着床障害について | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

着床障害について


定義

着床障害とは主に子宮、卵管、ホルモン値に原因があり妊娠しない状態を指します。

体外受精の場合で「良好胚を数回移植しても妊娠しないケース」も指します。

着床障害は体外受精をもってしても治療に苦慮します。

最近こういったケースが増加している印象があります。


原因
原因は以下のものがあげれらます。

治療には手術を要するケースが多く見られます。

A:子宮因子

1)粘膜下筋腫

2)子宮内膜ポリープ

3)子宮腺筋症

4)子宮奇形(中隔子宮、弓状子宮)

5)Asherman症候群


B:卵管因子:卵管水腫


C:内分泌因子:ホルモン値の異常が原因となります。

1)黄体機能不全

2)高プロラクチン血症

3)甲状腺機能異常


検査

子宮鏡検査 :子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫がないか検査します。

子宮卵管造影検査 :卵管水腫がないか検査します。

内分泌検査 :プロラクチンの値を見ます。

超音波検査 :卵管水腫、子宮内膜ポリープ、粘膜下筋腫を検査します。

染色体検査 :ご夫婦共に検査します。


治療

子宮鏡手術

 (子宮鏡手術の合併症はこちら にまとめてあります)

②腹腔鏡下子宮筋腫核出術(

黄体機能不全の治療


(なお着床率向上の工夫はこちら にまとめてありますので参考にして下さい)