随筆「キング・クリムゾン クリムゾン・キングの宮殿1」ロック史に燦然輝く名盤! | kazukazu721's interest

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主に映画、音楽、サーフィン、小説などなど。

まだまだ、アナログレコードでの名盤探訪は続くw

ガンガン、アナログレコードを聴いていて、
僕が現在までに聴いてきた音楽の中で、

「これはアナログレコードで聴いてみたい!」

という作品が沢山あるがのであるが、
その中でもプログレッシブ・ロック関係が特に
アナログレコードで聴きたい作品である。

なぜかというと、やはりアナログレコードは

「音質がいい=音の再現性がいい=音の細かい部分も聞こえる
 =様々な楽器の音も細部にわたって聞き取れる」

という事で、様々な楽器を使用している、
プログレッシブ・ロックを再度聴いてみたい熱が高まったのだ。

僕はそれこそ、10代後半から20代前半は、
とにかくいろいろな音楽を浴びるように聞いていた時期である。

就職活動はもちろんレコード会社も受けていたし、
HR/HM雑誌「バーン」も就職活動では良い処までいったぐらいでw
真剣に音楽業界への就職も考えていた程である。

その「浴びるように音楽を聴いていた」時に
一時期猛烈にハマっていたのだ、
「プログレッシブ・ロック」というジャンルである。

今では一部のHR/HMグループがプログレッシブ・ロック的
アプローチをしているが、もう一般には死語みたいなものである。

プログレッシブ・ロックの定義は難しいが、

以下Wikiから引用してみよう

「ロックの表現方法が多様化する流れのなか、
 それまでのシングル用の曲作りから
 大幅に踏み出した制作姿勢をもつバンドを総称した呼び方である。

 ロックというジャンルにとらわれることなく、
 他ジャンルの影響を反映した、
 前衛的あるいは先進的(プログレッシブ)・実験的な音楽といえる。

 クラシックやジャズなど、
 その音楽のアプローチや演奏法にとどまらず、
 精神までも取り込もうとしていた。

 しかし軸足はあくまでロックの側にあり、
 progressiveという形容は「ロックとして」
 先進的であるという認識が正しい。」

という事である。

最初のプログレッシブ・ロックは僕は
ビートルズの「サージェント・ペパーズ」や
「アビー・ロード」のB面だと思うのだが、
一般的にはプログレッシブ・ロックの全てを決定した1枚はこの

キング・クリムゾンの

「クリムゾン・キングの宮殿」という事になっている。

なんといってもこのアルバムジャケットの
インパクトの強いこと強いことwwww

今のCDの大きさで見るとインパクトは10分の1以下だが、
アナログ盤を購入し手にしてみると、本当に

「なんちゅ~インパクトのあるアルバムジャケットやw」

これはこのアルバムジャケットのアートワークだけでも、
ロック史に残るような感じであるw

本当に何とも言えないこのジャケットのアートワークは
当時無名だったBarry Godber(バリー・ゴッドバー)という
アーティストの作品だが、
彼は、残念な事に、このアルバムが発表された4ヶ月後、
24歳の若さで亡くなってしまった。。。

自分の作品がロック史に燦然と輝く大名盤の
アートワークとして音楽がある限り、
永遠に残るであろうアルバムジャケットと
なった事を知らないで亡くなったのは非常にかわいそうだなぁ。

まぁ、そのものすごいインパクトのアートワークだが、
そのインパクトに負けないぐらいの
半端じゃない革新的な音が鳴っているのだ。

まず、1969年という時代背景だが、
この年は
ビートルズの「アビー・ロード」
レッド・ツェッペリンの「Ⅱ」
ザ・フーの〔トミー」等の
ロック史に残る名盤が
出た年であるし、ローリング・ストーンズの
ブライアン・ジョーンズが亡くなるという、
ロック史の大事件も起こっている。

そんな60年代から70年代へのロックの歴史を
こじ開けるべく登場したアルバムがこの

キング・クリムゾンの「クリムゾン・キングの宮殿」
である。

ビートルズの「サージェント・ペパーズ」が
ロックをアートにまで引き上げたのだが、
それを更に推し進めたアルバムだと言える。

ロックそのものの表現もこのアルバム
以前と以後では決定的な差ができたのだ。

正にビートルズの解散共に60年代が終焉し、
70年代の新しいロックの幕開けを担ったのである。

しかし、このアルバムが出た当時の衝撃は
計り知れなかっただろうなぁ。

このアルバムはまさに

「突然変異」

とでもいう程に独創性に富んでおり、
今までのロックという概念を
根底から覆す程のインパクトがあるからだ。

クラシックやジャズの要素を巧みに取り入れ、
完全に新たなロックを創出してみせた。

また作詞専門のメンバーである
ピート・シンフィールドというバンドのメンバーのくせに、
演奏しない詩人という役回りwだが、
歌詞は抽象的・神秘的な世界観を見事に引き受け、
ロックという音楽媒体を
まさに「芸術」の域にまで持ち上げているのである。

とにかく出だしの一曲目

「21世紀のスキッツォイド・マン(21st Century Schizoid Man including Mirrors)」

から度肝を抜かれるというのはこの事だ。

荒涼として風景を思わせるイントロから始まり、
狂気を帯びたホーンズのアンサンブル、
へヴィ・メタリックなギター、
ジャズ的な変拍子を多様するドラム
グレッグ・レイクのディスト―ションが
かかった声が叫ぶ!!!

冒頭から一部の隙もなく、
いきなり音楽の混沌へ巻き込まれるようだ!
しかし、この展開は40年以上の月日が流れようが、
いまだにアバンギャルド過ぎるだろと思うw

恐らく、多くの人がこの曲の出だしは
聞いた事があるだろう。

とにかくアルバムジャケットと同様、
半端じゃない程のインパクトのある楽曲である。

この1曲だけでもキング・クリムゾンは
ロック史に永遠に名前を刻まれる事が決定したと言っていい。

僕は実を言うと、プログレにハマっている時は
キング・クリムゾンといより、
YESやピンク・フロイドを良く聞いていた。
キング・クリムゾンはこの
「21世紀のスキッツォイド・マン」だけを
良く聞いていたのである。

この中に入っているこの後の楽曲は、
当時20代前半までの僕的には
大人し過ぎたし、当時はジャズやクラシックへの
アプローチをしたロックよりも

パンテラ、メタリカ、メガデス等wの
HR/HMの中でも激しい音楽が好きだったからである。

なので、当然、このアルバムではこの1曲目以外は、
正直、当時はピンと来ていなかったのが正直なとこである。

しかし、今回、改めて、アナログレコードで、
聴きたい楽曲を探している時に
プログレの様々な音楽を聴き直してみると、
僕の音楽的知見もこの25年以上の蓄積もあり、
更にオヤジになったのでw

この「クリムゾン・キングの宮殿」が
まるで違う新鮮さを持って僕に迫ってきたのだ。

逆にYES等のプログレのアプローチは
懐かしさを感じる様な気持になった。

この聴き直しの作業は電車や車の中で
ipad等で流し聴きしている時に、
改めて感じた事である。

そんな感じでキング・クリムゾンの
「クリムゾン・キングの宮殿」の
再評価を自己でしてから、
とにかくこのアルバムがアナログで
聴きたくて仕方がなかったのだが、
当然、アナログレコードマニアは僕と
同じように「プログレッシブ・ロックマニア」も多い。

特にこの「クリムゾン・キングの宮殿」は
人気が異常に高いのである。

だから、なかなか安いアナログが見つからなかったのだ。

僕は音楽的趣向が幅広いので、
とにかくアナログレコードで、
今までの好きなアルバムを全部聴き直したいw
ぐらいの所で、まさかこの「クリムゾン・キングの宮殿」を
購入する為に何万も投資する事はできない。

なので、いろいろ探してやっと、
比較的に安いアナログ盤を手に入れたのだw

今、アナログ盤を何度もリピートをして、
聴いているのだが、

「本当に素晴らし程の音質である!」

この辺りの事はもうかなり長くなってきたので、
次回に譲るとしよう。