沙汰(さた) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

もォヤだ~~~はーと

 今日は、沙汰(さた)という言葉です。


 なんだか、馴染みが無い言葉ですが、実は、地獄の沙汰も金しだい・・等の言葉を聞けば、あ~そうか!と思われるでしょう。ちなみに、この意味は、”どんなことも、お金さえあれば思い通りにすることが出来る”ということです。また、ご無沙汰!なんて使い方もしますよね。


 さて、沙汰(さた)という言葉ですが、先ず沙(さ)とは、この文字は”砂”(すな)の本字で、現代では”砂”を用いているそうです。砂を指すほか、水の中でより分けて悪い者を捨てる、という意味があります。それでは汰(た)の文字ですが、不要のものを流し去る、良いものと悪いものをより分ける、といった意味になります。淘汰(とうた)なんて使い方もありますね。それでは、沙汰(さた)の意味です。この言葉を構成する2つの文字の意味を考えると、沙汰(さた)という言葉の底流には、”良いものと悪いものをより分ける””不要のものを流し去る”等のニュアンスがありそうですが、その場面場面で、微妙な意味を感じなければならない言葉です。国語辞典では単に、たより、評判、うわさ、指示などと説明されています。


しずく

 今日、久々にあるところに足を運んだところ、”ご無沙汰!忘れているのかと思ったよ!”と言われてしまいました。そんなつもりはないのですが、単に、特別な用が無かっただけなんです・・が、用が無くとも足を運んで雑談することも人間の社会では必要なのかも知れません。無沙汰(ぶさた)とは、沙汰(さた)をしないことと言う説明があります。では、沙汰をしないこと?どんな意味でしょうか。訪問や、文通が久しく絶えていることです。この場合の”沙汰”は、便り・・といった意味のようです。簡単な言葉のようで、結構難しいですね!