文書名 寄付金は必要経費に落とせるか
文書番号 0061
作成日 2013/09/05
ジャンル 所得税法
Ⅰ 事例
小売業者甲氏は、本年度において次の寄付金を支出した。この場合の所得税の取扱いはどうなるか。
① 取引のある近所の神社の祭りに対する寄付金
② 息子が国立大学に入学したことに対する寄付金
③ 政治資金規正法に規定する政党等に対する寄付金
Ⅱ 取扱い
① 事業に関係のある者に対する寄付金なので、甲氏の事業所得の金額の計算上必要経費に算入する。
② 入学に対する寄付金は家事費として必要経費に算入できない。また、寄附金控除の規定の適用もない。
③ 政党等に対する寄付金については、指定寄付金とみなし寄付金控除の適用を受けることができる。また、寄付金の税額控除の適用を受けることもできる。
Ⅲ 根拠
[1] 必要経費の通則
その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額(事業所得の金額又は雑所得の金額のうち山林の伐採又は譲渡に係るもの及び雑所得の金額のうち公的年金等にかかるものを除く)の計算上必要経費に算入すべき金額は、これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費そのたコレラの所得を生ずべき業務について要した費用(償却費以外でその年において債務の確定しないものを除く)とする。
①の寄付金は取引上関係のある者に対するものなので、交際費として必要経費に算入できる。②は事業上の関連はないので家事費となる。
[2] 寄付金控除
居住者が各年において特定寄附金を支出した場合において、その年中に支出した特定寄附金の合計額(その年分の課税標準の合計額の40%相当額を限度とする)が2,000円を超えるときは、その超える部分の金額をその者のその年分の課税標準から控除する。
[3] 政治活動に寄付をした場合の特例
(1) 寄付金控除
個人が政党等に対する寄付金を支出した場合には、その寄付金の額を特定寄付金とみなして寄付金控除の規定を適用する。
(2) 特別税額控除
① 内容
個人が政治活動に対する寄付金を支出した場合には次に掲げる金額のうちいずれか低い金額(百円未満切捨)をその年分の所得税額から控除する。
(イ) (政党等に対する寄付金の額-2,000)×30%
(注) 寄付金の額は課税標準の合計額の40%を限度とする。
(ロ) 税額控除適用前の所得税額×25%
(3) 申告要件
(1)の規定は、確定申告書に一定の事項の記載があり、かつ、一定の書類の添付がある場合に限り適用する。
Copyright ( C ) 2013 経営デザイン CONTACT US : kd.takagi@gmail.com