注)この記事はブリーデンのPEspecialに対して挑戦的に取れる表現が有るかもしれませんが、あくまでも、激渋ロック氏の釣りのスタイルに於いてのみの話しです。
流石に、そんな名作ロッドを素人ビルダーが組んだロッドが簡単に越えれる訳が無いのは、重々承知です。
気を悪くした方が居たら申し訳ありません。
PEspecialを最大限にRESPECTしております。
BREADEN Glamour Rock Fish TR "PE special~
本題。
ブリーデン グラマーロックフィッシュ TR85/93 PE Special
2011年の発売以来、
多くのアングラーに支持され、
数多の実績を上げ続け、
後に続くロッドに多大な影響を及ぼし、
未だに愛用者が非常に多い、
ライトソルトゲーム界に金字塔を打ち立てた誰もが認める名作ロッド。
思えば、2012年の夏。
当時上越に住んでおり、メバルの釣りには飛距離が必要という思いと、当時ライトソルトゲームの先頭を走っていた、ブリーデンの人気ロッドを手にしたいという、ミーハーな理由から、
ブリーデン グラマーロックフィッシュ GRF-TR93 PE Specialを導入。
このロッドにはずいぶん楽しませてもらったし、間違いなく上越在住時代のメインロッドであった。
しかし、9.3feetという長さはメリットも有るが、デメリットの方が多く、もう少し短いロッドが欲しいと思うようになる。
自分自身、多大な影響を受けているアングラー
激渋ロック氏。
彼はTR85 PE Specialを溺愛しており、
そのロッドで秋イカのエギングから2グラム程度のJH単体をもやってのけていた。
自分の所有している93PE Special では、バランスが悪くエギングではシャクリ難く、
ジグヘッド単体を操作する繊細さも感じなかった。
その差は25cm程度の長さの違いから来るのか?
はたまた、激渋ロック氏と自分のフィッシングスキルの違いからくるのか?
恐らくは両方だと思うが、やはりオールマイティーに使用するなら85PE Specialを購入すればよかったとの
若干の後悔はあった。
しかし、その後2014年の6月に海無し群馬在住となり、いつ新潟に帰れるか分からない状態のまま、85PE Specialを購入することはついになかった。
そして、現在。
釣りに行けない海無し県人としての生活が板についてきた。
その間にも、激渋ロック氏は釣りの経験値を順調に積み重ねて順調にスキルアップして、上越・糸魚川エリアのライトソルトゲームにおいて、誰もが一目置く存在になっていた。
むしろ、メバリングというカテゴリーの中で考えればこのエリアで右に出るものはいないほどの実績を積み重ねている。
氏の右腕にはいつもTR85PE Specialが握られており、そのロッドはすでに氏の右腕の一部となっていると言っても過言ではない。
私はと言うと、その間釣りに行けないなりに、ロッドビルドという足を踏み入れてはいけないカテゴリーにハマってしまい、最近では釣りに行った回数よりも作った竿の方が多いという状況になりつつある。
ロッドビルドは楽しいし、好きなことでは有る。しかし、自分自身魚を釣る環境になく、作った竿の何が良くて、何が悪く、どう改善し進化させるかなどを現時点では試すすべがない。
そのため自分の作るロッドは、海で色々試して、自分の作るロッドに落とし込める環境にあるビルダーに比べ、間違いなく進歩が遅い。
悔しいが、それは覆す術の無い事実なのである。
そんな自分が、この春に佐渡に行くつもりで、昨年の12月頃から手掛け始めたのが、8feet前半のメバルロッド。
意識したのはTR85PE Special。
そして、激渋ロック氏のフロートスタイル。
ロッドが出来上がった後、自分が佐渡に行くまでの間は激渋ロック氏にテストしてもらうという構想はこの時点ですでにあった。
なので、激渋ロック氏が気に入ってくれるような味付けはその時点で意識していた。
選択したブランクは、マグナムクラフト8325桜鱒special。
購入前は8320と迷っており、のロッドを触るために東京のサバロに行ったが、在庫が無く触ってみることができず。
そのためどうせなら40tの高弾性カーボン使用の8325を通販にて購入。
しかし、届いた実物は意識したPEスペシャルと比べてかなり硬い。
硬ければ反響感度は当然増すが、潮流を捉えて探るフィッシングスタイルにおいて、重要視する操作感度は当然低下する。
ティップ側にカーボンソリッドを繋ぐか?
否、チューブラーより反響が著しく低下する物は付けたくない。
先重りすることによるデメリットと、それによりロングロッドに採用している人が少ないことに対する不安感はあったが、意識した激渋ロックスタイルと、チタンティップとの親和性は非常に高いと感じチタンチップの採用を決める。
作成時点で激渋ロック氏に告げる
「いい竿ができるよ。多分PESpecialが過去のものになる。」
激渋ロック氏は
期待していると口では言いながら、そんな訳ないと思っていたというが。。。。
そして、完成したロッド通称3号プロトタイプ
を激渋ロック氏に託し、初めて使ってもらった日。
眠りについた頃に、氏から電話があり、起こされる。
こんな時間に何だよ。起こすなよ。とイライラしながら電話に出ると、興奮した口調で。
「こんな竿使ってしまったら、もうPESpecial使う気にならない。
ドキドキが止まらない。興奮して電話してしまった。
おんなじの俺にも作って。
むしろこれを売って。」
みたいなことを言われたように記憶している。
その言葉だけで、この竿作って良かったなと。
どんなにいいロッドとは言えPEspecialは8年前の竿。
今考えると、怠すぎるし重すぎるし、バランスも良くない。
その間にプライベートロッドビルドの進化はすさまじく、
「プライベートビルダーの弱点は自分で自由にブランクを焼けないことだけ。
それ以外は市販品ロッドに負けない。」
と言っても間違いないぐらい進化である。
確かに、市販のロッドで使ってるパーツはほとんど入手可能。大手メーカーが特許を持っていて、他のメーカーが手を出したくても出せないチタンティップも惜しげもなく使用できる。
量産するには手間やコストが掛かりすぎて出来ないようなことも個人なら納得行くまで出来る。
チタン極薄アーバーとか超々ジュラルミンアーバーとか使って、極薄カーボンリールシートを使用すれば、アジング単体ロッドは20g台で作る時代に突入。
そりゃ、メーカーでは量産できない。
きっと、これを読んでいる人は、またペディグリーチャムが吹いてると思うかもしれない。
そんな人は是非とも、近くのプライベートビルダーの作ったロッドを触らせてもらって欲しい。
きっと言いたい事を理解してもらえると思う。
初心者ビルダーの自分が作ったロッドでさえ、
市販品の8feet台のロッドと比べるとびっくりする位手元に響いてくる。
チタンティップを繋いでしまっている時点で、汎用性でPESpecialを超えるロッドができるとは思っていないが、激渋ロック氏のスタイルに合わせて性能を特化させるなかで、氏の右手のPEspecialに、とって代わるロッドができないとは思わない。
激渋ロックよ
PESpecialを超えていけ。
pc-sss-83TZ-titip 激渋limited
完成。
2019年4月25日発送