静聴(せいちょう) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

雪だるまあしあと

 今日の言葉は、静聴(せいちょう)です。


 ”・・・・・・ご静聴ありがとうございました。”というのは、説明会やセミナーで、講師が最後に、参加者や出席者に向かって言う感謝の言葉です。説明会等以外で、日常の会話の中で、人の言葉に耳を傾けるのは凄く難しい事だと思います。どうしても、自分の思いが先走って、人の発言を遮って、自分が発言してしまう。私も同じ、悪い癖です。現政権の中で、敏腕弁護士の経歴をもつ細川・厚生労働大臣は、職歴とは似合わず、いや職歴が示すとおりといったらよいのでしょうか、ニコニコ顔の聞き上手といわれる温厚な紳士だということです。見習わなければ。


 さて、静聴(せいちょう)という言葉です。静(せい)とは、しずか、しずめる、さわぎたてない等の意味となります。また、聴(ちょう)は、よく聴いて判断する、正しく聴く、相手の言うことを聞き入れる等の意味があります。静聴(せいちょう)とは、単に、静かによく聞く・・といった意味だけではなく、相手の言うことをよく聴く・正しく聞く・聞き入れるといった心構えと度量が必要になりそうです。


ふっ(丸)ドナドナ

 じっくり読むのは”熟読”、よく知っているのは”熟知”。じっくり相談するのは”熟談”。それでは、じっくり聞くという意味の言葉で”熟聴”という言葉があるかな?と思って調べてみると、そのような言葉は無さそうです。ただ、人との対話の中では、”熟”が意味する”じっくり”聴く精神が必要だと、常々反省もし、感じています。反省すれど・・という感じですが、反省を忘れずに。