前回の続き 


サッカー選手が"商品"だとしたら



商品やサービスには、マーケティング分析としてよく使われる3Cというツールがある。


Customer(市場)、Competitor(競合)、Co

mpany(自社)の視点での分析して、マーケティング戦略を考えるためのツール


かなり古くからある理論なのだが、今でも会社で使っている部門はあるのだろう。



これをサッカー選手にあてはめると、
・Company(自社)→これは当然自分自身の特徴、スキル、実績などであろう。
・Competitor(競合)→これは自分が入りたいチームの既存選手や、自分と同様にそのチームのセレクションを受ける選手たちの特徴、スキル、実績。
・Customer(市場)→これはサッカー界のトレンド(例えばキーパーからつなぐとか、フィジカル重視になっているとか)、対象となるチームの状況、どういう人材を求めているかなど。

このツールを使うと、自分(息子・娘)がセレクションに受かった理由や受からない理由が明確になるのではないか?


チームがほしい選手は?、自分はそこにフィットするか(素材として磨けば光るか)?、ライバルで自分を上回る選手はいるか?
こういう観点からクリアにならないと、セレクションで合格しないということなのだろう。

日々のトレーニングでこんなことばかり考えているのはやりすぎだけど、自分の進路を決める時までにはよく分析しないといけないってことだな。


世のお父さんは自分の商品(息子や娘)をどのような素材に育てるか、まるで農家や酪農家のように接するのだろう。


しかし、上に書いたようなことを加味すれば、お父さんより、情報量が多く客観的にみられるはずのジュニアチームやスクールのコーチの役割が非常に大きいと思う。
日々のトレーニング、どの試合でどのように試すのか、どのコンクールに出すのか、どういう戦術で輝くのか、選手との組み合わせはいかに。

”商品”という観点で考えたら、本来はそれくらいプロデュースが必要なのに、目先の勝利や身内贔屓や知見の無さから素材が活かされていないのがほとんどなのではないか。


はたまた、そういう心意気と技量があるコーチがどれ程いるか。チームの勝敗ではなく、卒団するときに一人一人をどのように育て上げ、次のカテゴリーでどのチームに入れるか?そのための露出やプロモーション、個人交渉を積極的にやってくれるか。


息子が3月まで所属していたチーム代表はその当たりが素晴らしかったとつくづく思う。育成もさることながら、試合での露出のさせかたから、各ジュニアユースチームへの働きかけ、セレクションの挑み方までを考えてくれていた。

(その代表はこのブログを読んでないので、決して胡麻すりではない)


もちろんジュニア年代はまだまだ成長過程なので、そういう立ち位置ではなくじっくり日を当てて水をやって寝かせたほうがよい素材もあるだろう。



素人保護者と選手(息子・娘)がネットで調べて、セルフプロデュースするのも限界がある。だから、知識や技術と人脈が豊富なチーム(コーチ)と、それを信頼して取り組む選手の二人三脚が重要となる。


代理人とまでは言わないが、ジュニア世代で回りに頼れない選手向けに、アドバイザーがいても良いだろう。


これがまた似非アドバイザー、非力なアドバイザー、色が着いたアドバイザー、費用が高すぎるアドバイザーが登場することが予見されてしまうけれど。



次回もマーケティング分析やマネジメント的なことを考えてみる。