宇宙の無限ループを止める為に生まれた赤子 本来滅びるはずだった地球を救う「二万年前の契約」 | ルーメン・イストワール

ルーメン・イストワール

真島ヒロ先生を応援しています。
EDENS ZERO/Mashima HERO'S/FAIRY TAIL/RAVE

概要

ついにマザーに辿り着いたシキ達。

マザーの方も「待っていましたよ シキ…」と到着を待ち侘びていた。

以前からマザーもシキに特別な思い入れがあると仄めかされていたけど、今回その内情が分かってきた。

シキに二つの選択肢を与え、実現する未来を選んでもらう。

何故シキがそれを選ばなきゃいけないかというと、マザーは「それが二万年前の契約だからです」と答えていた。

「二万年前の契約」とは何なのか。

シキが選ぶ二つの未来の可能性について考えてみる。


マザー

まずは簡単に「マザー」についておさらい。

  • この宇宙のどこかにいる星より大きな女性
  • 何故、何の為に存在するのか分かっていない謎の生命体
  • 昔、桜宇宙の外に出た冒険者が偶然見つけたという話以外全く情報がない
  • いつしか冒険者たちの間で「宇宙の女神」として崇められるようになる
  • 「マザーにたどり着いた者はもう一度生まれる」という伝承がある
  • 「マザーに叶えられない願いはない」と言われている
  • マザーにあった物品として「遺物」と呼ばれるものが宇宙に無数に存在している
  • 理由は不明だが、現在マザーの命は尽きかけている(ジギーによるとヴォイドの存在関係なく生じている現象)
  • シャオメイの事を「ルナ」と呼んでいて、特別な関係性があると思われる

シキとの関係性

シキとは長らく特殊な関係があると仄めかされてきた。
その発端が、シキの大宇宙での旅が始まった時。
シキが外の世界に飛び出した始まりの瞬間である第2話冒頭では、マザーがシキの事を指し示してこう言っていた。
「少年は旅立った かの少年はこの宇宙に何をもたらすのか 伝説の英雄となるか 魔王として破壊の限りを尽くすか さあ冒険の始まりよ あなたの足で進むのです」

「少年」と言ってるだけで、それが誰かはハッキリ名前を言っていない。
しかし、あのタイミングからしてそれが「シキ」だと考えるのが妥当。
そう思わせるように、その後もシキとマザーの特殊な関係を思わせる描写が続いた。
  • 「マザーに会った事あるような気がする」と言うシキ
  • レッドケイブの遺物が発生させていたマザーエーテルに「なつかしさ」を感じるシキ
  • マザーはエデンズゼロに乗っている「彼等」こそ宇宙を救う英雄になると信じている
前々からマザーはシキの事を知っていると思われる描写が度々描かれてきた。
その為、シキ達が来た瞬間の第一声が「待っていましたよ シキ…」だったのだろう。
その後、その理由も説明し、ちょっとずつマザーにとってシキがどういう存在か分かってきた。
マザーにとってもシキ達の冒険は重要なものだった

二つの選択肢

「これからあなたに二つの選択肢を与えます」と話すマザー。
マザーによると「その二つの選択肢は選んだ方は必ず実現しますが選ばれなかったもう一つの方は必ず実現しません」という。
それは「宇宙の母において約束します」と言い切っていた。
その二つの選択肢とは、マザーを救うか失われた命を取り戻すか
マザーはシキに二種の未来、どちらを選ぶか委ねた。
「私を救ってくださるのなら私は本来の力を取り戻しこの先平和を約束します 失われた命を救うのなら私は消滅し未来は約束できませんがあなたにとって大切な人は全て蘇ります」

最後にして最も重大な選択肢
ここからがこの物語のクライマックスの幕開けなのだと思う。
それぞれ二つの選択肢について考えてみる。

マザーを救う

まずは前者のマザーを救う方
シキ達はこれを目的にこの世界を旅してきた。
ユニバース3でシキ達はレイチェルから「マザーの命はもうすぐ尽きるんよ マザーの生命力が尽き全宇宙の人類は滅亡を迎える 遠くない未来に…この世界は終わる…」と聞かされている。
その理由としてレイチェルは「私たち人類は母なる存在マザーから産まれたとされているんよ ゆえにどんな人間にもマザーの一部が流れておるんよ そのマザーが失われれば必然的に人類は滅んでしまう」と説明していた。

マザーの力が弱まっている原因は不明。
どの世界でもその事実は変わらないという事と、ジギーによると「ヴォイドがいてもいなくてもマザーの命はもう消えかかっている」という情報が分かっている。
マザーを救える唯一の可能性を秘めたのがこの世界「ユニバース0」
これはシキ達の最大の目的だった。
マザーは「私を救ってくださるのなら私は本来の力を取り戻しこの先永遠の平和を約束します」と言っている。
という事は、現在のマザーは「本来の力を失っている」
だから自分で自分の事を救う事はできないのかな。
自分が消える未来は普通に考えると望まないものだと思う。
その状況は「二万年前の契約」によって生じていそう。
マザーは二万年前滅ぶはずだったが、何らかの契約で延命した?
その大いなる歴史の精算が今この瞬間?
そう解釈するとマザーが自分で自分を救おうとしていない不可解を説明できるんじゃないかと思う。

失われた命を取り戻す

次に後者の方について考える
「失われた命を救うのなら私は消滅し未来は約束できませんがあなたにとって大切な人は全て蘇ります」
シキ達の目的だったのは前者の方。
当然シキは「は?そんなの迷うまでもねーだろ マザーを…あんたを救うよ」と答えていた。
失われた命は蘇らないが、そもそもこの世界じゃ誰も死んでいない。選ぶメリットがない。
そこでマザーが指摘したのが「どうやら勘違いをしているようですね ユニバース0は不確定な世界 人々の生死はまだ決まっていません 私を救った場合…次の事が確定します ヴァルキリーの死 ウィッチの死 他の世界で死んでいてこの世界では生きている者の死 ジギー…エルシー…ワイズの母…他にもたくさん」

ユニバース0は不確定な世界なのに、マザーを救ったらいくつかの死が確定するんだから釈然としない。
何だかここまでの幸せな世界が体験版で、これ以上続行するには有料版をお買い求めくださいと言われた気分になった。
これも「契約」の条件の一つなのかなと感じた
マザーはウィッチやヴァルキリーを「失われた命」と表現しているけど、それは「この世界にとって」というより「シキにとって」だと思える。
この世界でウィッチとヴァルキリーの命は失われていない。
失われたのは、シキの体験した歴史。
シキ視点でのユニバースを股にかけたこれまでの旅路が重要なのではないかと感じた。
シキが抱いた傷、喪失感、それを天秤にかけている。
旅が始まった時、マザーが「さあ冒険の始まりよ あなたの足で進むのです」と後押ししていたように、やはりシキが歩んできた道のりが重要
ユニバース0は不確定な世界だけど、他の世界で確定した事象を引き寄せてしまうみたいなイメージなのかなと考えた

エデンズゼロクルーは全員死亡?

にしても、ふと思ったのが「他の世界で死んでいてこの世界では生きている者の死」だとすると、それは葵大戦で全滅したエデンズゼロクルー全員も指すんじゃないかと思った
葵大戦、ユニバース2ではネロ66の大爆発に巻き込まれて全滅している。
シキとレベッカのみ二万年後の未来に飛び、レベッカは死亡、シキはジギーとなった。
シキの方もユニバース1ではドラッケンに銃殺されているので、見事にエデンズゼロクルーは他の世界で全員死亡している。
マザーを救った時、仲間の全員が死亡しているという嫌な予感が頭をよぎった
とはいっても、人間は誰しも最終的に寿命でこの世を去る。
例えば、ユニバース1の宇宙暦X497年(現在)に死んだヴァルキリーはマザーを救った瞬間に命を落とすけど、その3年後にユニバース3にて死亡したエルシーはあと3年の生涯が確定するみたいな感じなのかなと思った。
じゃないと、マザーを救った瞬間全人類が滅ぶ事になる。
レイチェルや惑星エデンの機械の話によると、マザーの消滅が起因となって、人類が滅ぶという経緯だった。
マザーとの交換条件で人類が滅ぶというのは完全に食い違う。
といっても、それでもエデンズゼロクルーの全滅は免れないのだけど。
この解釈が合っているとするとなかなかエグい交換条件

二万年前の契約

何故、シキが二つの重要な選択肢から一つを選ばなきゃいけないのか。
そう聞くと、マザーは「それが二万年前の契約だからです」と答えます。
それ以上何も説明はなく、指し示された二つの未来に話が進みました。
この「二万年前の契約」が、この物語の1番深い部分に隠されていそう。
「二万年前」といえば、マザーのいる宇宙に来てからちょっとずつ描かれてきた世界。
初登場は、第256話『悠久の時より』
ピーノが突然気絶してまるで夢を見るかのように、遥か昔を回想しました。
「二万年前」と説明された謎の時代、この世界では現代的な建物が立ち並んでいます。

看板に「Broadway」と現実に存在する地名が記録されてる事から、この星は現実の宇宙に存在する「地球」なのではないかと考えている。
シキ達が未開の宇宙に来た時発見した星も太陽系で地球から最も遠い場所に位置する海王星と一致し、ほぼほぼ確定だと思われる。
EDENSZEROの世界には、二万年前地球が存在していた。
それが、何らかの原因で滅びる危機に陥ったと思われる。
その事件に繋がる「契約」
マザーを救うか、失われた命を救うか選ばなきゃいけない使命。
その契約が如何にして生まれたのか、まだ詳細なイメージには至っていないのだけど、二万年前に存在していた地球を救う為に起こったのではないかと考える
その星ではウィッチに似た女性・リグレットとウィザードに似た男性、リグレットが婚約していた。
リグレットのお腹には子供がいて「シキ」と名付けようとしていた。
二万年前「シキ」と名付けられた赤子が産まれたと思われる。
その赤子シキと、宇宙にとって大きな転換点。
それが、地球の終焉だったのではないかと。
この地球の終焉、当時いち早く気付いたハーミット似の少女・ミオは、ヴァルキリー似の女性・ユナに協力を求め、この星をオーバードライブさせようと考えていた。
それが実行された時、地球はマザーになったんじゃないかと考えている。オーバードライブをするとエーテル臨界点を突破させ体を形成してるエーテルに変化が起こるから、それによって姿形が変わった。
その際に起こったのが「二万年前の契約」
今回の発言でマザーは本来の力を失っていると分かった。それは、かつての姿ではないからなんじゃないだろうか。

契約の内容

地球から姿を変えたマザー
マザーの目的は「宇宙を救う」事ではないかと思われる。
それは、第263話における「私は信じているのです 彼等こそこの宇宙を救う英雄となる事を」という発言から。

「信じる」という事は「期待する」という言葉と同義だろう。
誰かが宇宙を救う事を願っている。そしてそれはここまで辿り着いたシキだと信じている。
引っかかったのは、何故マザーは自分で自分を救わないのかという部分で、それはオーバードライブした事で本来の力を失ったのと「契約」によってそれは叶わない、シキに委ねられているからなのかなと考えた。
宇宙を救ってほしいと願ってるし、それには自分の存在が必要不可欠。
なのに、自分から行動を起こす事はしない。
それが何故なのか考えると、そもそも「自分から行動を起こす事はできない」んじゃないかと。
ある意味「契約」によって縛られている
契約とは、いつの日かシキがここまで辿り着いた時、マザーを救うか失われた命を取り戻すか選ぶ事。
何故「シキ」なのか考えると、二万年前マザーだからこそこの赤子の重要性が分かったのかもしれない。
やがてこの宇宙で大いなる何かを果たす男の子だと
マザーが力を与えたというシャオメイは"時詠み"でありとあらゆる未来がが見える。
それならマザーにも同種の力が使えてもおかしくない。
マザーはまだ赤子のシキと契約を交わした。
ずっと気になっていたのは、1番最初の言葉で、マザーは「さあ冒険の始まりよ あなたの足で進むのです」と言っている。
マザーはシキの自由意志を尊重している気がする
だからこそどちらかを選んで良いという二つの選択肢。
何故、そのように考えているかというと、もしかしたら地球人類の過ちを繰り返さない為なのかなと思った。
何となくのイメージだけど、ただマザーと宇宙を救うだけじゃ意味がないんじゃないかと思う
シキが自分自身で考えて掴み取る事が大事で、そのステップに意味がある。
それは負の歴史を繰り返さない為?本当にハッピーエンドに辿り着けるかどうかはシキの手にかかっている?

"分岐点"のリベンジ

思わず彷彿としたのは、葵大戦の最後
ネロ66の大爆発に巻き込まれる時、シキは大勢の人を救う為に奮闘するか、自分達だけでも生きて脱出するべきかの分岐点に立たされた。

シキの前には二つの特別な未来が示されて、重大な決断を迫られた。
この時、シキは迷った結果「脱出」を選ぶ。
しかし、その結果ウィッチが仲間を守って死に、ジギーには「シキ…選択を間違えたな」と突きつけられていた。
ここでの選択ミスはシキに強い後悔を与えただろうし、悔やんでも悔やみきれないトラウマになってるんじゃないかな。
あの時と同じように重大な未来の分岐点に立たされているシキ。
もしかしたら今この状況はあの時のリベンジなんじゃないかと。
今でこそあの時の雪辱を晴らす事ができるんじゃないかと。
シキがジギーになるかどうかの重大な未来の分岐点で、間違いなく歴史を大きく分ける転換点だった。
あれだけ重要なイベントを経てるからこそ、この物語のクライマックスに繋がってきていると思う。
「分岐点」のリベンジ。
個人的に気になってるのは、ジギーに選択の間違いを突きつけられてたわりには、その後のノアから聞かされた話でシキが選ばなかった方の選択肢ではウィッチどころかエデンズゼロが全滅していたという話で「選択を間違えた」という文脈が変わった点です。
「間違えてなかったんだ あたしたちは…ウィッチを救える道もあると信じていたのに…」とレベッカも感じていて、何故ああいう話になったのか。選択を間違えたからウィッチを失ったというのが本来の状況のはずだったのに。
今でこそ思うのは、あれはシキがジギーになる為に必要な過程だったからジギーはそういう意味で選択の間違いを突きつけていたのと、シキが強い後悔を抱く為に必要だったのではないかと思いました
ノアから話を聞かされた時重要だと感じてるのが、それをレベッカだけが聞いていて、シキはその事実を知らない事です。
描写されてないところで話してる可能性もあるけど、未だに知らない可能性だってある。
もしかしたら、失敗であっても受け入れる姿勢がこの物語においては大事で、二万年前の契約を果たす時重要になってくるんじゃないかと思ってます
マザーがシキの自由意志を尊重するのもそこに繋がってくるのではないでしょうか。

マザーが最初に言った言葉

意味が繋がったかなと思えるのは、マザーが初めて出てきた時に言っていた言葉。
「少年は旅立った かの少年はこの宇宙に何をもたらすのか 伝説の英雄となるか 魔王として破壊の限りを尽くすか さあ冒険の始まりよ あなたの足で進むのです」
後者の「さあ冒険の始まりです あなたの足で進むのです」は、前述の通りシキの自由意志を尊重する意図。
もう一つ考えたいのは、前者のマザーが指し示したシキの二つの未来
  • 伝説の英雄となるか
  • 魔王として破壊の限りを尽くすか
これは、今回マザーが示した二つの選択肢を指していたんじゃないかと。
  • 私を救ってくださるのなら私は本来の力を取り戻しこの先永遠の平和を約束します(伝説の英雄となる)
  • 失われた命を救うのなら私は消滅し未来は約束できませんがあなたにとって大切な人は全て蘇ります(魔王として破壊の限りを尽くす)
一つ目はそのままだけど、二つ目の「魔王」の方は、即ち「この幸せな世界の破壊者」を意味してるんじゃないかと。
シキが自分の大切な人を見殺しにすればこの幸せな世界が存続する。
しかし、大切な人の命を選んだ場合、この幸せな世界を破壊する事になる。
実際、シキにとって「魔王」という言葉は元々そういう意味を持つ。
サン・ジュエルでホムラを助けに来て労働区に住む人々を危険に晒した時、こう言っていた。
「知った事じゃねえな 友達の方が大切なんだ オレは正義の味方じゃねえ 友達キズつけたら魔王にだってなってやる!!!!」

友達の為なら世界だって敵に回す。それがシキにとっての「魔王」
性格は一貫している。友達を助ける為にこの幸せな世界を破壊するなら「魔王」

マザーが滅ぶユニバースの真相

今回読んで少し解像度が上がったのが、ユニバース0以外のユニバース全てでマザーが滅んでる実態
これまで何故そうなってるのか分からなかったのですが、今回で少し腑に落ちた。
これまでのシキの人柄を考えると、おそらくシキは失われた命を取り戻す方を選ぶと思う
「友達キズつけたら魔王にだってなってやる!!!!」なのがシキだから。
シキであれば世界を壊したって友達を救う。
どう考えてもそうするとしか思えない。
そこまで納得できる状況だからこそ、そりゃマザーは滅ぶよなと納得できてしまった。
シキであれば、この状況絶対にマザーを救わない。
そこで、もしかしたら無限にあると思われるユニバース全てでマザーが滅んでるのは、ここまできてシキがマザーではなく仲間を選んだ回数の分だけ存在してるんじゃないかという発想に至った
ジギーが元々いた惑星エデンのあった世界が「ユニバース3173」と呼ばれていて、その事から少なくとも3173個ありそうなユニバース。
その全てで、シキはマザーに到達していて、最終的にマザーではなく友達を選んだんじゃないだろうか。
シキなら絶対友達を選ぶだろうという絶対的な信頼、それがどのユニバースでもマザー消滅率の高さを物語っている

この宇宙は無限にループしている?

もしかしたらこの宇宙は無限にループしているのかもしれない
二万年前にシキが生まれ、現代でシキが旅をし、マザーに到達、しかしシキはマザーを救う事を選ばない、その為二万年後の惑星エデンからエデンズゼロが出発、マザーを目指してジギーは二万年前に来る、二万年前でシキが誕生。
やはりそこでもシキはマザーを選ばないし、やはり人類は滅びる。
マザーの与えた二つの選択肢、その時点でマザーが滅びる事を決定付けていると感じた。
レベッカの能力はタイムリープだし、ジギーの正体はシキでエデンズゼロに乗って過去に来ている等、これまで度々ループモノとして物語が構成されている。
これまでと要素が重なるけど、最後にもう一度1番大きな括り「宇宙」として歴史が繰り返されているんじゃないかと考えた
真島先生の前作『FAIRYTAIL』だが、ある台詞を思い出す。
「オレたちは大きな勘違いをしていたのと同時に…あらがえない運命の中に閉じ込められていた」

イメージはそんな感じ。
実際それを思わせる描写がいくつか存在する。
  • 「シキ」という言葉が脳裏を過った二万年前のイヴリィ
  • 「シキ」という名前に強い生命力を感じる二万年前のリグレット
  • 元々エデンズゼロが存在してなかったユニバース3173でレベッカのB・キューブにどういう経緯で「EDENSZERO」と記されたのか
こららの謎は宇宙のループ説で説明できるんじゃないだろうか。
タイムリープの仕掛けの一つは、シキの重力によってこの世界に記憶が落ちてくるという現象。
いつかシキにとって近しい間柄になるリグレットやイヴリィが何かの既視感や予感を感じてもおかしくないんじゃないかと感じた。
レベッカのB・キューブもハーミットが疑問視していて、何らかの答えが用意されてる伏線だと考えている。
理屈的に考えると難しいけど、そもそもループしてるなら説明がつきそう。

時の循環から外れた者

無限に繰り返されてきた宇宙の歴史。
おそらくそれを終わらせるのがこの物語の主人公であるシキだと思う。
そうできる必然性を考えると、それも既に描かれていると思う。
思えば、そもそも今のシキは繰り返されてきた歴史から逸脱した存在として取り上げられている。
それは、ジギーの発言。
ユニバース2の葵大戦にて「おまえたちの死をもって運命の輪が完成する」と言っていて、それが回避されるとその時は「シキは選択を間違えた これにより本来完成する予定だった大いなる循環が途切れてしまいこの先はワシにも予想不可能…31号世界が始まった」と話していた。
ジギーの過去を知って分かったが、この時言っていたのは、本来葵大戦でネロ66の大爆発に巻き込まれエデンズゼロクルーが全滅→二万年後の未来に飛んできたシキが惑星エデンでジギーになるという歴史だった。
ジギーがああ言うからには、あのタイムラインがこれまで何度も繰り返されてきたのだろう。
しかし、シキは違う選択肢を選んだ。
だからこそ生まれた「ユニバース3」
その世界のシキと戦った時、ジギーは「これが時の循環から外れた者か…」と表現している。

シキは大いなる宇宙の歴史で何かを変える可能性を秘めた虚数となる異分子で、既に特別な因果の中にいる
このシキだから最終的に宇宙の壮大なループを終わらせる事ができるんじゃないだろうか。
どのユニバースでもマザーが滅ぶという事実が存在している宇宙。
シキであれば繰り返された運命の呪縛からこの世界を解放してくれるかもしれない


以上、二万年前の契約について考えてみました。
色々妄想広げて考えてみましたが、それでも多々引っかかる部分はあるかと思う。
そういう意味で現時点での自分の考えをまとめてみました。
シキがどの未来を選ぶのかは見当もつかない。
このへんも今後考えていきたいと思います。
物語として真のクライマックスに突入したと思われるこの物語。
これまで描かれてきた無数の要素の解像度が上がってEDENSZEROおもしれーー!!