本日の一品:幻の「小野川豆もやし」
山形県米沢市で作られる幻の豆もやし
小野川豆もやし生産は、大豆を栽培するところから始まります。
6月に種を蒔き、11月に入ってから収穫し、乾燥させて大豆にします。
雪が降り始める前の毎年11月15日に、豆もやしを栽培する室掘小屋(むろほりこや)を共同で建てます。
室掘小屋は木で骨組みを立て、その周囲をカヤ囲んで作ります。
室掘小屋の中には室(むろ)と呼ばれる温泉が流れる溝があり、その上に砂を敷き、もやし豆を均一に撒きます。
その上にまた砂をかけ、わら・コモ・トバ等をかぶせ、もやしの生育に適した温度を保ちながら栽培します。
温度が高いと高温障害で軸の部分が赤くなり、低いと生育が遅くなってしまうので、温度管理はとても大切
種を蒔いてから7日目の朝に収穫し、温泉で洗って束ねられ、11~3月の期間に出荷されます。
生産地である米沢の奥座敷「小野川温泉」は、小野小町ゆかりの温泉地で、現在でもホタルが多く飛び交う水のきれいな場所です。
明治初期に個人での栽培が始められ、大正に「三沢村大字小野川もやし業組合」が結成されて、共同作業による生産が行われるようになりました。
現在でも「小野川豆もやし業組合」として、共同作業による生産が受け継がれています。