帝王切開の既往がある場合と自然分娩をした場合ではその後の体外受精や顕微授精の成績が悪くなるとの論文です。
帝王切開は現在増えており特に体外受精での妊娠の場合には高齢の事もあり帝王切開を選択するケースが非常に多くあります。
この論文では次の妊娠に対して帝王切開をするとどの様な影響を与えるかを調べています。
2006-2016年においてオランダの施設で帝王切開をした後の体外受精における成績を後方視的に検討しています。1317名を対象としてそのうち334名は帝王切開の既往があり983名は自然分娩でした。
結果ですが帝王切開群と経腟分娩群で以下の様になりました。
正児出産率は15.9% (51/320) versus 23.3% (219/941) (OR 0.63 95% CI 0.45–0.87)
継続妊娠率 (20.1 versus 28.1% (OR 0.64 95% CI 0.48–0.87))
臨床的妊娠率(25.7 versus 33.8% (OR 0.68 95% CI 0.52–0.90))
妊娠反応陽性率(36.2 versus 45.5% (OR 0.68 95% CI 0.53–0.88))
いずれの群においても有意に経腟分娩の方が成績が上昇しています。