先日、ある企業の経営者からご相談がありました。
最近、自分の部下の様子が気になるのだけど、ちょっと話を聞いてもらえないか?
私は医師やカウンセリングの資格もっておりませんので、普通はお断りするのですが、この日はちょっと興味があり、カウンセリングは一切できないのを説明した上で、お話だけお聞きしました。
非常に仕事がお忙しい方で、ご自宅に帰るのはいつも曜日が変わる頃。それから入浴し、そしてTVでスポーツ番組を観る。そのうちにソファーで寝てしまい、3時か4時頃気がつき寝室に移動。6時に起きる生活とのこと。
医師でもない私でもこの方の睡眠の少なさはすぐにわかります。遅くまで仕事をしていても自分の時間が欲しい。だから睡眠を削ってでも、TVを観たくなる。
私からはひとつだけ、最低5時間の平均睡眠時間が必要ですよ、とアドバイスしました。
かく言う私も昨年は何十回1時、2時まで仕事をしてタクシーで帰り、朝5時前に家を出て始発の新幹線に飛び乗る日々を送ったことか。決してこの方にアドバイスできる生活ではありません。
最初のうちは、緊張とちょっと過剰に一人で盛り上がり、仕事もどうにかこなしているような気がしていました。
そのうちに、仕事のミスも増え、部下に厳しく対応してしまうも出てきました。
そこで正月に今年の目標に挙げたのが、
● 今年は7時間の睡眠の日を150日確保すること(11時半までに床に入ること)
● 全く1滴も飲まない日も150日確保すること
これらは月に各々13日、週に3日実行できると達成できるのです。
睡眠は土日は11時までに寝る、プラス月~金で1日だけでも11時半までには寝ることにしています。
お酒は週に1回か2回くらいは仕事のつきあい+金・土・日で2日飲む、という生活に変えました。
10月27日現在、睡眠7時間の日は既に150日達成済み、お酒も飲まない日が135日を超えました。これだけで体調はかなりよくなります。またこの程度だったら、あまり負担もありません。毎日の日記に、飲まなかった、早く寝たというのを記していくだけ。誰でもできる健康法です。
実は、職場結合性うつ病は、仕事の多忙から来る過労型のうつ病です。睡眠時間が足りず、脳の疲労が取れないまま、うつ状態が続くことを言うそうです。軽症うつ病とも同義です。初期には軽い躁状態を伴うこともあるとのこと。但し、自殺に結びつくこともあります。多くは多忙からくる睡眠不足が原因の為、企業の健康配慮義務、安全配慮義務が問われる可能性が高い!
人事担当者の皆さんは、ぜひ何かの機会にしっかりとした知識をおつけになっていただく必要がある疾患です。職場結合性うつ病の場合、大うつ病と同じように薬を飲み、ゆっくり療養しただけでは不十分です。
考え方を変え、生活習慣を変えなければ、何度も何度も繰り返すだけです。そのうちに体も心も疲弊し、取り返しのつかないことも起こります。
主治医からの診断書に「職場結合性うつ病」と書いていただけることは決してありません。産業医を通じて、もしくは人事担当者が主治医に何らかの方法でコンタクトしてその状態をしっかりと確認しない限り、わかりません。
普段からこの疾患を知らない限り、ここまで質問が至らないのが現実です。
まずはあなたご自身が自分の生活習慣、今の気分を振り返ってみてください。かなり多くの方は上記の相談例や昨年の私と同じような生活を送っているのではないでしょうか?
あなた自身の生活習慣を変えることが一番の勉強の場です。