前回の続き 



サッカー選手が"商品"だとしたら




マーケティングの分析で4Pというものもある。
前回書いた3Cはプロ・アマ関係なくサッカー選手へのアナロジー(類推)に使えそうだと思うけど、4Pはどちらかと言えばプロ向きだろう。


以下のように書いてみると、プロチームのGMや選手の代理人的な発想だと思った。


・Product(製品)→これは商品そのもの、選手としてどういう機能(特徴)で差別化を計るかが重要
・Price(価格)→これは選手の値付け(支払いは一括、分割とかもろもろあるけど)
・Place(流通/提供チャネル)→これは少しアレンジが必要、完全移籍・ローンなど契約形態が近いだろうか?一般的には店舗で販売するか、ネットで販売するか、代理店に任せるかとかそういう概念だけど、選手に当てはめるのは困難?チームのグッズやチケットだったらそのまま当てはまるけど。
・Promotion(販売促進)→これは選手の売り込みで、所属チームでの活躍、代表でのプレイ、練習参加、PVなどさまざまなプロモーションが考えられる、


マネジメントでは、ビジョン-戦略-戦術というようにブレイクダウンする。方針から具体的なアクションに落としこむのが定石のように、サッカー界でもそういう考えは浸透しているのが見て取れる。
球団の経営だけでなく、サッカーチームのマネジメントについてサッカー雑誌でマネジメント用語でそのまま書かれている記事がある。

もともとは戦争用語から転用されていて、ビジネスでもスポーツでも組織の意識合わせに使い勝手がよい。



"ビジネスモデル"という単語も企業では日々使っている。球団としてのビジネスモデル、例えばこの球団は育成型だとか、ファンサービスがこう違うとか、スポンサーからこうやって協力をえているとか、それぞれ球団の取り組みとして語られている。

そして、最近よく目にするプレイモデルもビジネスモデルの派生と思えるし、中身に書いてあることは行動原則が埋め込まれたものとも思える。

"攻撃から守備の時に◯秒以内にボールを取り返す"という話は戦術よりは行動原則だろう。



あと企業では”As Is"と"To Be"というセンテンスも使われる。
"As Is"は現状、”To Be"はあるべき姿という意味で、今後を考えていくうえで、
あるべき姿を設定してその逆算から今何をするべきか考える手法”To Be"と、
現状の課題からステップアップしていく手法"As Is"の両輪で検討することが多い。

サッカーのチームも選手も、それぞれ"To Be"あるべき姿、なりたい姿を描くことは最重要だが、
そこばかり見ていて現状の自分が分かっていないのは実現性に欠けてしまう。


短期的に結果を出すには、”As Is"現状の課題をとらえ、解決の方向性となる論点は何なのか、
そして実際の施策(対策)は何か、それをどういうマイルストーン/KPIで進めていくのかということで
停滞している現状を打破しようということもままある。

なりたい姿を描いて、それに向けた逆算するとともに、現状を冷静に分析して、短期的な成果を上げることが定石だろう。




仕事では経営戦略やらマーケティングなんかを意識しながら目標設定して進ちょくを管理して成果を出すという一連の流れ。

日々やみくもに練習するのではなく、本来はこういうアプローチであるべきなんだろうけど、子供のサッカーにマーケティングなどを持ち込んだことはなかった。



仕事からのアナロジーでサッカーを考えてみたけど、意外にもしっくりくるものだ。



次回はシステム(ICT)で例えてみたい。