平和、平穏、仕事、学業、芸術、文化、音楽、演劇、娯楽、スポーツ、いろいろ書き連ねていくと、全てが日常の一コマとして、私達の生活の中に入っています。これらが一瞬のうちに失われた時、何が心の中を覆ってくるのか。自然に流れていた平穏な生活が、突然、消失してしまったショック。言葉では言い表せない空虚、むなしさ。日常（にちじょう）であることに大いなる感謝を抱かなければいけません。
さて、日常（にちじょう）の意味ですが、日（にち）とは、太陽、朝から晩まで、また日本国の略でもあります。常（じょう）とは、いつも、つねに、時によって変わることのないもの、等の意味があります。日常（にちじょう）とは、日本国において常に変わることのないもの。日本国において変わることのない人々の生活のことを意味しているのかもしれません。
皆さんにとって日常（にちじょう）とは何ですか？私にとっての日常（にちじょう）とは、変わることのない平和・平穏な生活です。家族、地域社会、日本、それぞれに変わることのないもの、変わることがないと信じているもの、それが日常（にちじょう）。ただ、日常（にちじょう）は、自然の驚異的なパワーの前にはひとたまりもなく、突然、非日常（ひにちじょう）の世界に様変わりすることがあります。・・ありました。何が起こるか分からないというのが、自然界に抱かれて生命をはぐくむ私達の生活です。