コーヒーチェーン世界最大手の米スターバックスは7月9日、
2020年までに世界の全店でプラスチック製ストロー
の提供をやめると発表しました。
使い捨てストローの大量消費が、プラスチックごみによる
海洋汚染につながっているとの指摘に配慮したものです。
(朝日新聞デジタル2018.7.10)
プラスチックは海に廃棄されると、熱や太陽光でもろくなって
5mm以下のマイクロプラスチックになります。
(写真はAbemaTV/「けやきヒルズ」より)
マイクロプラスチックを小さな魚が食べ、その小さな魚を大きな魚が食べ、
人間は魚とともにプラスチックも食べているかもしれません。
BBC2018年6月20日
今後はプラスチックを使わない方向になるでしょう!
発明もその辺を考慮するといいかもしれませんね。
金属製や紙製のストローが一般的になるか、
ストローの代わりになるものが登場するかもしれません。
アルミ製のストロー4本セットで価格398円(税込)で
楽天市場で販売されています。
マイストローなんてことになるのでしょうか。
紙のストローにはおしゃれなものがありますね。
Plaid Paper Straws|プラッドペーパーストロー【KIKKERLAND(キッカーランド)】
1992年にニューヨークに設立された玩具メーカーの商品です。
4色の紙のストローが144本入り
おしゃれで涼しげでいいですね!
プラスチック製のストローにはどんな発明品があるでしょう?
「曲がるストロー」は
坂田多賀夫(さかた・たがお)さんが発明しました。
発明の名称は「可撓性ストローの製造装置」
(特開昭55-159944号公報)です。
曲がるストローそのものを
出願したのではないようです。
動的意匠(変化する意匠)で
出願してもよかったかもしれません。
病院で寝たきりの患者さんがコップの中のお水を
ゴムのチューブで飲もうとしているのを見たそうです。
ストローで飲もうとすると、体を起こさなければなりません。
そこで坂田さんは”もしストローが曲がったら、
起き上がらなくてもイイのでは?”
と考えたそうです。
観察して気づくことが大事ですね!
基本的な構造で特許にはなっていないようです。
曲がるストローは、グリコ乳業株式会社から
平成23年1月21日に出願された「蛇腹式伸縮ストロー」が
特許(特許第5713700号)されています。
【請求項1】
スライド引出自在に異径一対の内外ストローを嵌挿するとともに
内側の細径ストローの差込先端部を外側の太径ストローより突出配置し
且つ該外側の太径ストローの長手方向中間に蛇腹折曲部を配置したストローであって、
前記太径ストローを透明地とし、かつ、前記太径ストローに有色の識別ラインを
長手方向一連に配置することによって、異径一対のうち内側の細径ストローを
スライド引出用として識別自在としてなることを特徴とする蛇腹式伸縮ストロー。
請求項1を読むと、内側の細径ストローが伸縮できて
蛇腹折曲部で曲げられるストローですね。
伸び縮みする「伸縮ストロー」は1983年(昭和58年)に
日本ストロー株式会社が世界で初めて開発したそうです。
(出典:日本ストロー株式会社ホームページ)
伸縮ストローは発明の名称を「管状成形品」とするものが
平成22年3月30日に富士ケミカル株式会社と
日本ストロー株式会社の共同で出願され、
特許(特許第5393566)されています。
【請求項1】
第1成分として、50重量%以上75重量%以下の脂肪族ポリエステル
又は脂肪族-芳香族共重合ポリエステルを、
第2成分として、15重量%以上45重量%以下で前記第1成分よりも曲げ弾性率が
低い脂肪族ポリエステル又は脂肪族-芳香族共重合ポリエステルを、
第3成分として、5重量%以上25重量%以下の無機フィラーを
含む管状成形品であって、
該管状成形品は、多段式の伸縮ストローであることを特徴とする管状成形品。
出願時は材料を限定して出願し、
用途を多段式の伸縮ストローに限定して
登録になっています。
曲がるストローや伸縮ストローも将来
金属製や紙製のものが登場するかもしれませんね。
※追伸
◆アイデアで起業を考えている方、
アイデアを形にしたい方、
発明力を付けたい方、