MotoGP/第5戦 フランスGP 決勝 | 坂田和人 オフィシャルブログ Powered by Ameba

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5月7・8日は日テレG+にて、MotoGP番組・Moto3クラス解説のお仕事でした。

 

今回は、Moto3決勝前の17時30分からの15分間、BSスカパーにてMotoGP全体の解説を行いました。

今後、この放送形態となるのは「R7カタルーニャGP」「R11チェコGP」「R13サンマリノGP」です。

 

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■ Moto3クラス

優勝/B.ビンダー

ランキングトップのB.ビンダーがR.フェナティーを押さえ、前戦スペインGP初優勝からの2連勝を飾った。これで開幕から連続表彰台獲得は、全クラス通してB.ビンダーのみとなった。

昨年のM.オリビエラやN.アントネッリのように、初優勝をするとそこから一気に調子を上げてくる選手が最近は特に多いですね。

 

*おそらくMoto3のGP参戦年齢が若くなっているので、レースを学習するのに少し時間が掛かる(必要となる)傾向にあるのかな。しかし、一度勝ち方を覚えると一気に爆発するように思えます。それが若さなのか…。

私達日本人ライダーが活躍した1990年代とは遥かに違う気がします。時代って流て行くものですね。

 

2位/R.フェナティー

今回はB.ビンダーに破れたものの、レース内容は良かったのではないでしょうか。

今年は予選からタイムを出せてるし、決勝レースではトップ集団を引っ張ったり、その時のアベレージタイムは高く、昨年とは全く違うR.フェナティに感じます。

予選と決勝の走りが同調してきたので、イタリアGPでの優勝に期待がかかるレースだったのではないでしょうか。

 

3位/J.ナバッロ

今回はタイヤの選択(ソフト)が仇となり、終盤にきてタイヤが厳しかったようだ。しかし、今までのレース展開と違い、タイヤの消耗を考えながら無駄なバトルを避けていたように感じた。5戦中3戦で表彰台獲得となりランキング2位を堅守した。

今回のレースを見て、ここ数戦で優勝する可能性が更に高まった気がします。

 

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■ Moto2

優勝/A.リンス

「やはりA.リンスが優勝したか」という感じのレースだった。予選2番手からレースを引っ張りそのまま優勝。この優勝によりS.ローズを抜いてランキングトップに立った。

1戦1戦だけを見てみると、A.リンスには速さと強さがあるのですが、長いシーズンで見てみると、Moto3時代のような「ポカ」をすることが致命的となりチャンピオンになれていない。そこを克服出来れば、チャンピオンになれるのではないでしょうか。

 

2位/S.コルシ

125時代から血の気の多いS.コルシは、アメリカズGPで中上選手と接触したライダー。

開幕(3位)以来の表彰台獲得(2位)。成績にムラがあるが、乗れている時のS.コルシは手強いので、多くのライダーがバトルを避けたがるようですね。

 

3位/T.ルティー

予選までは完璧な流れでP.P.獲得しのだが、なぜか決勝でT.ルティーが優勝出来る気がしないのです。T.ルティーに強さを感じないのは私だけでしょうか…。

 

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■ MotoGP

優勝/J.ロレンソ

予選から完璧な走りで、決勝もハイペースを維持。ホールショットから一度もトップを譲ることなく今季2勝目を飾った。レース序盤でトップをキープ出来たことが優勝へ大きく結びついたのではないでしょうか。

M.マルケスが転倒(再スタート後13位)したので、これでランキングトップに立った。

昨年はR4スペインGPから4連勝を飾ったが、次戦のイタリアGPはどうなるのでしょうか。

 

2位/V.ロッシ

レース序盤でP.エスパルガロやB.スミスを処理するのに時間が掛かり、序盤は少し苦しかったが、それ以降はレース中のファステストをマークして、レース終盤はロレンソと遜色のないタイムを刻み2位表彰台。

予選からの流れを見ると、表彰台獲得は難しいように思えた。そう言った意味では、今回の2位は価値ある2位に思えました。これでイタリアGPに大きく弾みがついたのではないでしょうか。

 

3位/M.ビニャーレス

レース終盤、A.ドビツィオーゾとM.マルケスの転倒により3番手へと繰り上がりそのまま3位となり、MotoGPクラスでは初表彰台を獲得した。とは言え、アルゼンチンGPでは、3番手走行中にラスト3周で転倒があったので、棚ぼたと言う印象は全くない。

これで、P.エスパルガロを抜いてランキング5位となった。ちなみにランキング4位のペドロサとは僅か4ポイント差となる。

 

13位/M.マルケス

予選は2番手で終えたが、明らかに無理をしているのが見て取れた。

5月8日のブログにM.マルケスは「我慢のレースで表彰台を獲得してポイントを積み重ねられるか」と書いたが、マルケスにとっては勝負に出たレースだったようです。

 

レース後のインタビューで「今日の転倒は残念。グッドなレースをしていたけど、全ての周回で限界の走りをしているとき、このようなことが起きてしまう。もっとコンサーバティブな (保守的な)レースをすれば良かったかもしれないけど、そのような走りをしてしまうと、後方で終わってしまう可能性があるから、今日はリスクを背負うところだった」とコメントしていました。

 

いつでもアグレッシブでチャレンジャーなM.マルケス。それが彼の魅力でレースを見るものをワクワク・ドキドキさせてくれます。見るものに期待を持たせてくれるライダーって、ライダーとしての価値がとても高いのです。

しかし、今回の転倒で失ったポイントは、数字以上にダメージが大きいかもしれない…。

 

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ここまで5戦が終了して、ランキングトップ3のライダー全てが決勝レースで1戦づつ転倒を喫している。

次戦はR6イタリアGP。全18戦中のシーズン前半戦として、次のR6イタリアGPは重要な1戦になりそうですね。

 

 

◆ MotoGPクラスのポイントランキング ◆