移植と人工授精を同時にしたいのですが、デメリットは何かあるでしょうか | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

自然周期で移植を予定しています。高齢のためせっかく排卵する卵があるのなら無駄にしたくありません。移植と人工授精を同時にしたいのですが、デメリットは何かあるでしょうか?

 

この様なご質問がありましたのでお答えします。

 

技術的に人工授精をしてその後胚移植する事は可能です。

一般的には排卵日にあわせて人工授精を行います。そして3日目胚はその3日後、胚盤胞ならばその5日後に移植を行います。

デメリットですが、一般的に普通に行えば人工授精による内膜への影響などは特に問題になりません。

やはり最大のデメリットは双子になる可能性がある事です。

 

双子は母子共にリスクが高いため基本的には避けるべきですが、年齢が高い場合には双子になる可能性はそれほど高くないため、人工授精を併用しても問題ないと思われます。

ただこの辺りは今までの治療経過、年齢や胚のグレード、そして多胎のリスクの関係もあるため主治医の先生としっかりと相談される方が良いかと思います。