MotoGP/第6戦 イタリアGP 予選 | 坂田和人 オフィシャルブログ Powered by Ameba

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■ MotoGP

 

V.ロッシの母国GPとなるイタリアGPで、8年振り2008年以来6度目、キャリア通算63度目のP.P.を獲得した。

これでP.P.獲得数は、J.ロレンソと並ぶこととなった。

 

Moto3クラスでは、V.ロッシ率いる「Team VR46」のR.フェナティーがP.P.獲得。2番手には同じくチームメイトのA.ミーニョが自己ベストグリッド獲得となった。

決勝に向けて、ロッシとTeam VR46の士気は大きく高まったことでしょう。

 

予選でのV.ロッシのオンボード映像を見る限り、ブレーキングに問題はないがコーナーの立ち上がりにおいて僅かなロスがあるようにも思えた。

しかし予選では、M.ビニャーレスの後方から見事なタイミングでタイムアタックを行い、チェッカーライン手前でM.ビニャーレスのスリップストリームを使い、M.ビニャーレスの後ろにピタリとつける完璧なタイムアタックで見事なP.P.獲得となった。あれがなかったら、ビニャーレスがP.P.となっていたことでしょう。

Moto3のライダーには、ただ集団で走れば良いのではなく、V.ロッシのような見事な駆け引きを勉強してもらいたいですね。

 

レースウィーク初日終わりに「特に最後のセクターが速くないから、改善が必要だ。」とロッシはコメントしていた。

 

昨年のイタリアGP決勝でも、このコース後半区間(最後のセクター)では、J.ロレンソと大きな差があった区間でもある。ホンダのM.マルケスは最終コーナーから続くストレートでロッシを抜くことが出来たが、J.ロレンソを抜くことが出来なかったと記憶している。

あれはストレートエンドのブレーキングの差ではなく、明らかに車速の乗せ方の違いがあった。それは最終コーナーの立ち上がり加速にV.ロッシとJ.ロレンソには大きな違いがあったからに他ならない。

今年はそれが2日目に大きく改善されているので、優勝する確率も大きいと予想することが出来ます。

 

4月26日のこのブログの中(スペインGP終わり)で『久しぶりに完璧な走りをした「強いロッシ」を見たような気がする。(中略) 第6戦 イタリアGPでも優勝することが出来れば、今シーズンのロッシは昨年以上に良い状態と言えるかもしれない。今回のレースを見る限り、個人的には、その可能性は大きいと思う。』と書き込みをしました。

 

イタリアGPでスペインGPのような勝ち方が出来れば、V.ロッシはチャンピオン獲得という糸を大きくたぐり寄せられるのではないでしょうか。

 

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M.マルケスは、ここムジェロとの相性が良くないためか、もしくは前戦のフランスGPでのノーポイントレースを悔やんでか、いつもの強気な姿勢を崩し「今回の目標は表彰台獲得」とコメントしていたのが印象的だった。

ちなみに2014年に転倒リタイア、2015年に僅少さで優勝、昨年は初めて公式予選2に進出できず、決勝レースで転倒リタイアを喫している。

トップ3全てが決勝レースで1度は転倒を喫しているが、チャンピオンを獲るためにも、これ以上のミスは犯せないと判断した結果のことでしょう。

 

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J.ロレンソは、2日目にあまりタイムを伸ばすことが出来なかった。

最高峰クラス1年目の2008年こそ転倒リタイアを喫したが、2009年2位、2010年2位、2011年優勝、2012年優勝、2013年優勝、2014年2位、2015年に優勝を挙げ、「特に大好きなムジェロに向けてモチベーションが高い。走ることが楽しいお気に入りのトラックの1つ。世界で最も美しいトラックの1つでもある」とムジェロ入りした際にJ.ロレンソはコメントしていた。

今季初めてフロントローを逃し、今回は彼にとって少し流れがない気もするが、毎年コンスタントに成績を残しているイタリアGPで、現在ランキングトップのJ.ロレンソはどんなレースを展開するのだろう。

 

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M.ビニャーレスは、J.ロレンソ、M.マルケス、V.ロッシにとって、かなり手強い存在となりそうですね。もしかすると初優勝?もあり得そうな予選の走りでした。

今回のダークホースはA.ドビツィオーゾ。優勝することは難しいですが、もしかすると表彰台争いに絡むかもしれないです。A.イアンノーネは紙一重で無理をし過ぎると転倒の可能性大。

 

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ちなみに今年はここまで全てのレースにおいて、予選でP.P.を獲得したライダーが、決勝でも優勝を飾っています。果たしてこのジンクスが続くのか今回で途切れるのか、今日の決勝レースで答えが出ることでしょう。

 

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◆フランスGP終わりのポイントランキング◆

(左の数字が予選 - 右の数字が決勝)

 

 

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■ Moto2

 

中上貴晶選手は、今季一番の仕上がりを見せている。予選では41戦振りとなるフロントロー獲得。

他のライバル勢が苦戦している中、大きなチャンスとなるレース。このチャンスを生かし、レース序盤でしっかりとトップ集団につけ、R3アメリカズGPのようなミスを犯さないことが重要となるでしょう。

 

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■ Moto3

 

R.フェナティーは、ここまでのシーズンで一番良い仕上がりとなり、今季2勝目の可能性が大きいと感じました。

ダークホースは、予選で転倒してマシンが大破してしまった22番手スタートのN.アントネッリ。

 

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日テレG+

 

本日 MotoGP/第6戦 イタリアGP 決勝レースの模様を全クラス生放送でお伝えしております。

ちなみに私はMoto3クラスの解説となります。

是非ご覧になって下さい。

 

地上派は、5月26日(木) 日本テレビ 25:59~26:59の放送です。(解説:原田哲也)