文書名 海外の資産を割賦で売却した場合
文書番号 0087
作成日 2013/09/21
ジャンル 消費税
Ⅰ 事例
内国法人であるA社の国内本社は、海外の自社工場にある機械設備の一部を外国法人であるB社に割賦で売却した。
契約書には、邦貨に換算して本体価格1,000万円、割賦販売手数料200万円、本年度に受け取る利息相当額50万円の記載がある。
この場合の消費税法における取扱いはどうなるか。
Ⅱ 取扱い
① 海外に所在する資産の譲渡は、消費税法上は不課税取引となる。消費税が課税されるのは、日本国内に所在する資産を譲渡した場合のみだ。
② 割賦販売手数料200万円及び受取利息50万円の合計250万円は、非課税資産の輸出取引等に該当する。課税売上割合の計算上、分母と分子に算入される。
Ⅲ 根拠
[1] 国内取引の判定
①資産の譲渡が国内で行われたかどうかの判定は、その譲渡が行われた時にその資産の所在していた場所による。
機械は売却時に国外にあったので、国外取引となる。
②利子を対価とする金銭の貸付けその他これに類するものの国内取引の判定は、その貸付け又はこれに類するものに係る事務所等の所在地による。国内本社が行ったものなので、国内取引に該当し課税の対象となる。
[2] 課税の対象
国内において事業者が行った資産の譲渡等には消費税を課する。
本件の場合は、国内において行われたものではないので、消費税は課税されない。
[3] 非課税
次の取引には消費税を課さない。
利子を対価とする金銭の貸付けその他これに類するもの。
割賦販売手数料及び受取利息は、利子を対価とする金銭の貸付けその他これに類するものに該当し、非課税となる。
[4] 非課税資産の輸出取引等
① 内容
事業者(免税事業者を除く)が国内で非課税資産の譲渡等のうち輸出取引等に該当するものを行った場合において、その証明がされたときは、課税資産の譲渡等に係る輸出取引等に該当するものとみなして、仕入れに係る消費税額の控除を適用する。
②非課税資産の譲渡等で輸出取引に該当するもの
利子を対価とする金銭の貸付けその他これに類するもので、その貸付けその他これに類するものに係る債務者が非居住者であるもの
この規定が置かれている理由は、こうだ。
国内で非課税売上をした場合には、その売上のための仕入原価や諸経費などは仕入税額控除が制限されている。
従って、その制限されている仕入に係る消費税を非課税売上の価額に上乗せすることになる。
しかし、もし海外に対して非課税売上をした場合にも、国内と同じように仕入税額控除を制限すればどうなるか。
制限された仕入に係る消費税を海外での非課税売上の価額に上乗せすることになるのだ。
つまり、日本の消費税を海外の非居住者に負担させることになる。
これは望ましくないので、この規定がある。
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