モチベーション研究家のモチベーターかずサンです。
先日地元の後輩と何気ない雑談をしていた時に
とてもユニークな相談をされました。
「いま働いてる会社、
みんな辞めたがっているのに
自分は全然辞めたいと思わないんです」
と。
僕は一体なんの相談なのか判断がつかずに
「えっ!?なら問題ないじゃん」
と答えてしまったのですが、
後輩は続け様に
「みんな"辞めたい"と思うほど
真剣に頑張ってるって事じゃないですか?
自分はまだ頑張りが足らないのかなぁと思って」
と言いました。
まさかの思考回路で愕きましたが、
さらに質問を続けました。
「"みんな"って実際何人くらいとそんな話したの?」
すると
「3人くらいです」との答え。
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多数派同調バイアス
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ある研究によると
人間が1日に決断や選択をする回数は
約35,000回にも上るそうです。
全ての選択に対して
充分な根拠や裏付けを
いちいち考える事は不可能なので、
ある程度はルーティン、習慣という形で
自動運転化してる事が多いかと思います。
しかしそれでもまだまだ決定しなきゃいけない事があり
また、その判断に充分な時間や
労力を割けない場合
人は自然と
「多数の人が選んでいるものが正しそう」
と言う推論を立てます。
これの心理作用を社会心理学では
多数派
同調バイアス
と呼んだりします。
(*同調バイアスとも)
前出の後輩がちんぷんかんな悩みに陥った理由は
まさにこの多数派同調バイアスに引っかかった結果でした。
そして多数派同調バイアスの実験では
正に「3人」と言う数字が判断を迷わせるのに
充分な人数とされています。
簡単に説明すると
5名の被験者にある簡単なクイズを出します。
例えば、「スイスの国旗の色はなんでしょう」
にします。
この問いに対して
「なんだ簡単じゃん!赤と白ね!」と
確信していたとしても
予め仕掛け人として誤答を用意された
自分の前3名が連続して
「青と白」と躊躇いなく答えた場合
自身の「赤と白」と言う回答を疑い始める
と言う心理作用です。
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人と違って良い
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日本人は特に協調性を重んじる国民性ですが
協調性と多数派同調バイアスは
似て非なるものです。
協調性はコミュニティを円滑に運営する為に
必要な能力ですが
多数派同調バイアスは
自分だけハミ出たくない
と言う心理作用です。
これが顕著に現れる例が
・とりあえず就職しとかなきゃ!
・おかしいとは思うけど、みんな何も指摘しないからとりあえず静観する!
・仕事は辞めちゃ駄目だ!
・会議では目立つ発言はしません!
・有給くださいとか言えない!
・飲み会断れない!
あたりは心当たりがあるのではないでしょうか。
特に仕事に置いては様々な理由から
「もう少し頑張らないと」
や
「自分だけドロップアウトするなんて弱さだ」
と言った感情が湧いてきがちですよね。
そんな時は是非、
それが多数派同調バイアスがどうか
ゆっくり自分と話したほうが良いですね♪
他人の"当たり前"が全て
自分の"当たり前"なわけが無いので(^-^)
強いて言うならば、、、、、、
みんな違うのが当たり前
の精神でのんびりと気楽に構えましょう。
本日はここまで。
それでは明日も素敵な1日を!
モチベーターかずサンでしたー✋