四季は移り、今は春。

色花がよく咲き始め、よく咲いて

いる花の色々。

 

海から遠く離れた町にゆく。

川沿いに何か光輝くものが見える。

この近くで宿をとる。

 

朝方、鳥の鳴く声で目覚めた。

朝方、再度岩場におりてゆき温泉

につかる。

 

庭には、真っ赤な椿の花が落ちて

いる。暗闇のなかで光ってみえる

ものは、しだれ桜だった。

 

 

 

この世のものとは思えないものだ

った。耐えているのだろうか、

うつむきかげんに花は開いている。

 

 

昨晩降った雨でか、花びらが濡れて

おり、淡い色が少し紅色に染まり、

清楚な花がゆえによけいに魅かれる。

 

久しぶり逢った彼女とぼく。

しだれ桜を彼女に重ね、憂き世と

いわれた浮き世で夢のような恍惚

の世界にいる。

 

岩風呂から出て、再度、月夜の星

のもとで激しく求めあい

「いい、いい」、「いいよ、いく」

と揺れ、「死ぬ!」と逢瀬を重ね

落ちてゆく、彼女とぼく。

 

 

 

 

朝方に鳥の鳴き声でか、雨風混じり

の春嵐でか目覚めた。

季節は春。咲く桜の花は短くそれだ

けに季節の移ろいを感じさせられる。

 

部屋にピンクの上着を着た彼女がや

ってきた。

性依存症のぼくに「今朝はどんな夢を

みましたか?」と、診察に来られる。

 

 

 

 

 

2024.4.7

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