🍵娘たちへの備忘録(20/9)
娘が持ってきてくれた、缶入りの 「バター万十」 と、
なんとも愛らしい 赤い包装 の 「加賀八幡起上もなか」 で、お茶をしたときの画像です。
菓子皿に添えている 黒文字 (菓子楊枝) は、
千利休が、庭の黒文字を、おもむろに小刀で切り削り、茶室にて、お茶菓子のための楊枝に用いたのが始まりだそうで、
「削り口の白さの美しいコントラストと、手作りによる歯当たりの良さで人気になった」 とのこと。🍵
汲み出し 《井上萬二作》
可愛いらしい最中で撮りましたが
最中は 「懐紙を敷き手で割って」 頂きます
黒文字などはお好みで!
自宅でも、瑞々しい削りたてが理想でしょうが、
オススメは、お家元からのご注文もある創業百年のひょうたんや (八田商店 / 大阪府) さんのお品です。
11月末には、新しい黒文字の原木 (主に高知産と高知産と同等の中国産) が入荷するそうですが、劣化を遅らせるため原木を半分まで加工し、冷凍保存。
加工時期は11月~5月頃までで、削りたてのような状態が、数年は保たれるよう、半生のような乾燥をしてあるそうですが、
工程に不備があれば、カビが生えてしまうそう(一度ありましたが製造過程をチェックし真摯にご対応くださいました)。
波打っている形成層がまだ少し緑色
上の画像の黒文字は、三年以上前の使い残しですが、まだ少し、形成層の緑色が残っています(購入時は鮮明な緑色でした)。
国内産 (高知県) だけで製造してあるメーカーさんの黒文字は、数年分を伐採されるので、削りたてのような黒文字はないそうです (注! 通販の画像は伐採直後のお品なので緑色です)。
下の画像の、上の6本は、三年以上前の黒文字ですが、まだ少し形成層の緑色が残っています。
上6本 / 三年以上前のお品
お店で販売されているお品は
需要が多い「裏千家用」のお品が多い
*ご存知ない売り場の方も...
サイズ / NO.6 (17.4cm) NO.5 (15.2cm)
・矢筈箸は 「表千家用」でした ↑
茶道では、NO.6(18cm) が正式ですが、今回使用したのは、NO.5(15cm)。
使用前に、水に浸しますと、
スーッとした清涼な香りが戻り、菓子の素材もくっつきにくくなります!
購入後は、冷凍保存、または冷蔵保存がオススメだそうですよ。
昔は頂き終えると画像手前の 「矢筈箸は折る」
ことになっていたそうですが...
NO.6は、くずきり、善哉などをいただくときに、↑矢筈箸 (杉楊枝 / 杉箸) に添え、使用します。
茶道の流儀により 「種類や寸法、使用方法などが異なります」 が、百貨店やお茶屋さんなどでも販売されているひょうたんやさんの黒文字は、需要が多い 「裏千家用」 が多いので、
他流などのお品が必要な方は「別途注文」なさると良いそう。
また購入時期のオススメは、12月〜4月頃だそうです。♡
*画像はお借りしました
🌸ひょうたんや / 職人さんが小刀(サスガ)を使用し削り上げ / 高知産と中国産 (高知産と同等で見分けがつかない) を使用 *香りが良いのは福井県産!
🌸様々なお祝い事に贈られる「加賀八幡起上り人形」
《箸を折る習慣について》
昔、山に行った時には、小枝などを箸の代わりに使っていましたが、一度使用した箸には「その人の霊が宿るとされ、山でそのままにすると、獣がもてあそんだりして、災いが自分に降りかかる」 との考えから、その場で折って捨てる習慣がありました。それは、箸に宿る霊を、自分の許に帰らせるためでもありました。
また古来から、箸には神が宿るとされ、神事と結*、真新しい箸は 「神の霊力を人が得た時点で、役割が終わり」、二度は使用しないものだったのです(←なのでお客様やお店では割り箸なのですね!)。
*裏千家用 / ぜんざい用の黒文字と矢筈箸
*表千家用 6寸
*黒文字 No.2cm(6cm)〜 No.6(18cm)
*No.2.5(寸) No.3.5(寸) 有り
*市販品は需要が多い「裏千家用」