あらすじ…大図書館カーズベロシティに神の弱点があるとして、仲間たちに助けを求めるヤクトに、仲間たちはなぜヤクトが神殺しを企てるのか問うた。10年前、黒竜の集落で暮らしていたヤクト。父は神を守るゴッドセイブズの一人だったが、突如村に現れた神により、父母を含め、村人は全滅させられてしまう。父の最後の言葉によれば、その神は本来の神ではなく、偽物だった。
ハニーのプロフィール
扉絵は、ハニーのプロフィール。
現在、ヤクト→フレイ→ハニーという順での開示になっています。
少し異例の順番ですが、ある程度その人物の全貌が見えていて、ヤクトの仲間になってると言えるメンバー順でしょうか。
フレイはルーゼンを殺す為に神殺しの目的に協力してますし、ハニーも今回ヤクトの過去を知って賛同しています。
今回の話は扉絵もハニーで話もハニーから始まるという一致が面白い。
メモの方に「ヤクトとはなぜか意気投合し、入試以来よく一緒にいる」と書いてあって、正直前回までの印象だと言う程一緒にいるか?と思ったのですが、今回の話込みで考えるとしっくりくる。
ヤクトの過去に同情し協力を申し出ましたし「よく一緒にいる」というのも今後相棒として板についていくんじゃないかと思いました。
このプロフィール、どのタイミングで開示されるかが重要ではあるので、ハニーに関してはもう少し物語が進んだ時点での状況を今説明してるんじゃないかと感じました。
『FAIRYTAIL』や『EDENSZERO』は、話がある程度進んでから始まったプロフィール公開でしたが、DEADROCKはまだ初期だろうに始まりましたから、本来後になって分かる情報をフライングで開示してる印象。
好きなものが「研究」で、嫌いなものが「バカな奴」というのもイメージ通りですね。
「研究」とは、1話で言っていた「人間観察」の夢に繋がるものだと思います。
何故「研究」が好きで、どういうキッカケで人間に興味を持ったのか。
ハニーの過去が気になります。
ヤクトの話を聞いて
ヤクトの過去を知ったF組一同。
まず今回の話はハニーが大ゴマで泣いてるシーンから始まり、悲しい境遇に同情し「オレはおまえに協力するぜ!!」と賛同してくれます。
前回「アタシは協力するよ ルーゼンを殺すついでだ なんでもやる」と言っていた通り、フレイも「もちろんアタシもね」と返答。
他の面々の賛同は得られませんでしたが、一先ずフレイとハニーが正式に仲間になったと見て良さそうです。
フレイは大闘技場の一件で利害が一致してますし、ハニーは素直で純粋に良い人なので、それならと考えてくれたのでしょう。
前回の時点で予想はしてましたが、やはり神殺しに協力するメンバーと協力しないメンバーでF組が二極化しましたね。
そう簡単に全員賛同するとそれぞれの人間性が浅すぎと思っていたので、納得の展開。
確かに同情できる過去ですが、それでもこの学園に来たからには魔王になる事を目的としてるので、ある意味自分の夢を阻む存在を支持するには特別な理由が欲しかった。
ハニーは元々「いくら人間が弱い存在だとしても"生きてる"事には変わらねぇ 研究しがいがあるよね」と言っていたくらい魔界人には珍しい真っ当な物の人間性をしていて、その為邪悪な神を敵視するのは自然な動機だと感じました。
マスコットキャラクター的側面もあったので、序盤はそう衝突しそうな人物だとも思っていませんでした。
そこまで深い理由がなくたって協力するのは想像できる展開。
ヤクトに賛同しない者達
フレイも「利害の一致」から分かりますし、それ以外の他のメンバーはやはり魔王になりに来た以上、そう簡単に立場を変える事はしませんでした。
ライゼンは「悪いがオレは興味がねぇ 勝手にやってな」と言っています。
「冗談じゃねぇ!!オレたちを巻き込むんじゃねーよ!!!勝手に神に喧嘩でも売って死んどけよ!!!」と言っていた初対面時から一貫してますね。多少仲は良くなったけど「自分には関係ない 勝手にやってろ」というスタンス。
気になったのは、ミコトのリアクションで「申し訳ないけれど私もまだ賛同できないわ だって…ヤクトの話が真実だって証明できないもの」とやはり態度は変わってなくて、そこも面白かったです。
ミコトの方も初対面時からヤクトの話を興味深そうに聞くも、内心では「でも…本当の目的は別にあるんでしょ?ヤクト君…」と真意を疑っていました。
何故こう思うのかという部分にミコトのバックボーンが秘められていそうですし、まだまだ疑っているミコトが今後ヤクトにとってどんな関係になっていくのかも気になります。
ヤクトの言った事が真実かどうか。やはりそこは読者もまだ疑って良さそうだな。
ヒエンの反応
更に気になったのは、ヒエンの反応。
ヒエンの方も初対面時から「なぜ神を殺したいんだ?」と刃を向けていて、一際特別な敵意を示していました。
「オレも賛同はできん だが止めはしない」とも言っていて、それ以上何かする事はなかったんですが、やっぱりヒエンはデッドロックで魔王を目指す特別な理由がありそうな予感。
過去を露骨に仄めかすような言動はまだ見受けられないですが、刃を向けるまでした態度と、生真面目な人柄を見るに魔王の権力を行使したいというような少なくとも俗っぽい目的で魔王を目指してはなさそうだったんですよね。
例えば、ライゼンのような自分にとって大切な何かを救いたくて大真面目にこの場にいるようだった。
しかし、ヤクトには入学試験で助けられた借りがあり、その為止めるような事はしてなかったのだと思いますが、今回はついにそのタガが外れてきたかのような、ようやっと本性が見えてきた気分です。
フレイが「ヒエンは?」と聞くと答えたのは「おまえが神を殺すというならオレは神の側につく」。
「言ったハズだ オレはこの学校を卒業したい そして…神になど勝てる訳がない」と説明しました。
「オレは神の側につく」理由として「オレはこの学校を卒業したい」と言っていたあたり、やはりそこには並々ならない事情がありそうです。
前回「興味がない」と言いながら「だがその話を聞かせてもらおうか」とヤクトの事情を汲み取ろうとしたあたり、クラスメイトを同情する気持ちはあると思うのですが、それでも神の側につくあたり、ヒエンにも譲れないものがあるのだと思います。
あの話を聞いた後の反応として踏まえると、それは「家族を殺された復讐」と同等かそれ以上のもの。
ヤクトの抱いた悲しみと憎しみは想像できるけど、それでもそちらにつけないのは、ヒエンにとって大切なものが天秤にかけられるからではないかと思いました。
今回で満を辞して敵対して、今後の動向が気になりますね。
今が7話目ですが、連載1周年を迎えるまでにヤクトとはどこかのタイミングでガチバトル勃発しそう。
カーズベロシティ
デッドロック大図書館「カーズベロシティ」。
まず、入口から少し面白い。
カーズベロシティと書いてある扉の両隣に悪魔が本を読んでる石像が置いてある。
まさに魔界の学園にある図書館のイメージ。
分かるんだけど、シュールなビジュアルだな!
悪魔がのめり込んで本読んでる絵面面白すぎる。
絶対あんな事しないでしょ…。
ここは少し真島作品らしいコメディの色を感じるというか、ナチュラルに通してるようで結構ツッコミ所あるよね!?って感覚がツボ。
この石像好き過ぎて、作中でもっと触れられてほしいレベル。
カーズベロシティ内も凄く面白くて、まさに「図書館」であり「迷宮」。
前回、そういう触れ込みを聞いた時点でワクワクしてましたが、そのイメージの通り無数の本棚が迷路を形成してる感じで楽しそうな構造をしてました。
本棚が何層にも重なってて、その奥にもまだまだ道が続いてそうな雰囲気。
魔界の書物全てがある証拠でもあり、これだけ書物があるからこそ迷ってしまいそうなくらい複雑に入り込んでいそうです。
まだここは入口の部分なので多少整備されてるように見えましたが、これも少し奥に入るだけで複雑さが増しそう。
これだけだと四方に本があるだけですが「迷宮」と呼ばれていますからね。
どこが入口でどこか出口か、全く勘が働かないような似たような景色が広がっているんじゃないでしょうか。
実際、話の後半で壁が動き組み替えられた迷宮内は、本当に入り組んだ道が広大ひ広がっていて、これは並大抵の努力じゃゴールに辿り着けないだろうなと思えるものでした。
真島作品、何度か「迷宮」がテーマのステージが出てきてるけど、その中でも段違いで攻略難易度が高そう。
まぁ話の都合上そう苦戦はしないと思いますが、そういう主人公補正のようなものを無視して捉えると、到底クリアできるとは思えません。
迷宮内にいるメンバーにナビゲートの力がある人物がいるとも思えないし、脱出に数ヶ月とかかかりそうなレベルの圧。
細かい書き込みがエグくて、その壮絶さを想像するとゾッとします。
待っていた謎の猫耳女生徒
カーズベロシティの入口で待っていたのは、2話から登場している謎の猫耳女生徒。
この人、ようやっと本格登場し、その正体も今回判明しました。
まず印象的だったのは、その話し方で。「よ!待ってたぜ」という第一声の男勝りな口調が印象的。
そういう感じなんだ!?
確かに5話の最後に登場した時も「黙れ変態」と辛辣なニュアンスでツッコんでいたり「オマエ」とか「だろ」という男っぽい話し方をしていました。
どこかガサツそうな印象は受けていたんですが、こんな少年みたいなイメージだとは思ってなかった。
まるで心だけ男みたいな人物で、とはいっても女性らしい側面が勝ってるとずっと思ってたので、意外。
これまでのイメージからかなりカルチャーショックを受けた。
しかし、これはこれで良い。
このフランクさ、性別を超えたジェンダーフリーのような自由さ。これまで真島作品であまりいなかったような魅力で、心掴まれた。
ビジュアルめっちゃ可愛くて大好きなんだけど、良い意味で女性だと意識しなくて良いというか、この子を性別を超えた完全な個人として見れる感覚が少し気分良いです。
女性らしいキャラも大好きだし、それが劣ってるというわけではないんだけど、こういう多様性って現代らしくて、認識の仕方が新感覚で面白かった。
他でもないこの子だからこその魅力がある。
目的
この子自身も「神を殺したい」という目的で確定で良いんだね。
「オマエ神を殺したいんだろ?私と組まないか」とは言ってたけど、この子自身の1番の目的は明確じゃなかったから。
少なくとも協力を持ちかけるからには「神殺し」に利益があるのは間違いないと思ってたけど、ストレートにそうなのかどうかは個人的に慎重に見極めようと思っていた。
それが今回フレイに「ヤクトの友達か」と言われると「つーか協力者だ オレも神を殺したい」と説明。
この子も神を殺したかった。
つまりこの子も神を殺したいと考えるだけの理由があるという事。
ヤクトと同じように神の気まぐれで滅ぼされた祖かもしれないし、前回ゴッドセイブズという存在が出て仄めかされた「神を信じぬおろかな一族」の一種である可能性もある。
今のところ単独行動っぽく、かなり危険なミッションではあるので、どういう経緯でこの学園に来たのか、そのルーツも気になる。
ゼレシア
そして、ついに今回名前と祖が判明。
「そういえばまだ名前を聞いてませんでしたね」とヤクトが触れ、少女は「ゼレシア 祖は黒魔導士」と返答。
「黒魔導士」という祖、「ゼレシア」という名前。おそらく元ネタは、真島先生の過去作『FAIRYTAIL』に出てくる黒魔導士ゼレフだろう。
『FAIRYTAIL』におけるラスボスの一人で、その世界で多くの悲劇の原因となった人物。
真島先生、DEADROCKではスターシステムを封印すると言ってたけど、何だかんだ細かいところで出てくる(笑)
「黒魔導士」をインターネットで調べて出てくるのは、ゲーム『ファイナルファンタジー』シリーズに登場するキャラクターのクラスや肩書きの一つ。
しかし、やはり真島作品においては「黒魔導士ゼレフ」を1番参考に考えるべきでしょうか。
ゼレフにおいては「魔法界の歴史上最も凶悪だったと言われる黒魔導士」というのが1番の概要。
それを参考にして考えると、ゼレシアも歴史に名を残すレベルで凶悪な魔導士…?
うーん、今のところはそこまでの邪悪さは感じないな。殺そうと考えてる神の方が邪悪だと思う。
使う能力も「黒魔法」なんでしょうか。
「黒魔法」は、一般的に「他人に危害を与えるための技。不道徳な魔術。」とされていて「悪霊などを召喚して力を借りて呪う類の魔法」だという。
『FAIRYTAIL』においては無差別に周りの人々の命を奪う「アンクセラムの黒魔術」が代表的。
ゼレシアも危険で強力な力を使うのかな。
黒魔導士
ヤクト達の反応は「黒魔導士?」「ずいぶんざっくりしてますね」というもので、自分は違和感なく読み進めた部分ではあるんだけど、魔界人の感覚で言うと祖としてはざっくりとしたニュアンスらしい。
つまり「黒魔導士〇〇」とかもう少し限定的な名称だったら自然だったんだろうか。
何かの総称としてさほど気にならないけど、わざわざこんな反応が描かれたからには少し気になる。
単なる「黒魔導士」じゃなく、さらに詳細な祖がある?
とはいっても「黒魔導士」と調べても、現実に存在してた人物であったり、歴史や伝承にある存在だったり、名前はヒットしない。
これまでの祖の法則性に照らし合わせても「黒魔導士」という言葉以上に妥当な存在がいるのかよく分からない。
もしかしたらチャコの祖「ヤタガラス」が関係してるのかな。
八咫烏(ヤタガラス)は、カラス…即ち黒い鳥。
だから、ゼレシアの祖は「黒魔導士」であり「八咫烏」のような存在なんだろうか。
「こっちが本体だ!!」とも言っていたので「黒魔導士」の方が意味として大きいのだろうけど、その上で最初に名乗った「ヤタガラス」も重要そうな。
とするなら、確かにヤクトの感じた「ずいぶんざっくりしてますね」という違和感にも意味があり、何ならその答えがそのまま直後の「こいつ鳥じゃねーか」に繋がったのかもしれない。
何か八咫烏と黒魔導士を関連付ける存在と結びつけられる発想があれば良いのだけど、ちょっと思い浮かばないなw
ただ、どんな戦い方をするかは期待大。
「黒魔導士」方面でゼレフはしなかった芸当も見てみたいし(まんまゼレフのレベルだとチート過ぎる問題もあるので)、最初に名乗った「八咫烏」モチーフも感じられると嬉しい。
視覚的に新鮮な絵面が見れそうでワクワクする。
ゼレシアの正体
にしても「こいつ鳥じゃねーか」は、衝撃の真実。
確かに言われてみれば「マフラー」という一致はあったのだけど、これは予想できねーよ!
頭に耳が生えてるところから「ネコ」のイメージで考えてたから「鳥類」なんて思いもしなかった。
これまでミステリアスで重要人物っぽいところに魅力を感じていたのだけど、意外と正体は俗っぽい人物で、思わぬ方向性の真実だったんだけど、これはこれであり。
わりとF組で1番好感度低かったチャコに重要な役割が与えられ、これまでの重要人物感から面白いギャップが生まれてる。
これまでこの子にいじれるような要素は見出せていなかったのだけど、そんな側面もあったのかと発見した。
「こいつ鳥じゃねーか」と指摘された時の意表を突かれたような脱力感溢れる驚きの顔も面白く、照れて言い返す姿だったり、お茶目で間抜けな一面が凄く好きになった!
元々よく知らなかった時からビジュアルで大好きだったんだけど、こういうキャラ付けに真島作品らしさを感じてニッコリ。
DEADROCKだとヤクトにも思った事なのですが、やっぱりキャラクターとしてダサい部分だったり間抜けな部分が見れると途端に愛らしさ増すんですよね〜。
謎めいた魅力を損なうという見方もあるけど、それは初登場時に必要なもので、キャラクターを深掘りして描いていく段階ではもう必要ないんじゃないだろうか。
少なくとも自分はこの舵の切り方に大賛成。
今回ゼレシアの色んな表情が見れて楽しかったです。
こんなギャグ顔も大胆にできるのだなと好きになった。
一人称の違い
ただ、気になるのは5話の時は一人称が「私」だった点で今回は「オレ」と言ってるんですよね。
後者の方が正体がチャコらしくしっくりくるのですが、では何故5話では「私」と言っていたのか(その話以外は一人称を使った時がない)。
加えて今回のゼレシアなら「うわあああああ」という驚き方をしそうなものですが「きゃあああああ」という驚き方をしていて、だから自分はシンプルにゼレシアが女の子だと思ってました。少し強気な口調でも性別は女の子だと。
キャラが定まってなかった?とも考えられますし、あの描写に整合性を考えるならもしかしたら双子とかもあり得るのかな〜と思いました。それか多重人格か。
ここは単行本で修正されてるかどうかを確認待ちたい。
鳥の姿になってる理由
何故二つの姿があるのかというと「オレの魔力は強すぎるんだ 普段は力を抑えるために鳥の姿になってんだヨ」との事。
人の姿が本体で鳥が化けた姿。
人だと姿を維持できないとか何らかの方向性で暴走するとか魔力が強いというのはそういうリスクがあるんでしょうか。
ヤクトの前で何度も人の姿を見せてるので、短時間なら可能のようです。
鳥の姿でいる時が多いのは、その正体を隠す意味もあるのかなぁと思いました。
ヘルズキッチンという人が多くいる場でも人の姿をしていたあたり、ベースは人なんだと思います。
魔力が強すぎるにしても終始鳥の姿でいるわけじゃないのは、あくまで基本は人で、状況によって鳥になるのは人の姿でいると不都合が起きるシチュエーションがあるのだと思います。
ヤクトと同じように神殺しの目的を知られている?神に存在がバレてる?
だとしたら、人の姿と鳥の姿の使い分けもしっくりくる気がしました。
ああまで言うからには、次回早速鳥の姿に戻りそうです。
人の姿が力を抑えてない本気モードなら、このイレギュラーな状況に力は温存するのがベストな判断じゃないでしょうか。
クウガはデッドロック生徒で1番強いと言われていますし、ただでさえ大迷宮のカーズベロシティ。
知恵と力がないと神の弱点を見つける事はできないでしょう。
話的にもゼレシアが本気を出した時の強さを際立たせる事ができますし、前フリの意味で一度弱体化しそう。
力を抑える為に他の姿になってるってなかなか異質な設定ですし、本気の時の強者感半端ないです。
抑えられてる力が全開になったらどれだけ強くなるか気になる。
クウガ登場
「オウオウ やかましいのう 図書館ではお静かに…」と言ってカーズベロシティに姿を現したのは、クウガさん。
大闘技場での授業前、モブ生徒が噂していた「こりゃ絶対クウガさんの耳に入るぜ」「シャレにならんて…」「クウガさん出てきたらそれこそ…新入生全員殺されるんじゃねぇか?」という人物。
明らかに今後出てくる登場人物の伏線として仄めかされていました。
「さん」付けで呼ばれる目上の人物であり、新入生全員殺される事態になりかねない常軌を逸した人物。
恐れられていて慎重な扱われ方から、ヤンキータイプの人物なのではないかと予想していました。
その発想はイメージ通り。しかしああいうネタキャラ要素は思ってなかった存在感www
「図書館ではお静かに…」と言ってから「いや違うな」という訂正。「たとえ静寂だろうとオレの前では騒ぎ出す」というポエムのような事を言い出す巨漢でした。
漂わせる雰囲気が『FAIRYTAIL』の一夜っぽいというか、ナルシストのような男。
ライオンのような強面の見た目でポエムのような詩を歌ってるの憎めないですね。好きです。
「ポエム」と言うと「これは魂詩(リリック)なんだよ」とブチギレて他人を殺すイカれた男のようですが。
何でしょう、今のところやってる事がさほど酷い印象受けなくて(物語として必要な事以上の残虐ムーブをしてないというか)、自分の中で愛すべき悪役キャラに落ち着きそうな予感があります。
悪いヤツではあるんだけど、根がピュアそうというか、可愛い。
クウガの祖は「赤獅子」。
調べたら「日本や中国で伝承される幻獣"獅子"の中で赤いもの」と出たんですが、それ以上の特別な言及は見当たらなかった。
わりと本作オリジナルの語彙…?
もしかしたら全部が全部、現実の神話や伝承に存在するものじゃないんですかねー。
確かにクウガはライオンのような見た目をしてるので相応しい祖ではありました。
フレイ奪還戦
フレイにメロメロになってるのも憎めない…!
「なら…アタシと喧嘩(バト)ってみる!?」と言われてポッと頬を赤くするという、まるでフレイがヤクトにした事が自分に返ってきてるかのような(笑)
女をモノ扱いして手中に収めてるのは男尊女卑的思想が垣間見えますが、それでもこの一目惚れ気質は憎めない。
フレイはヤクトが好きなので気持ちが叶わない事が目に見えてますし、そういう残念さも含めて可愛い。
もしかしたらこの二人が戦う動機は、フレイが好意を向ける相手としてクウガの方から怒って襲い掛かってくるんでしょうか。
悪いヤツだけどフレイの気持ちは尊重しそうな雰囲気あって好きだ。
カーズベロシティ編が終わってもフレイの舎弟のような立場で時たま物語に出てくると嬉しい。
フレイをテープで拘束し、クッキーに変えた手下。
カボチャの顔面をした生徒の名前は「ジャック」で、祖は「ジャック・オ・ランタン」。
分かりやすく、ハロウィン文化でよく出てくるカボチャの悪魔みたいな存在です。🎃
このカボチャ、見た事ない人はいないんじゃないでしょうか。
ハロウィン文化として代表的な存在。
彼の能力は手からクラッカー(?)のようなものを放出して相手をクッキーに変えるもの。
ハロウィンが「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ」なので、そういう意味で「お菓子」に関連した力を持っているんでしょうか。
今回の話のボスは「クウガ」で、ジャックはあくまで手下でしかないので、そこまで汎用性の高い力にはなってなさそう。
あくまでフレイを攫う役割を果たしただけで、戦闘面ではさほど強くなさそうな印象です。
しかし、ジャックがいた事で良い具合にヤクトと対立構造が生まれて話が面白くなってきましたね。
ある意味フレイを取り返す事がカーズベロシティ編のもう一つのテーマになった。次回以降フレイを巡って戦いが激化するのでしょう。
こいつもビジュが好きで、地味に好きな枠のキャラになりそう。
DEADROCK、キャラデザの宝庫で見てて楽しいですね。
動く迷宮
ヤクトとクウガで一触即発の時、突如天井から巨大な目玉が出てきて「図書館ではお静かに」と忠告してきます。
クウガの方も出てきた時「図書館ではお静かに…」と言っていましたが、こちらはすぐポエムに流れたのに対して、カーズベロシティの目玉は明確に敵意を持ってヤクト達に牙を向きます。
目玉が睨んだ瞬間、カーズベロシティ内の本棚が入れ替わり、構造が変わっていきました。
全てが組変わり、新たな迷宮へと変貌を遂げます。
これによってヤクト達は散り散りになり、迷宮の探索が始まりました。
ここからがカーズベロシティ編の本格開幕でしょう。
散り散りになる中でクウガは最後にヤクトを睨んでいて、因縁が強調されていました。
迷宮内でのバトロワみたいな構造。めちゃくちゃ楽しいじゃないですか〜!
迷宮と聞いて、FT100YQのバトルダンジョン編を彷彿としたのですが、あれと通ずる展開。
敵味方入り乱れての戦場ってめっちゃ楽しいですね。
どこで誰と遭遇するか分からないので、カオスな舞台が構築されて面白いです。
バトルダンジョンと似てはいるものの、カーズベロシティの設定自体が斬新でしたし、クウガとの因縁の発生仕方もシンプルながら面白い。
こういうの展開を妄想するのが楽しいシチュエーションです…!
そして、カーズベロシティを組み替えた目玉は"番人"と呼ばれる存在らしい。
壁が移動していく時、クウガの手下の一人が「しまったー!!!図書館で騒ぐと"番人"に怒られんだー!!!」と反応していました。
静かな図書館の秩序を乱す者には報いを与える番人。
喧嘩だったり口論だったり生徒同士の衝突を避ける為、全員を離れ離れにするんでしょうか。
といっても次回以降バトルを成立させる為には、一捻りある設定じゃないといけないですが。
カーズベロシティの入り口故の厳しさもあったのかもなぁと思いました。
入り口は人が密集し他の生徒の読書を妨げるような場所。
その為、怒ったのではないでしょうか。
迷宮である以上、ゴールする道筋は必要で、流石に少しうるさくしたぐらいで道が変わったら脱出など不可能なので、ああいう措置は最初だけかもしれません。
百手のベベル
話のラストは、ヤクトに手を貸さずF組教室に残った組。
ヒエン・ライゼン・ミコトが話をしています。
「まさかアンタまでヤクトに手を貸さないとは思ってなかったぜ」と言って「あら?合理的な判断だと思うのだけれど」と返すミコト。後ろで「……」と何かを考えているヒエン、気になります。
ヒエン、やっぱり優しい人ですよね。
ヤクト側の事情を汲み取ろうとして、その上で自分の中で譲れないものを優先し、それでもどこか迷いがありそうな。
入学試験で助けられましたが、別にここでヤクトに同情しなきゃいけない道理はありません。
助けられたのだってヤクトの気まぐれだし、自分には自分の目的があるのだから。
その為ヤクトに反したのだと思うし、しかしまだ何かを考え込んでいるのはどうしてなのでしょう。
ヒエンが魔王を目指す目的はヒエンにとって何らかの大切なものが関わっているのだと思いますが、それが揺らぐぐらいヤクトに同情してしまったんじゃないかな。
それはヒエン自身もヤクトにとって家族と同等のものの為に戦っているからか、全く気にしないではいられないぐらい素が優しいからじゃないでしょうか。
関係ないと割り切って良いはずなのに、どこか引っ掛かっている。気になりますね。ヒエン。
話は、入学試験で1人だけいた行方不明者の存在に。
1話時点で仄めかされてた謎。
学園内でも噂になってるらしく、未だに見つかってない人物。
その正体は「百手(ヘカトンケイルのベベル」で確定。
まだ地下にいる匂わされ方をしていました。
今回はクウガに続いて、ベベルも伏線回収。
少しずつ話が繋がってきました。
もしまだ蟻地獄にいるとしたら、その目的は何なのか?
ビジュアルもやばそうなオーラがあって、本格的に出てくる時が楽しみです。
入学試験以来、雲隠れした謎の新入生…!?TO BE CONTINUED 3月号につづく!